表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/54

キシローへの バッシング:3

 キシロ―も沈黙を守っていたわけではなく、『僕が会社を売った理由』といった本を出し、言った通り呼ばれればテレビに出たが・・・。

 会社を売った彼女に待ち受けていたのはテレビの笑いではなく、キシロ―の会社ということでもんすたぁの株価を買った株主の嘆きの声だった。

 キシロ―のキャラが好きだった。

 株価は上がり、いい値で売ったが何かが満たされない。

ここまでキシロ―の会社で売っていたのだから、これから株価は下がるだろう。

そこにあるのは絶望だったのか、株価は上がり誰も損してはないはずなのに悲しみの声だけが聞こえる。

 これはよくある名物社長がいなくなったことへの嘆きだろうか。

 社長を辞任するなんで残念だ、まだ若い、まだやれないか。

 そんな声もあった。

 キシロ―はSNSで簡潔にこう答えるだけだった。

「今回こういうことをしたのは二つ意味があって。まず一つは、飽きたから。どんなゲームもずっとやっていると飽きることってある、会社の経営ゲームはもういいや、今度はどんなゲームにしようかな?って思ってる」

「あとね、なんか最近僕が少数者問題に関わっているんだから、自分は何にもしなくっていいやって人が結構目立ってて・・・なんでも僕に言ってくるの、これはそのうちなんかに書くね」

「飽きたとはなんだ」

 その発言はいつもの炎上ネタでこそあったが『不謹慎だ』『わかってない』『他人の気持ちがわかってない』と多くのコメントを呼び、当のキシロ―は

「だってリレーだってスタートダッシュで早くみんなを置いてく人、ペースを落とさず走っていく人、最後に追い込む人いるじゃん。僕は短距離走者だから、バトンタッチしたの」

と涼し気だったが

「会社経営はゲームじゃない、勝ち逃げ許すな」

とさらに火に水を灌ぐ結果になった。

 叩いている者の多くは無名だった、かつてのキシロ―がそうであったように。

 騒ぎが有名になったところで有名な者も便乗し更に引火、それを紹介するテレビ、新聞、雑誌。

 何もかもがいつも通りだが、彼女への扱いは明らかに変わった。

 私はその時、彼女の時代は終わったと感じたのだ。

 死体を蹴り飛ばすようだと人は言う。彼女になった彼への批判はものすごく、検索したらどのくらいのブログが、SNSが、キシロ―を裏切者扱いしただろう?

 キシロ―はこの手のひら返しを「美味しい」と思ったそうだ

「だいたい僕は少数者の代表でもないし、仕事をゲームみたいにしたかっただけ」

注目されれば、またそのことでコメントを求められるから?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ