18話 散歩と訓練メニュー
エイラ少佐に散歩にでなさいと指示されるまま宿をでた。空は暗く藍色に変わっていた。街灯の光が辺りを照らしていた。街灯の光は電気では無く、魔力を使って光っているのだるろう。
⦅エイラ少佐こんな時間にどこに行くんですか?⦆
⦅広場に行き街を見回りなさい⦆
⦅えっ、もしかしてこれから電子生命体を探すんですか!?⦆
なんでこんな時間にと困惑する。
⦅ロキ二等兵。善は急げ⦆
⦅ここで日本のことわざ......一体どこまで俺の記憶を見てるんだ⦆
⦅ロキ二等兵。急げ⦆
大きくため息をして諦める。
「はぁ~。分かりまし――――」
周りの視線に気づいたロキは、あっと一瞬表情しその場を移動する。きっと独り言だと思われたんだ気を付けないといけない。
歩きながらエイラ少佐に会話をする。
⦅あまり長い時間は見渡せません、宿に入れなくっては困ります。今回は商業地域に行きましょう⦆
⦅時間がないか......ロキは睡眠を取る必要がないから関係ないと思うがしょうがない。だが、まずは広場にある案内板を確認してから商業地域、その後は街全体が見える高台に行きなさい⦆
なんで高台に行くのか疑問に感じたが時間がないので移動する
広場にある案内板に向かう途中、朝や夕方に見かけない人達が酒を片手に飲み騒いでるもの達、一日の仕事を洗濯するため仲間達と飲み明かす者を見て世界が変わっても変わらないと実感した。まぁ、見た目や服装が違うからここは日本じゃないと感じる、剣や盾、金属製の鎧、マントを着る人達が酒を飲んで騒いでいる。
マントか......旅に出るんなら必要だよなと考えているといつの間にか広場に着いた。
⦅エイラ少佐、案内板です。どこを見ますか⦆
⦅......ロキ二等兵確認が終わりました⦆
⦅はや、早いですね⦆
電子生命体であるエイラの情報処理は人間の視覚処理は遥かに超えた速さである。
⦅エイラ少佐時間が余りないので急いで商業地域に行きます⦆
グレーテル城塞都市は中央に領主がいる城があり城壁の外には深い堀があり水が流れている。白に行くには中央にある橋を渡らないと行けない。何故これ程強固にしないと行けないか数十年前に古き新緑の森から災害級の魔物が現れた。そしていくつもの村が襲われ多くの人が食われた。当時この地域で鉄壁を誇っていた都市が襲われ多くの民達は城に立て籠ったが魔物に食われた。全て食われた、どこに行こうかどこに隠れようが奴の餌食になった。その中で生き残った者達がいた。生き残った共通点は川や大量の水場に逃げ込んだ者達が生き残った。
そのためこの地域の都市や大都市、王都は川や湖の近くに城を築く。生き残るため奴が満足して帰るまで水に祈りを捧げる。
グレーテル城塞都市の城も同様に水で守られている。城の城下には大きな広場があり冒険者ギルド等、重要な建物が多く建っている。貴族街は古き新緑の森反対側の南東にあり貴族街と他区画の境界には広い川が流れている。商業地域は南西側にあり、北側には貧民街が広がっている。
商業地域に着き辺りをみると大きな建物が建っていた。通りも人がほとんど見当たらずお店も閉まっていた。
⦅エイラ少佐、この時間帯だと人が少ないですね。お店も開いてませんから収穫が少ないですね⦆
店じまいしてる人達や帰り支度してる人を見ながら歩く。
「24時間営業は冒険者ギルドだけかな」
小さく呟いてると、通りの奥の店も丁度戸締りをしようと女性の店員が店からでてきた。
ちらりとお店の看板見ると。
「あっ、うん、ナタリー魔道具屋。魔道具屋だ」
魔道具屋の発見で騒いでいると冷たい声が聞こえた。
⦅ロキ二等兵。静まれ⦆
⦅あっ、つい嬉しくってすいません⦆
⦅ロキ二等兵。嬉しいのはいいが、店を閉めようとしてるぞ⦆
「えっあっ、待って」
魔道具屋を見ると店員が若干急いで戸締りしている。
急いで駆けつける。お店の前に辿り着くと怒った表情した30代ぐらいの女性だ。髪は茶髪で美人さんだ、体型はモデルみたいにスタイルがいい。
目の前の女性が非常に話しかけづらい、見えないプレッシャーを感じる。魔道具屋なんだ魔法書が置いてあるかもしれない、だから一歩前に出て話しかける。
「すいま――――」
女性が話しを遮る。
「またのご来店をお待ちしております」
「せん。えっえっ、まっ」
女性は絶対に言わせないと話しを遮ってくる。
「またのご来店をお待ちしております」
「まっ、まだ開いてますよ」
女性は深くため息をする。
「ふぅー、聞こえてきましたよ。声が魔道具屋っと聞いてました」
「なら見せてくれても」
女性は更に深くため息をする。
「見えませんか? お店の戸締りしてるんですよ」
女性が威圧してくる。
「うっ、だったら店長に頼んで少し店を見せて下さいと頼みます」
「私がナタリー魔道具屋の店主です」
ニッコリと素敵な笑顔で返された。
「えっ」
なにも言い返せない顔をする。
「またのご来店をお待ちしております」
「はい。また来ます」
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魔道具屋を後にして高台に気を落としながら向かっていた。
⦅ロキ二等兵。どうかしましたか。魔道具屋のことですか⦆
⦅......いえ。違うんです魔道具屋のことは残念ですか、日を改めればいいことですから冷静になれば大丈夫なんです、感情が高ぶるとコントロールができなくてすいません⦆
精神年齢の低下により頭より先に身体が動いてしまったことに、また落ち込んでいた。
⦅ロキ二等兵。今は高台に向かいなさい⦆
向かった高台は南東の見張り台近くだ、南東は小山になってるので街を見渡せる。当初は誰も居なければ見張り台に登ろうと思った。だが冷静に考えてやめた。ここからでも十分だ。
高台から街を見下ろした。日本では考えられない夜景だ光が薄くぼやけて見える。領主の城以外の建物は低く夜ノ空が高く見える。綺麗だなと黄昏れていた。
⦅ロキ二等兵。完了だ。後はナノメタルで得られた情報と照合すれば完成だ⦆
照合? 意味不明な言葉があったが気にせず返答した。
⦅エイラ少佐、了解です。宿に戻りましょ⦆
宿に戻りまんぷく亭の女将に遅いと注意され部屋に戻るとエイラ少佐の判断でスリープモードになった。当然毒キノコを食べてからだ。
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部屋に朝の光が差し込んでいた。
⦅スリープモード解除⦆
ロキはゆっくりと起動した。真っ先にステータスが変わっていないか確認してから、エイラ少佐と会話した。
⦅スキルは? エイラ少佐。まだ時間には早いのでは⦆
部屋越しから外を見るが人通りが少ない。
⦅ロキ二等兵。訓練を始めます⦆
⦅く、訓練ですか⦆
⦅早朝はマラソンだ、街を回る⦆
マラソンと聞いて昨日の散歩を思いだす。
⦅だから昨日外に出たのか、案内板や高台もマラソンのためか.......一言相談ぐらい⦆
⦅ロキ二等兵。外に出なさい⦆
⦅はぁ~わかりました⦆
諦めてため息をする。
⦅ロキ二等兵。態度に気をつけなさい。強くなりたいと決意したのはあなたです⦆
その言葉で思いだす。
⦅やっぱり聞こえたんですね。決意表明。......強くなるために..行きますよ⦆
気合を入れて宿を出る。朝日が昇ったばっかりでまだ薄暗い。
⦅ロキ二等兵。私の指示通りに走りなさい⦆
⦅了解しました⦆
軽く準備運動をして走り出す。
マラソンは広場から始まり、南西の商業地域を通過して時計周りにグレーテル城塞都市の街を走った。貴族街や城は当然避けて走る。種族が変わって身体能力が向上しても限界はある。息を切らしながらを走る。通り過ぎる人達の一部は頑張れと応援してくれた。一周して広場に戻り、もう一周と言われ走りだす。
強くなるためと気合を入れながら走る。
でも、いつまで走るんだ。流石に一日中はないと思うけど......大丈夫ですよねエイラ少佐!?。




