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37話 風牙狼4

※残酷な描写があります苦手な方はご注意下さい。

 ドラン視点


 「あぁ~~腰が痛い。故郷に戻ってから鍬持って畑を耕してるからな~あぁ腰が痛い」

 ドランが腰の痛みで騒いでいると笑い声が聞こえてくる。


 「はははははははっ、ドランも年取ったな!」

 

 笑い声と小馬鹿にする奴の顔を見ると昔馴染みの顔が見える。

 「よう! ギルトン! しょうがねぇだろ嫁から、村に戻ったんなら畑の手伝いしろって、家でぐーたらするんなら働けだとよ」

 「流石妹のクーデルカはダンナの扱いがうまいなー」

 「まったく、困った嫁だよ。これから家に戻って昼飯食いに行くが、ギルトンはどうする食いに来るか」

 「うーーん。そうだな久しぶりにクーデルカの飯でも食いに行くか」

 「おし、こいこい。嫁も喜ぶ。そして俺は昼間から酒が飲める」

 「俺も一緒に飲めると、そういえば息子のドレインはどうした。親父の手伝いはしないのか?」

 「ドレインか..仲間の狩人達と一緒に朝から森に行ったぞ」

 「そうか森に行ったのか」


 ドレインはドランの一人息子で、ギルトンの狩人の弟子である。今は一人前になるため村の若い狩人達と一緒に狩りをしてる。


 ドランとギルトンは他愛もない話しをしながらドランの家に向かう。


 木造の平屋建ての玄関を無造作に開ける。

 「おう、今帰ったぞクーデルカ」


 奥から料理の香りがして、そこから女性の声が聞こえてくる。

 「お帰りなさいあなた。後少しで料理ができるからお皿の準備して待ってて」

 「わかった。それと酒とつまみも頼む」


 奥からイラつきながら床を強く踏んでくる。

 「あなた何言ってるの昼間から酒だって..あら兄さん」

 ドランの隣にいたギルトンに気づく。


 ギルトンは右手を上げて挨拶する。

 「わりぃなクーデルカ。ドランに誘われて昼食いに来た」

 

 クーデルカは疑った目でドランを見て困ったような表情する。

 「あなた~。はぁーしょうがないですね。今日だけですよ。昼間から酒なんて」

 

 クーデルカが渋々納得しながら台所に戻ると、ドランとギルトンは握手して勝利を祝った。

 「うまくいったな」

 「これで酒が飲めるな」

 「おう」


 台所からクーデルカの声が聞こえてくる。

 「早く皿の用意しなさい!」

 「「おう」」


 皿の準備が終わりクーデルカが料理も盛り付け。エールとつまみを置く。


 「はいはい。料理が出来ましたよ。冷めないうちに食べましょう」

 「おう、うまそうだな」

 「久しぶりのクーデルカの料理だな」

 

 3人は料理を食べエールを飲みながら談笑する。


 ギルトンが肉を手で掴み口に入れる。ドランも負け時と肉を食べる。二人は子供の頃から他愛もないことで張り合う。クーデルカはそんな二人は見て懐かしく感じる。


 「もぐもぐ」

 「俺ももぐもぐ」

 「二人は変わらないわ」

 「「なにがだ!」」


 ギルトンが口に肉を入れながら話す。

 「..この肉は一角ウサギの肉か?」

 「ギルトン兄さん口に物を入れて喋るとはしたないですよ」


 ドランは口に入っていた肉を一気に飲み込み酒を飲む。

 「ゴックン....ゴクゴク。ぷはぁーー。肉か? この肉はロキが持ってきてくれたんだ。狩りで捕れたからって言ってたな」

 「もう、あなた、たらはしたない。貴重な肉なんだから味わって食べなさい」

 「クーデルカの言う通り貴重な肉だぞ」

 「どういうことだ」

 「ドランは知らないだろうな、ここ最近な森や草原で魔物を見かけないんだよ」

 

 ドランは食事を辞め真剣な表情で答える。

 「なに、いつからだ」

 「..確か去年から少なく感じたな」

 「そうですね。ドレインもゴブリンすら見かけないって言ってたわ」 

 「だからよ。よく一角ウサギを狩れたなと思ってな驚いたぜ。是非とも狩れた場所を教えてほしいものだ」

 「お前の腕が落ちたんじゃないのか」

 「ばーか他の奴等も同じだ」

 

 ドランは冗談をいいながら真剣に考える。

 「..これは一度冒険者ギルドに相談した方がいいかもな」

 「ドランじゃ無理なのか?」

 「ん、俺か..俺はよ..調査とかは苦手なんだよ。俺はこの腕で活躍するんだよ」

 「お前に期待した俺が馬鹿だった」

 「ははははは。ギルトンお前だって同じだろうが」

 「まぁ、確かに頭を使うのは駄目だな」

 「「はははははははは」」


 「あら、何かしら外が騒がしいわ」

 クーデルカは二人の姿を見て昔の子供の頃を思いだしながら眺めていた。だが外が騒がしいことに気づく」


 「あら、外で何かあったのかしら――」

 

 外の様子を調べようとした時、玄関のドアが力強く開く。そしてドアを開けた者が声を大きく上げる。

 「お袋! 親父! 大変だ!?」

 「なっ、ドレインどうしたの..肩に怪我してるじゃない」

 「お袋今は――」

 ドアを開けたのドランとクーデルカの息子のドレインだった。


 クーデルカがドレインの肩の手当をしようとしてる時――ドランとギルトンがドレインになにごとかと近づく。

 

 「その怪我は何だドレイン」

 「お、親父大変だ!」

 「だから、何があった弟子」

 「ギルトン師匠もいたんですか、魔物が魔物が」

 ドレインが困惑しながら説明するが分かりづらいがーー。玄関のドアを開けてるため、外の騒音が聞こえてくる。。


 「カンカン! カンカン! カンカン! カンカン! カンカン! カンカン!」

 「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 「ガァァァァァァァァ!?」

 「た、助けてくれーー」

 「やめてーーーー」


 ドランととギルトンは戸惑い騒ぎ出す。クーデルカは恐怖で固まる。

 「こ、これは」

 「この音は?」

 「..見張り台の鐘だ」

 「まさか....」


 ドレインが大きな声を上げる。

 「魔物、魔物が攻めて来たんだ。草原で弓の練習してたら――オレンが..オレンがグリーンウルフに突然襲われて、助けようとしたけどたくさん。たくさん襲ってきて..ごめんよ。オレン」

 

 泣きじゃくるオレンをドランは抱き寄せる。

 「ドレインお前のせいじゃない! オレンのことは悲しいが! 今は耐えろ! お袋や村の皆を守れるは俺達だ。手を貸してくれ!」

 「お、親父! わかった」

 ドレインは涙を手で拭く。


 ギルトンがどこかに行こうとする。

 「俺は家に戻って弓を取ってくる! お前達はどうする?」

 

 ドランがギルトンの肩に手を置く。

 「駄目だ。一人で行くのは危険だ」

 「だが!」

 「全員で行く! クーデルカ、ドレインいいな!」


 ドレインは頷き答える。

 「わかった親父」

 

 クーデルカは恐怖で上手く喋れない。

 「あ..あなた」

 「お前は俺が守る!」

 「あなた」

 ドランとクーデルカは見つめ合う。


 「悪いが二人共急ぐぞ」

 「親父! お袋!」


 ドランとクーデルカは恥ずかしそうに、その場を離れる。


 ドランはその場を誤魔化すように声を上げる。

 「い、家に戻って装備に着替えるぞ! ドレインは予備のポーションを全部持ってこい」

 「わかった親父」


 ――ドランは冒険者の恰好をして家から出てくる。両手にはいつも使っている片手剣と盾を持ち、もう一つ剣を持ってきた。


 「ギルトンこれを使ってくれ。俺の予備武器だ、 家まで何もないんじゃ危ないだろ」

 ギルトンは頷く。


 「わかった借りるぞ」 


 ドランが片手剣を上にあげ注目させる。

 「クーデルカ! ドレイン! 絶対に離れるんじゃないぞ! わかったな」

 「あなたについてくわ」

 「あぁ、親父」

 「ギルトン! 家まで道案内を頼む!」

 「こっちだ付いてきてくれ」


 ギルトンの案内で村に中を走る。子供の頃から知ってる道がいつもと違って見える。地面には血だまりができ人間の一部だったものが落ちてる。慣れてないクーデルカとドレインは胃液を吐いている。


 そして子供の頃にギルトンとクーデルカと一緒に親代わりになって育ててくれた、いつも頑固じじいの――。

 

 クーデルカは両手で顔を抑えて泣いていた――ドレインは泣いている状態の母を看病していた。俺とギルトンは今にも泣きそうな面で、目の前の人に近づく。


 「――ロイド爺さん..あんたがどうして..」

 「ち、ちくしょう! ロイド爺さん――いや親父死ぬなよ! ちくしょうが!」


 ――ロイド爺さんは俺達3人の育ての親である。流行りやまいで両親を亡くした俺達を嫌そうな顔もぜず育ててくれた。その人が目の前で喉から大量に出血して息を止めていた。


 ギルトンがロイド爺さんの前で悔しそうに泣いている。クーデルカも立っていられず泣いている。


 ドランも涙が止まらない、明日は皆集まってご飯を食べる約束をしてた。もう二度と叶わないと思うと涙が止まらない。だがドランは立ち上がる。ロイド爺さんが俺に構わないで先に行けと叱ってくる。


 「..行くぞギルトン」

 「ドラン」

 「ロイド爺さんなら早く行けと言うはずだ」

 「..ふっ、そうだなロイド爺さんならあり得るな」

 

 ギルトンは両手で頬を叩く。

 「行こう」


 ドランはクーデルカに近づいて抱きしめる。

 「..行こうクーデルカ。天国のロイド爺さんに叱られるぞ」

 「そうね。また怒られるわね」

 

 ドランがロイド爺さんに視線を向ける。

 「グリーンウルフの奴等を退治したらまた来るから、待っててくれ」


 ギルトンの家に向かう途中、二度グリーンウルフを3人で連携して討伐することができた。また、遠くで大きな建物が倒れた音が鳴り響いた。たぶん見張り台だろうと予測する。

 

 なんとかギルトンの家に辿り着くことができた。今は家の中でギルトンの準備が終わるまで待機してるところだ。


 ギルトンが装備の着替えが終わり部屋に入ってくる。

 

 「これからどうする」

 「村長の家か..嫌駄目だ。村長の家では籠城できない。集会所で行こう」

 「確かに村長の家は危険だ。集会所は賛成だ」

 「クーデルカとドレインもいいか」

 2人は頷く。


 ギルトンの家から外に出て集会所に向かう途中、獣の声と女性の叫び声が聞こえてくる。


 「ギャンギャンギャンギャン! ギャンギャンギャンギャン!」

 「誰かーー助けてーー死にたくない」


 ドラン、ギルトン、ドレインで目でアイコンタクトをして頷く。声が聞こえてきたのは、この道の先にある曲がり角だ。足音を立てず覗くと――。


 グリーンウルフ2匹が女性に向かって大きく声を上げ威嚇していた。


 ドランが指示しようと動くが――ギルトンとドレインは既に弓を構えていた。お互いに目で挨拶し――ギルトンとドレインが同時に弓を放ち。ドランも片手剣を持ち突進する。


 一つの矢はグリーンウルフの額を貫き一撃で絶命させる。もう一つの矢は横腹に刺さり暴れている。暴れているグリーンウルフに片手剣で袈裟切りを与え切り倒す。


 「「ギャン」」


 助けられたことに呆然としてる女性に声を掛ける。

 「大丈夫か? 怪我はあるのか?」

 

 女性は我に返り答える。

 「あ、足を噛まれたわ」


 ドランはドレインに手を差し出す。

 「ポーションをくれ」

 「わかった」

 

 ドランがポーションを使おうとすると、女性が動揺する。

 「ポ、ポーションなんて高価なもの駄目よ。払えないわ」

 「大丈夫だ」

 「えっ」

 「同じ村の仲間だ気にするな」

 「ありがとう..ございます」

 女性は泣きながら感謝する。


 ドランが女性の足を手当をしようと手を伸ばした時ーークーデルカの声が響く。

 「待ちなさいあなた! どこに触ろうとしてるの?」

 「えっ、嫌、今は緊急事態だろ」

 「私がやります」

 「..はい」


 クーデルカがドランの指示でグリーンウルフに噛まれた跡にポーションを振りかける、残ったポーションを飲ませると、傷口が塞ぎ始める。


 「これで歩けるはずだ。行けるか?」

 「..はい、大丈夫みたいです」

 女性は足を軽く動かして調べる。


 「俺達は集会所に行く途中だ。君はどうする」

 「あ、私もお願いします」

 「良し、行くぞ」


 ドランが前衛をして横でギルトンが警戒と道案内をしながら突き進む。中心にいる、クーデルカと女性を守るようにドレインが最後尾を守る。

 

 何度かグリーンウルフを撃退しながら、集会所がある広場に辿り着くことができた。

 

 ギルトンが前に出て話し掛ける。

 「あそこを出れば集会所がまで後少しだ」

 皆が頷き前に出る。


 集会所の前には広い広場があり見晴らしがいい。そして集会所に行くには坂道を登らなけらば行けない、ちょっとした小山になってるなので他の場所よりは守りやすい。


 ドランは広場を見渡して確認すると、坂道の前で、木材で簡単なバリケードが設置されていた。その数メートル先にヘイロスさんの場所が倒れていた。バリケードの方をよく見ると人が多く集まってる場所があり、そこに知り合いが見える。

 

 ドランはが後ろに視線を向けて答える。

 「今は広場にグリーンウルフは見当たらない。一気に行くぞ」

 皆は頷く。


 ドラン達は走り、馬車の横を通り過ぎる。横目で馬車を覗き下の方を見るとグリーンウルフが下敷きになっていた。


 バリケードも何事もなく走り続け、知り合い――ヘイロスさんに話し掛ける。

 「はーーはーー、ヘイロスさん達も無事でしたか」

 「ドランか..おぉぉ、お前達も無事か良かった」

 「どうして集会所に行かないんだ」

 

 ヘイロスさんが悲痛な表情で視線を向けるとーーそこには倒れたエマ―さんがいた。

 「エマ―が..馬車が倒れた時に強い衝撃を受けて腰か背中に怪我をしたみたいだ」

 「ポーションは――」

 「――もう使った。多少は痛みが和らいだが、動かすことが出来ない状態だ」

 

 ポーションで連続して使用すると、ポーション酔いを発症する恐れがある。ポーション酔いは無理に怪我等を過度に回復することによって、身体が異常と判断して無理矢理身体を治療をする。無理矢理治療した結果多くの細胞が死に突然死を発生する恐れがある現象である。


 エマ―さんが痛みで苦悶な表情で話す。

 「わ、私は大丈夫だから..他の皆さんは早く集会所の方に逃げて下さい」

 「まま..いたいの~」

 「大丈夫よ、ベリー。ママは強いから」

 「う~~。わんちゃんのせいで、ままがけがしたの~。まま~」

 

 ビートさんがベリーちゃんを抱き寄せ安心させるに話す。

 「ベリーママは大丈夫だよ。ベリーはお義父さん達と一緒に集会所に行くんだ」

 「いや~ままからはなれたくない。わんちゃんきらい。ままをいじめたわんちゃんきらい~」


 エマ―さんとビートさん、ヘイロスさんは困った表情をする。


 ドランは考え込み話し掛ける。

 「――俺もここに残って戦う。ベリーちゃんはクーデルカ達と一緒に集会所に行ってくれ」

 

 ギルトンとドレインが反対する。

 「お前だけに戦わせるかよ。俺も戦うぜ」

 「親父俺も残るぞ、オレンの仇を討つぞ」 


 ドランは大きくため息をする。

 「はぁーーしょうがない。一緒に戦ってくれ」

 二人は頷く。


 ヘイロスさんが謝罪する。

 「すまん三人共。力を貸してくれ」

 

 ドランがクーデルカに視線を向ける。

 「クーデルカ先に集会所で待ってくれ」


 クーデルカは悩み少し諦めたように話す。

 「..まったくあなたは..無事で帰って来てくださいね。ドレインもギルトン兄さんも無事に帰って来てください」

 「「あぁ」」

 三人は頷く。


 クーデルカが集会所に移動しようとした時ーー広場にグリーンウルフと風牙狼が数十匹が目の前に現れた。グリーンウルフと風牙狼達は逃がさないとばかりに横に広く囲むように動く。


 ヘイロスさん驚き騒ぐ。

 「な、何だこの数は..しかもグリーンウルフだけじゃなく、風牙狼もたくさんいやがる」


 皆が恐怖で身を固めているとーー奥から異常ともいえる大きさの風牙狼がゆっくり近づいてくる。

 

 ドランが驚き恐怖で話す。

 「な、なんだあれは..もしかして..」

 「あ、あれがわかるのか..あの風牙狼が」

 

 ドランは顔を青ざめながら話す。

 「たぶんあれは..ネームドモンスターだ!」

 「ネームドモンスターだと、そんなに危険なのか?」

 「そうだ。危険過ぎる。俺は一度だけ討伐戦に参加したことがある。10年前に剣熊のネームドモンスターが古き新緑の森の浅瀬に現れて多くの冒険者が被害にあった。だから冒険者ギルドは当時最強ランクのBランク、パーティーとC・Dランクパーティーの緊急依頼が発生した。総勢50名以上で討伐に向かい..」

 ドランは言い辛い表情をしている。


 ギルトンがドランの表情を見て話す。

 「ドラン..覚悟は出来てる話してくれ」


 ドランは大きくため息をして話す――。


 皆がドランの話しに耳を傾けて目に前にことに散漫になっていた頃――ベリーちゃんがバリケードの外にいる風牙狼達を見る。

  

 「あ~~。ままをいじめた。わんちゃんだ。きらい。めっていってみる」

 大人達は誰も気づかないでいたベリーちゃんの行動を誰も見っていなかった――。

 

 ――ドランは覚悟決め語り出す。

 「討伐に参加した。C・Dランクパーティーは半数以上が壊滅。そしてBランクパーティーはリーダーを含んだ前衛が全員が死亡した」

 「Bランクパーティーのリーダーが死亡だと」

 「正確には相討ちだ。リーダーは命を助けてネームドモンスターを討伐した。俺がこの目で見たからな。とにかくそれだけネームドモンスターは危険だってことだ。皆覚悟してくれ」

 ドランは薄情に語る。ドラン自身は諦めていた。


 ネームドモンスターの脅威を聞いて皆顔を下げ静まりかえっていた。その静寂を突然大きな声でエマ―さんが叫ぶ。


 「ベリーがいないわ。どこにいるのベリー」

 

 皆が辺りを見渡してベリーちゃんを探す。


 ――ドレインが指を指して叫ぶ。

 「ベリーちゃんが外に..風牙狼所に――」

 全員が馬鹿なと思い指を指した先を見る――。

 

 「わんちゃん。めっだよ。ままをいじめるの、めっだよ。めっだよ」

 ベリーちゃんは指を上に上げて叱る。


 ――ドラン達は顔を青ざめ叫ぶ。

 「ベリーちゃん駄目だーー」

 「べリーーーーーーー」

 

 ゴルバは同胞の風牙狼に視線を向けーー殺せと命じる。


 命令を受けた風牙狼はベリーちゃんに吠えて威嚇する。


 吠えられたベリーちゃんはその場で座り泣きじゃくる。

 「わんちゃん。めっだよ。きゃっ、う、うぇぇぇぇぇぇぇえぇぇぇえぇぇぇぇぇん」


 風牙狼は大きな口を開けてベリーちゃんに飛び掛かる。

 

 それを見ていたエマ―さんが痛みを忘れ叫ぶ。

 「いやーーーーーーーーーベリーーーーーーー。だ、誰かベリーを助けてーーーー」

 

 ドランとギルトンがバリケードを超えて助けに向かうが間に合わない。


 風牙狼がベリーちゃんを殺そうとする瞬間――。一陣の風が風牙狼を吹き飛ばす。


 「グッ、キャイン」

 吹き飛ばされた風牙狼は家の壁に激突し動かなくなる。


 ベリーちゃんを背中腰で守るように構え両足に<闘気>の靴を履き、安心させるように優しく話し掛ける。

 「ベリーちゃん。もう大丈夫だよ」

 「ぐすん。おみやげお兄ちゃん。ぐすん」


 ロキはゴルバに視線を向けて語る。

 「リベンジ戦だ! ゴルバ!」



 

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