表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蒼銀の死神ーRapis Silver Jokerー  作者: 折鶴夏葵
1章 初めての学園生活
33/85

28話ー本当の“友達”に


(なんで、リィル…?)


ラピスには、何故今自分の傍にリィルがいるのかが理解できなかった。


___リィルはあの時、私に『恐怖』を感じていたのに


一度恐怖の対象となってしまえば、それが簡単に振り払えないと、ラピスはそう考えていた。

自身もそうなのだから。


ジンはテントを出て行き、中にはラピスとリィルが残された。

ラピスは不安げに瞳を上げた。

沈黙を裂いたのは、ラピスだった。


「……私が、怖くないの?さっき、あんな」


 あんな目で、私をみていたのに…


そういうと、ラピスはまた黙りこくってしまった。




どうしようもなく、悲しかった。

いくらラピスがそういう視線に晒されようと、すぐ傍にはギルドの仲間たちがいた。


独りではなかった

・・・きっと独りでは、耐えてこられなかった

壊れてしまっていた

・・・もしも皆に会えてなかったら


『自分という存在は独りではない』と

そういってくれたひとを失くしてきたのに

現れても、また失くしてしまうと思ってきたのに

差し出された手を・・・とってしまった。


『孤独』には勝てないんだ、と分かってしまった。




入学の日、ひとりだったラピスに声をかけてくれたのは他でもないリィルだった。


(私は…、きっと)


__そんなリィルを仲間だと、勘違いしてしまったのだろう


(馬鹿みたい、私……)


「ラピス」


リィルが唐突に口を開き、ラピスはびくり、と反応した。


「私と、友達になろうよ」


リィルが紡いだ言葉は、ラピスにとって信じられないものだった。


「とも…だち?」

「私さ、ラピスのこと、何も知らなかった。…なのに、傷つけた。ごめん。だからこれからはお互いのこと、よく知ろうよ。私はラピスと、友達になりたい」

「怖く、ないの」

「きっともう、大丈夫だよ」


笑顔で返したリィルを見て、ラピスの頬を熱いものが伝う。

___涙だ。


「あり、がと…リィ、ル」


ラピスはただ泣き続けた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ