12話 街の名前はグレーテル城塞都市
ヘーゼル王国の大都市の一つでグレーテル城塞都市。グレーテル城塞都市は古き新緑の森と呼ばれている魔境に隣接している。そのため魔境から出てくる魔物に対抗するため高さ20メートルの城壁に囲まれている。また水に囲まれた城塞都市である。また、魔物の素材等で冒険者や商人等は恩恵を受けそのお金で商品が売れ景気に活気がある人口は16万人程である。
街に向かって街道を歩くロキ、後ろから馬車が来て横を通りすがる。前方には剣や槍を持っている人達が歩いている。自身以外の人を見て安堵していた。
外壁の近くまで行くと高く頑丈な壁が目についた。また門に並ぶ人相手に屋台もだしていた。
「それにしても高い壁だな6~7階のマンションぐらいあるんじゃないか」
周囲を見ながら歩く色んな人達がいるが人間が多いかドワーフや獣人も見かけるがエルフはいないのかと探す。
「エルフはいないな~。」
エルフはいないか呟いてるともう一つの門が開き街から出てきた集団がいた。門から出てきた集団は騎士だった。集団の中にエルフがいた。身軽な皮鎧ではなく金属製のフルプレートを着ていた。想像してたのと違ったが美人だったあれで男だったら泣けてくる。
大事な事を思い出した周囲の人達の言葉がまったくわからない。異世界で友達100人作るのに必須な異世界言語スキルはなかったようだ。
こんな時はエイラに質問したいんだが人が大勢いる所で独り言を話したら怪しまれる。怪しまれたら街に入れない決して恥ずかしいからではなく。そんなことを考えているとエイラの声が聞こえてきた。
⦅ロキ二等兵。口に出さなくても、念じればいいステータス・オープンと同じ感覚でやればいい⦆
やり方を聞いて早速試す。
⦅エイラ少佐聞こえますか⦆
⦅ロキ二等兵。全部聞こえてる。全部だ私の名前を呼び捨てにしてることも全部聞こえてる⦆
⦅えっ⦆
すっかり忘れていたエイラ少佐に秘密は無理だったこと。
⦅ロキ二等兵。時間が勿体ないから簡潔に話す。周囲の有機生命体の言語はわかる。ロキにも翻訳機能が付いてるはずだ暗視機能を使うやり方と同じ⦆
⦅呼び捨てで呼んでたこと許されたのか? とりあえず翻訳機能やってみますか⦆
集中する頭の中で切り替える。
⦅どうだろう成功したかな......聞こえる言葉がわかる⦆
屋台で買い物をしている冒険者を見る。
「にいちゃん、いくらだ」
「はい。220ゼニ―だよ」
「おう」
「熱いので気を付けて下さい」
他にも見渡す。
「最近は魔物素材も増えましたな」
「えーーそうですね」
「我等疾風怒濤の天上天下団」
「エール一杯いかがですか」
「オーク汁いかがですか」
「盗賊の被害多いな」
翻訳機能は問題ないようだ。一部変わった翻訳があったが気にしないでいこう。それにしても離れる所まで聞こえた耳も良くなったのか、エイラ少佐に聞いてみるか。
⦅エイラ少佐たぶん質問の内容はわかってると思いますか、目と耳ももしかして機能ですか⦆
⦅暗視機能や翻訳機能とは違う種族としての能力だ。視力と聴力は優秀のようだ⦆
⦅機能ではなかったのかそれでも良く見えるし良く聞こえる⦆
⦅ロキ二等兵。成長すれば機能として追加されるだろ⦆
⦅ますます便利になるな⦆
⦅言語を理解したなら列に並んだ方がいい⦆
街に入るための列に並ぶ。渋滞であるが30分程で順番が来ると思う。
「次の人どうぞ」
門の前に着くと若い兵士がロキを案内してくれた。
「はい」
若い兵士の前に移動する。
「身分証の提示をお願いします」
「田舎から来たので身分証はありません」
「へぇ~珍しいね。無いなら5千ゼニーだよ」
若い兵士は目線でロキに怪しいところがないかチェックする。
「魔石でも大丈夫ですか」
「魔石かい。あぁ、魔石でも代替えできるよ」
事前にエイラ少佐から魔石で貨幣の替わりになるかと確認済みだ。リュックサックから魔石を数個取り出す。
「この魔石なら10個で大丈夫だ」
「お願いします」
魔石を若い兵士に10個渡す。渡した魔石はゴブリンのだ。ってことはゴブリンの魔石1個500ゼニ―の価値かな。
ロキが若い兵士に魔石を渡してると横から野太い声が聞こえきた。視線を向けると30~40代ぐらいも男性だった。髭がワイルドが特徴だ。
「坊主は誰かの使いでこのグレーテル城塞都市まで来たのか」
「え、あ、成人したので都市で働き口を探そうかと村をでました」
横から声を掛けられ坊主と呼ばれて少し動揺した。転生前は30代だったから坊主という言葉に反応が遅れた。
「そうかそうか。そこに見える魔石は坊主のか」
「はい。村でゴブリンを退治しました」
髭がワイルドな兵士が手でここは任せろと若い兵士に合図する。
「1人でか親と一緒にじゃないのか」
「親はいませんのでずっと1人で生活してました」
「おぉ~。すまんな。悪い事聞いて」
「いえ大大丈夫です」
この親がいない設定もエイラ少佐と決めたことだ。
「悪いな。色々と聞いて最近物騒でな」
「物騒ですか」
「盗賊の被害が多くってな怪しい奴がいないか見てるんだ」
「盗賊か物騒ですね」
「そういことだ。坊主も遠出するなら気を付けろ」
髭がワイルドな兵士は腕を組みながら答える。
「わかりました気を付けます。一つだけ聞きたいんですか身分証はどこで作ったらいいですかね」
「あぁ、そうだな。冒険者ギルドか商人ギルドだな。坊主だったら冒険者ギルドがいいだろう」
「ありがとうございます。冒険者ギルドに行ってみます。ちなみに冒険者ギルドはどこにありますか」
「この道を真っ直ぐ行ったら広場があるから分かると思うぞ」
髭がワイルドな兵士が道を指で差した。
「ありがとうございます」
冒険者ギルドに向かうとすると呼び止められた。
「待て待てこの通過証明書を持っていけ冒険者ギルドで証明書を作る時に渡せば2千ゼニ―戻ってくる。ほら坊主行ってこい」
髭がワイルドな兵士が苦笑いしながら通過証明書を渡した。
「あ、ありがとうございます」
ロキは恥ずかしながらお礼をして、冒険者ギルドに向かった。
ロキは歩きながら回想している。坊主か......まぁ、今の見た目は10代で高校生ぐらいだもんな。それにしてもさっきの行動は一体、兵士の話しを最後まで聞かないで動いていた。まるで子供だ肉体だけじゃないのか?
⦅エイラ少佐。肉体だけじゃなく精神も若返ったのでしょうか⦆
⦅ロキ二等兵。その可能性が高いでしょう。精神も若返るとは実に興味深い⦆
ロキはまた、始まったと思った。研究者であるエイラ少佐はロキのことを観察して研究をしているからである。
教えて貰った道を歩いてるとが外では居なかった種族もいる。獣人だ顔が人間で獣耳をしている人達や完全に獣顔の人達がいる。多くの獣人が鎧を着て剣や槍を装備している。他にも小さい人ドワーフより小さい小人がいた。そしてエルフもいた耳が長く男女共に美形だ。外で見たエルフの様に鎧は来ておらず軽装で弓を持っている人達が多かった。鎧エルフが特殊か。
ジロジロと見ていると怪しまれるので街並みを見る。建物や道路はレンガ造りだコンクリートやアスファルトではないようだ。道路は広く馬車が通っている信号は当然ないのでスピードを出している馬車は危険だ事故にあわないように気を付けよう。
お店も色々あるみたいだ。雑貨屋、酒場、宿屋、武器屋、防具屋等のお店があった。日本じゃ考えられない武器や防具が売っているなんて、だけどこの世界では魔物がいる生きるために必要だ。後で武器屋も防具屋も行ってみるつもりだ。その前に宿も見つけないと野宿は嫌だ。あれ、寝ないから徘徊するのかそれも嫌だ宿を見つけよう。
ようやく広場に着いた。冒険者ギルドはどこか顔を動かして探すと冒険者らしき人達がレンガ造りの大きな建物に入って行く。どうして冒険者らしきなのか雰囲気がそう感じたからだ。建物の看板見るとグレーテル冒険者ギルドと書いてあった。うん分かりやすい。
グレーテル冒険者ギルドと読めたと言うことは耳だけじゃなく視覚の翻訳もしてくれるのか本当に便利だ。ゼイナル帝国の技術は凄い。
⦅では、エイラ少佐冒険者ギルドに行ってみます。なにかありましたらフォローお願いします⦆
⦅ロキ二等兵。了解⦆
イベントが豊富な冒険ギルドに足を踏み入れた。




