30話ーサバイバルの終わり
「あれ、もう平気なの?」
ラピスとリィルがテントを出ると、ルカに驚いた顔をされた。
「大丈夫。少し疲れただけ」
「そう?運んでる時、随分と魘されてたけど…」
ルカはラピスへ手を伸ばす。
「ラピス?・・・どうしたの?」
ラピスはルカの手を避けるように、後ずさった。
それも、反射的に。
「あ…ごめん、なさい」
「ああ、何かごめん」
我に返ったラピスは気まずそうにルカに謝った。
ルカも戸惑いを隠せない。
「ラピスって、サヴォール君が苦手なの?」
リィルの問いに、ラピスはふるふると首を振る。
「あの人が苦手ってわけじゃない。……男の人が苦手なだけ、だよ」
ラピスの手はほんの少し、震えていた。
リィルはそんなラピスを見て
(ラピスに近づく男は、私が蹴散らしてやる!)
と物騒なことを考えていた。
「リィル、今は何時?私が倒れてから、どれくらい経ったの?」
こてん、と首をかしげてリィルに問いかける。
「ん?一日と少し、だと思う。あと何時間かしたらサバイバル戦も終わるよ。って言っても、私たち何処ともあってないけど」
リィルの答えに、ラピスはため息をついた。
「どうしたの、大丈夫?」
「ううん、なんでもない。ちょっと散歩してくる」
ラピスは歩き出した。
(多分、あの子たちだよね)
『ひめ、だいじょうぶ?』
「平気だよ。それより2人とも、結界張ったでしょ」
『『うん!』』
褒めて、褒めてと言わんばかりに目を輝かせる2人。
ラピスはため息をついた。
「守ってくれようとしたのは嬉しいけど、勝手にそういうことをしちゃだめだよ。2人は生まれたばかりだから仕方ないけど、これから先、2人は他の精霊の上にたつんだよ?」
『『はぁい…』』
しょぼんと肩を落とす2人。
そんな2人を、ラピスはそっとなでた。
「そんなに落ち込まないで?助かったよ、ありがとう」
「ラピス、散歩は終わり?そろそろ時間だよ」
テントの所へ戻ると、リィルがいた。
ジンとルカもテントから出てきていて、空を見上げている。
空に上がった色とりどりの火花
____それは終わりの合図であり、またこれから起こる出来事の始まりの合図だったのかもしれない




