5月GW過ぎたらなんもない
なんか良い感じに部活紹介ではっちゃけた二人だったが、アレから2週間立って二人してため息をついてい
「私さ。結構良い感じだったよね?」
「俺は好きだぜ。…だーれもこねえな」
ボランティア部略してボ部を変な部活にしようとしていた二人(特にカエ)だったが、2週間本当になんもなかった。
二人してはっちゃけた分、クラスでイジられはしたがそれが些細な事と思えるくらいには気分が落ちていた。
「何も起きない!テスト勉強しかしてない私たち」
「……」
チョッキは勉強がキライなので、ノートを開いてやってるフリだったので沈黙しておく。
不登校と留年生が二人して授業ウケてるフリをして放課後を迎えている。
2週間も。
チョッキは日雇いの求人見始めているし、カエも次サボる時の言い訳を考えていた。
日常がカラッカラだ。しょうもなすぎる。
「あのオッサン。あんだけ説教したあとに要らんこと言ってたよな?定番とか言って」
「だね。あと一人6月までに捕まえないと、廃部にしてお前らも校則違反諸々と事態の収拾を兼ねての謹慎とか言われたっけ」
「…あのオッサン面白がってるだろ。予想した上で」
「アレホントなんとかなんないかなぁ」
陰口。言ったところで何が変わるとは思えない。
「よっし、捕まえにいくか!チョッキくんネームバリューで1人くらい名前貸してくれる!くれる!」
理解している内容を覚え直す不毛な時間がカエが変なテンションで言う。
勉強のやる気もないし、面白い求人も無いしで乗っかることにする。
久しぶりにタメの先輩達と話に行こう。
ということで2人は3年の教室にいていた。
「さぁ!チョッキさん!仲のいい友達を教えろ!ください!」
「いねえ」「は?」
年下に威圧されるのも始めて。
「挨拶する友達は?」
「してくる奴はいたけど無視してたかも。バイト疲れで寝たかったし」
「絶対悪目立ちしてるじゃ〜ん!適当に声かけちゃおう!」
失礼な。極力気配を殺して、バイトに行くために無駄な行動を控えていただけ。省エネモードにケチをつけないでほしい。ついでに言うと変な珍獣を売りつけるみたいなギラついた目もやめたほうがいいと思う。
「え、カエちゃんやん!妹から聞いたで!攻めたね!!あ、チョッキも一緒。つるんでんの?」
愛樹シンが声をかけてきた。コイツも俺の事を珍獣扱いしてる記憶のある女。
「コレ、愛樹姉。」
「あー、あのうるさい関西弁の」
「うるさいってひっどいわ、ルイなんか可愛いもんやで。オカンと比べたら!きいてや、私なんかな」
このひたすら話す大阪ムードがまあ苦手なので無視していた。コイツがチョッキの渾名の名付け親。
「なぁ、チョッキ。このコもろてええか」
「チョッキさん、私少々この方無理です。退散しましょう」
カエが猛ダッシュ。よっぽど苦手な部類なのだろう。
初めて聞いたな。カエの敬語。
愛樹姉をなんとか撒いて部員探し再開。
「あの人仲間にいれるなら、謹慎の方がまし!」
「同意。アレが挨拶はしてくるけど無視してたヤツな」
「アレは無視した方が良いやつです。さ、他には?」
「他にはって……、あっ。生徒会長」
「 何かとつけて心配してくれて、ノート写させてくれたりしてたのを思い出した。
貧乏って聞いてたので、たまに学食のパン買って渡してたっけか。」
バイト仲間みたいな感覚。
友達と言うには素っ気ないけど、絆があった。
「ナニソレ健気っ!謝りに行くよ!留年してごめんなさいって」
「愛樹姉を思い出すからやめろ。そのテンション」
まだ生徒会は仕事しているのか、ノックしたら返事が帰ってきた。
「あ、チョッキくん。お久しぶり。カエちゃんもこんにちは」
「私のこと覚えてくれてはるん?嬉しいわぁ。」
「シンちゃんにあったの?モノマネ似てるよ」
「うーん、まぶしい!チョッキくん、今からでも遅くない!」
「?なにが?」
「クソボケェ!」
初めて後輩にノリで殴られた。
大人しいし、良い子。
誰に対しても態度を変えない芯の通った女の子。
それが生徒会長。
「単刀直入に言います!ウチのボ部に名前貸して!」
「俺からも頼む」
生徒会長なら普通に嬉しい。
昼メシの時間たむろしてもいいかもしれない。
「ゴメンね。先生から兼部止められてて。」
「あんのクソボケ」
行動読んで、足引っ張ってるのは確信犯だろ。
自由な校風はどこいった。
「チョッキくんがそんな強い言葉使ってるの、始めてみた、な」
こてんと首をかしげて、口外にやめてほしいと聞こえた。
「なんかごめんなさい」
「ふふ、分かればよろしい!」
生徒会長とチョッキを見てカエは、生徒会長がチョッキに惚れてるなぁと思うがラブコメの匂いがあまりにも臭すぎて黙っておくことにした。
「えっと、生徒会長。何かあればいつでも来てください。あと、兼部止められてないチョッキの友達を紹介してくれると助かります!」
そろそろ最終下校時刻。
いい暇つぶしにはなったが、肝心の3人目を今日中に何とかしたかったカエは、役に立たないチョッキをそこそこに生徒会長に聞くことにした。
「チョッキくんは…、すぐに帰っちゃって世話を焼いてたのシンちゃんくらいだったからな…。」
「ダメ男力つよ!チョッキ先輩」
「思い出したかのように年齢思い出すなって」
思わず声に出てしまう。他人が惚れた男を貶すのはあまり良くないと心の中で反省する。
しばらく考えていた生徒会長は一つ思い出す。
「カエちゃんかっこいい!って言ってた1年にこえをかけてみたら?チョッキくん抜きで」
「名前とかわかります?」
「えっとね…」
パソコンで名簿を開き、リストアップを始める。
独占欲か?ともカエは思ったが違う。
この先輩、ちょっと1年生を引っ掛けるには人相と印象が悪過ぎる。
チョッキの外見は、第一印象では一つ上とは思えない。
カエの知り合いにはいないアゴヒゲを残した筋肉も意識出来るくらいのデブなようでデブじゃないガタイ
現場バイトで鍛えているんだろうなと言う印象。
学生服が勿体ない。いろんな服で印象を変えてみたい。というかそんな印象から、声をかけたりして関わりを持った。
何というか二人でつるんでいると常に悪巧みをしてる印象を持たれていそう。そんな感じの男だ。
で、自分もまあまあ派手な格好してる自覚があるし。
並べるな危険と思っての発言なんだろうなと思う。
と、チョッキ本人が聞いたら勝手な事をとか言われそうな事を考えていると生徒会長が写真付きのリストをくれた。
男女。男のほうが多め。でも、男の半分くらいは下心とかありそうなチャラい見た目なので却下。
古着屋とかでアメカジという定番だけで、モテると思い込んでそうな感じ。
あと3人。男2の女1
男の一人は庇護欲を煽ってくる感じの純粋そうな男。
ダメ男枠はチョッキで充分。
2人まで絞れた。慕ってくれそうなのと扱いやすそうなの。
一応チョッキにも見せておく。あんまり興味ないのか二つ返事で了承をくれた。
「ありがとうございます!生徒会長。ダメ男に騙されないでくださいね!」
もらったリストとチョッキを見て一応言っておく。
「ひと言多いんじゃないかな。カエちゃん」
グダグダだったけど、少し進んだ。
もう完全下校時刻になりつつあるので今日は解散。
2年はチョッキとカエ両方が悪目立ちしてイジられるのも面倒という事で声をかけるのすら無しという方向になっている。




