6話ー五大ギルド、集結
次の日、総本部前広場
「あら、もう3つも集まってるわね」
「そりゃあ、久しぶりの長期依頼だからな」
現在集まっているギルドは3つ。
マスターリク率いる“紅天の盾”
マスタードーゴ率いる“潮風の刃”
グランドマスター、カラギア率いる“暁の翼”
ラピスはキョロキョロと辺りを見回している。
「カイル……あの人、いないよね?」
「あいつのいるギルド自体、まだ来てねぇみたいだけどな。でも一応幹部である以上、あいつも来るだろ」
「酷いなぁ~、僕にもアルマっていう名前があるのに」
「っ!!」
間延びした声が聞こえると同時、ラピスはカイルの腕にしがみついた。
声の主__アルマは長めの髪を遊ばせた、色気の溢れる男だ。
アルマはラピスを舐め回すように見つめている。
ラピスは既に涙目だ。
「ラピスの泣いてる姿もそそるけど、目を合わせるくらいしてくれてもいいんじゃないの?」
ラピスは酷く怯えた様子でカイルの後ろに隠れる。
次の瞬間、アルマがぶっ飛んだ。
「ラピスに近付かないでくれる?この色魔」
「ぐふぇっ!!」
ミアが杖でアルマを殴りつけた、というか怪力なのでアルマはぶっ飛んだ。
ミアは満面の笑みなのに、黒いオーラを纏っているように見える。
だが悲劇は終わらない。
「そうそう!ラピスは私たちの妹みたいな子なんだから」
アルマが飛んでいった先にはアミがいた。
アミは自身の武器である鋼糸を操り、一瞬でアルマを縛る。
『走れ 雷の獣!!』
青い雷が獣の形となり、アルマに襲い掛かった。
「があぁぁぁっ!!」
プスプスと焼け焦げたアルマ。
ピクリとも動かない。
「大丈夫、もう変態はいなくなったからね?」
「…うん、あり…がと」
「ラピス?ああいうのには気をつけなきゃだめよ。ラピスが可愛いのは周知の事実だから、これからもこういうことが起こるかもしれないからね?」
アルマの事など忘れたようにラピスに声をかける二人。
離れたところからそれを見ていたブランシェは動き出した。
不気味に笑いながら。
「さぁ、生ゴミの処理をしなくちゃね」
「待て待て待て!何で武器を担ぐ必要があるんだ!?」
ブランシェの肩には背の丈よりも大きな両刃の斧が担がれていた。
それを見たドーゴが思わず引き止める。
ブランシェは鬱陶しそうにドーゴを睨む。
「何よ、ドーゴ。制裁は必要でしょ?ラピスに手を出して尚、近付くんだから」
「はぁ…よせ、ブランシェ。うちのとこの双子があれだけ攻撃しただろう?」
呆れたようにため息をつき、諭すリク。
「だってあれじゃ、再起不能とは言えないじゃない」
にっこり、とブランシェは笑うが、醸し出す空気は絶対零度だ。
「やめてくれよ、あれも一応うちの幹部だ」
現れたのは深い藍色の髪をした男。
槍を担いでいる。
「あら、ディー。貴方のとこのろくでなしが、性懲りも無くうちのラピスに近付いたのだけど。…言い訳はあるかしら?」
「すまん。あれでも前に殺す一歩手前まで注意(という名の制裁)をしたんだが…効果はなかったようだ」
ブランシェは少し思案顔した後、ばっさりと言い切った。
「そう…なら仕方ないわね。地獄へ送るわ」
「それは困る。主にオレとギルドのメンバー達が。……全く、実力の無いただのろくでなしだったら破門に出来たというのに」
「本当よね。…それなら遠慮なく潰せるのに」
ラピスのいない所で、物騒な会話が繰り広げられていた。




