13話 冒険者ギルド
冒険者ギルドのドアは西部劇にでてくるスイングドアだった。スイングドアを身体で押して冒険者ギルドに入る。
中に入ると大勢の人がいた。正面にはカウンターがあり各種受付をしているようだ。受付嬢を見ると綺麗な人達が多い種族も人族、ドワーフ、獣人、エルフの人達が受付を行っている。あっちの列は女性の冒険者が多い受付を見てみるとイケメンエルフだった。凄い人気だアイドルの握手会みたいだ。
視線を動かすとお店があった。見てみると剣、槍、弓、兜、鎧等が置いてあった。武器屋と防具屋があるのか後で見てみよう。他にもないか探すしていると後ろに衝撃を受けた。
「おう、ここにいたら邪魔だぞ」
顔を向け見てみると30代ぐらいの男性で大きい剣を背負っていた。周りに彼の仲間らしき人が5人いた。盾を持っている人や弓を持っている人、槍を持っている人がいた。魔法使いが見当たらなかったので戦士系のパーティーかな。そんなことを考えながら入り口で立ち止まっていた俺が悪いので謝罪する。
「あ、すいません」
「おう、気を付けろよ」
謝罪を受け入れ大剣使いのパーティーは立ち去って行った。
入口から離れた場所に移動し改めてギルド内を見渡す。大勢の人達が乱雑に集まっている場所があった。集まっている人達の先に掲示板が見えたので、もしかしてゲームとかにあるクエストボードかと思い近づいて見てみる。
人が多く集まっている掲示板前は行けないが、人が少ない掲示板があったので見てみる。
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依頼主: グレーテル城塞都市領主
依頼内容: ゴブリン討伐
応募資格: Gランク以上
応募期間: 常時依頼のため無期限
生息地域: グレーテル城塞都市周辺、古き新緑の森
報酬: 100ゼニ―
討伐証拠: 両耳
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依頼主: グレーテル城塞都市領主
依頼内容: ウルフ討伐
応募資格: Gランク以上
応募期間: 常時依頼のため無期限
生息地域: グレーテル城塞都市周辺、古き新緑の森
報酬: 100ゼニ―
討伐証拠: 牙
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依頼主: グレーテル城塞都市領主
依頼内容: 牙ネズミ討伐
応募資格: Gランク以上
応募期間: 常時依頼のため無期限
生息地域: グレーテル城塞都市周辺、古き新緑の森
報酬: 100ゼニ―
討伐証拠: 牙
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掲示板に貼ってある依頼を見て内容を確認する。
(ここにある依頼はゴブリン・ウルフ・牙ネズミ等の低ランクで報酬が少ない依頼かな。まぁ、常時依頼だからわざわざ確認する必要もないから人がいないか)
⦅エイラ少佐、冒険者ギルドは2857年前もあったんですか?⦆
⦅ロキ二等兵。存在したし冒険者ギルドの歴史はかなり古い⦆
⦅ゼイナル帝国よりも⦆
⦅そうだ⦆
ロキが頭の中でエイラ少佐と会話をして他にもないか視線を動かすと上に上がる階段が見えた。
階段を上がろうと足を上げた時に女性の声が聞こえてきた。
「ちょっと君。君だよ新人君。2階に上がろうとしてる君だよ新人君」
誰だ呼び止められてるのはと思い人様に迷惑かけるなよと考えなら階段を上がろうとすると、女性が声を張り上げる、2階に上がろうとしてる......?。
⦅ロキ二等兵。お前だ⦆
⦅俺か⦆
まさか呼び止められたの俺だとは、心の中で謝罪しながら階段を下りて声を上げた女性を探す。カウンターの中で20代ぐらいの人間で髪は茶髪で髪の長さはセミロングだ。目が少し垂れてるおっとり系の美人さんだった。
おっとり美人さん手を振って手招きをしている。
「こっちこっち新人君」
おっとり美人さんのカウンター前に向かう。周囲の人達の視線が気になるが無視をする。
「初めまして新人君」
「えーーーーーーと、新人とは?」
「冒険者ギルドへの加入者ですよね」
「あ、はい。わかりますか」
「えぇ、わかりますよ。装備もなにも着けてませんし、入口で固まってましたから依頼板を見た後に2階に上がろうとするから呼び止めました。普通の人はカウンターに並ぶのに新人君は動き周るから面白かったですよ」
「すみません」
「謝罪受け入れるわ。2階はBランク以上の依頼板があるから新人君には関係ないよ」
「Bランク以上の依頼板があるんですね」
「それで新人君は冒険者ギルドへの加入希望者でいいですか」
「はい。お願いします。今更ですがあっちの列に並ばなくっていいんですか」
「大丈夫よ。今回は特別だから」
並ばなくっていいと言われ不思議に思ったが大丈夫ならそれでいいと悩むのをやめた。
「ではこちらのギルド加入書に必要事項の記入をお願いします。代筆もできますがいかが致します。
それと加入事項に目を通して下さい。後で説明をさせて頂きます」
ギルド加入書を渡された。加入事項を読んで内容を確認した。内容としては冒険者としての身の振り方や依頼失敗のペナルティーが書かれていた。後はランクによって受けられる依頼が決まっている等のルールが書いてあった。
概ね内容の確認が終わったので横に置いてある筆で記入をする。あれ、書けるよな? 視覚も聴力も翻訳できるんだ書けるよね。聞いてみよう。
⦅エイラ少佐、文字は書けますか?⦆
⦅ロキ二等兵。可能だ。しかし筆を持っている状態なのだから試した方が早いだろ⦆
心の中で謝罪しながら記入を試みる。
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氏名: ロキ
性別: 男
年齢: 15
職業: なし
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加入書に記入できるところまで書いた。他にもlevelや魔法、スキルの記入欄があったが任意と書いてあったので記入しなかった。
「これでお願いします」
加入書を書いたのでおっとり美人さんに渡す。
「はい。確認致します。......levelやスキルのご記入はよろしいですか」
「えぇ。大丈夫ですなにか問題がありますか」
「そうですね。パーティーが組みづらいと思います」
「大丈夫です。当分はソロでやるつもりです」
「わかりました。では入会金が5千ゼニ―になります」
ズボンのポケットに入れたあった貨幣を取り出す。
「5千ゼニ―ですね」
「はい。丁度致します」
おっとり美人さんに貨幣を渡した時に思い出した、髭がワイルドな兵士に渡された通過証明書。
「すいません。これなんですが」
通過証明書を渡す。
「あらちゃんと持ってましたか。では5千ゼニ―をお返ししますね」
「えっ、無料なんですか」
「そうですね。他の地域のギルドは知りませんが、グレーテル城塞都市ギルドでは通過証明書があれば無料になります。当ギルドでは人手不足解消のため行っているサービスとなります」
「どうして無料のことを教えてくれなかったですか」
「いくら人手不足でも必要な書類を渡せない者をサービスするつもりはありません。冒険者の依頼は採取や討伐、護衛だけではありません。大事な手紙を遠方に届ける依頼もありますので、通過事例としてやらせて貰ってます」
寸前まで通過証明書を忘れていたが覚えだして良かったと思う。
「討伐だけが依頼ではないですから納得しました」
「では次は冒険者ギルドの説明させて頂きます。ロキ君は文字が読めるみたいだけど読めない人もいるから口頭でも説明させて頂きます。
「では、冒険者のランクから順に説明します。下からG・F・E・D・C・B・A・Sとなります。ランクによって受けられる依頼が違います。ランクが高いほど依頼が難しく高額報酬です。Bランク以上になりますと指名依頼が受けられます。ここまでなにかご不明な点はありますか」
「はい。ランクの上げ方はなんでしょうか」
「ランクの上げ方は依頼を達成することです。逆に依頼を失敗すると評価が下がります。依頼の失敗が続くとギルドの除名処分になりますので気をつけて下さい。他にありますか」
「はい。指名依頼は断ることはできますか?」
「えぇ。指名依頼を断ることはできます。他に質問はありますか」
大丈夫ですと頷くロキ。
「それでは次のことを説明させて頂きます。冒険者としての身の振り方です。昨今冒険者による暴力行為が発生し住人の方に被害がありました。ギルドとしまして暴力行為や犯罪を行った場合は高ランク冒険者でも強制除名処分といたし犯罪者として領主様に引き渡します。また、冒険者同士でのトラブルは自己責任でお願いします。ここまでなにかご不明な点はありますか」
「はい。冒険者同士のトラブルは自己責任なんですか」
「はい。自己責任になります。自分達で解決して下さい」
笑顔で答えるおっとり美人さん。
怖い笑顔だトラブルは自分で解決しろってことか、どこの世界でも責任は取りたくないはな。
「質問がないようですので次に移ります。依頼の仕方になります。依頼板に貼ってある依頼内容を確認しましたら受付カウンターで手続きいたします。護衛依頼等の依頼を受けられる定員数は決まってますのでお早めに受付までお願いします。依頼の受付はギルドカードで行いますので必ず持ってきてください。持っていない場合は依頼は受けられませんのでお早目に再発行をお願いします。依頼達成後は受付カウンターにギルドカードを提示して下さい。討伐や採取の依頼は一緒に提出して下さい。護衛依頼は依頼主と一緒にギルドに来てください。以上になります。なにかご不明な点はありますか」
「はい。素材が多い場合はどうしますか」
「建物の奥に交換所がありますのでそちらでお渡し下さい。その際に交換書を渡されますのでお持ち頂いて受付カウンターまでお願いします。他にはありますか」
「はい。ギルドカードとは――――」
おっとり美人さんが手を上げて会話を遮る。
「ギルドカードは今からご説明します」
「わかりました」
「説明は以上になります。ご不明な点がないでしたらギルドカードの発行に移ります」
ロキは説明に満足したがエイラ少佐にも確認する。
⦅エイラ少佐なんか質問ありますか⦆
⦅ロキ二等兵。問題ない概ね2857年前と同じだ⦆
エイラ少佐に確認したロキは説明の肯定する。
「はい。質問はありませんお願いします」
おっとり美人さんが手で机を指差した。机に魔法陣が発生した。
「冒険者ギルドの加入に同意しましたら魔法陣に手を置いて下さい。ギルドカードを発行します」
説明を受けたロキは少し緊張しながら魔法陣の上に手を置いた。
⦅ロキ二等兵。ギルドカードの発行の仕方は変わったようだな。実に興味深い⦆
⦅エイラ少佐昔は違ったんですか⦆
⦅昔は宝珠に触れてギルドカードを発行していた。たぶん仕組みは変わらないだろが実に興味深い⦆
ロキがエイラ少佐と会話してると魔法陣が光消えたいった。
少し時間が経ってからおっとり美人さん来た。
「はい。これがロキ君のギルドカードになります」
ギルドカードを手渡され受け取り確認する。
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ランク G
氏名: ロキ
性別: 男
年齢: 15
職業: なし
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「はい。ありがとうございます」
「ギルドカードを失くした場合は再発行に時間が掛かり10000ゼニ―かかるから気を付けるようにお願いします。他に質問はありますか」
最後に大事なことを質問する。魔法がある世界にきたのだから魔法を使いたいと思う。
「すいません。魔法の適正を調べたいんですか」
「えっ、魔法の適正」
驚いた表情をするおっとり美人さん心配になったロキはもう一度確認する。
「はい。魔法の適正を知りたいんですか」
「ギルドでは魔法の適正は調べられないわよ。魔法書は魔法ギルドや王族、貴族が独占しているから適正の有無は調べられない」
「えっ、魔道具はないんですか?」
「えっ、魔道具......そう言えば高齢のエルフが数千年前は魔道具で適正を調べられたって言ってたわね。ロキ君良くしってるね」
魔法適正を調べられる魔道具がないと聞いて動揺した。
「えっ、村で聞きました。物知りで頑固者のエルフが教えてくれました」
⦅ロキ二等兵。物知りで頑固者のエルフは誰のことだ後で覚えておけ⦆
動揺していたロキが咄嗟に嘘をついた会話で背筋に緊張が走った。
「ロキ君もエルフの人に聞いたのか昔はあったけど今は失われた技術ね。残念だけど魔法の適正は調べられないわ」
「魔法書がないと調べられないと言うことですか、どこで手に入りますか」
「魔法書を買うにしても王族や貴族に独占されてるわ。売ってたとしても高くって買えないわよ」
「冒険者ギルドに魔法を使える人はいないんですか」
「グレーテル城塞都市ギルドにはAランクに1人しかいないわね」
「1人だけですか」
「先天性で魔法を覚えた平民は待遇がいい魔法ギルドに入るか、貴族の養子になるわね」
ロキは絶望した憧れの魔法を使いたいと神様に願ったのに叶わないと肩を落とした。
「大丈夫ロキ君。そんなに魔法が興味があるんならダンジョンで手にいれるしかないはね」
「ダンジョン。そうか自力で魔法書を手に入れればいいのか行ってきます」
ダンジョンに行こうとしたら同時に声が聞こえた。
「待ちなさい。ロキ君」
⦅ロキ二等兵。待て⦆
「うわ、なに」
耳と頭の中で声が同時に聞こえて反応できず驚愕する。
「ロキ君そんなにビックリしなくっても、まずロキ君はランクを上げなさい。上位ランクじゃないと入れないダンジョンもあるからランクを上げること。そしてここグレーテル城塞都市周辺にはダンジョンはないから意味はないよ」
「はい。すいませんでした」
⦅エイラ少佐すいませんでした⦆
⦅ロキ二等兵。精神年齢が低下してますね。以後気を付けなさい⦆
⦅はい⦆
「さてロキ君これで説明は以上になります。今回担当させて頂いた。グレーテル城塞都市ギルド所属の副ギルドマスターのレイカが説明させて頂きました」
「えっ、副ギルドマスター?」
「フフフフ、今回だけ特別です。それと依頼を受ける前に装備を見直した方いいわね。当ギルドでは見習い限定で装備の貸し出しを行っていますから是非活用して下さい」
「あ、ありがとうございます。早速行ってきます」
レイカにお礼をして武器屋に向かうロキ。
「頑張ってね。ロキ君」
ロキの後ろ姿を見ながら応援するレイカ。ちなみに年下好きで独身。




