↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日々の生活に疲れた45歳が異世界で若返り、第二の人生をまったり満喫する♪はずっだったが、色々ほっとけない!   作者: 夢叶


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
69/79

64 旅の準備どうする?


クロが再び王都へ行ってしまった。これからは、アギト親子も一緒に旅をすることになるので、色々と準備したいものがある。ある程度はクロが調達してくれるとは思うのだけど、私に出来る事はしておきたい。

特に気になるのが、アギト親子の身の回りの物だ。二人は身一つ。当然、着替えなんて持っていない。

マイハウスに行けば、衣服を作るための材料はいくらでもある。生活魔法も使えるし、時短調理ならぬ時短作業のような感覚で、ある程度の服ならすぐに用意できるはずだ。


問題は――マイハウスの存在を、ルドにどう説明するか。


……何だか、今更な気がしてきた。色々バレてるし!!バラしているから大丈夫だろう。今さら一つ増えたところで大差ない。


「ルドちょっといい?話があるんだけれど」

「どうした?」


振り向いたルドに、私は周囲をちらりと確認してから続ける。


「少し込み入った話なんだけれど…」


獣人は人間よりも遥かに聴覚が鋭い。洞窟の中で話せば、アギト親子に聞かれてしまう可能性もある。それを察したのか、ルドはすぐに立ち上がった。


「わかった。外で話そう」


二人で洞窟を出る。さらに念のため、洞窟から少し離れた場所まで歩いていく。周囲に人の気配がないことを確認してから、ようやく足を止めた。


「私も旅の準備をしようと思ってね?家に行って来てもいいかな?」

「は?お前、家あるのか!?どこに住んでたんだよ。ここから近いのか?」

「違っ!そうじゃなくて!テントみたいに持っているの!」

「!? テントでも十分“家”だが? テントより家の方が凄そうなんだが!?」

「家には洋裁道具が揃っているから、アギトたちの着替えや鞄を作ろうと思って」

「……不安しかないんだが?一俺も一通り確認しておきたい」


ルドはそこで一度言葉を切ると、軽く息を吐いた。


「アギトには留守番していてもらおう。お前ちょっとそこで待ってろ。アギトに言ってすぐに戻る」

「……分かった」


そう言うと、ルドは踵を返して洞窟へ向かって歩き出した。

待っている間、少し落ち着かない気持ちで木の幹に寄りかかる。今までクロにもルドにも、マイハウスの存在は伏せてきた。クロはともかく、ルドはどんな反応をするだろう。

そんなことを考えていると、思いのほか早くルドが戻ってきた。


「待たせたな。アギトには、少しやる事があるから離れると言っておいた」

「早いね」

「まあ、あいつも勘のいい男だ。込み入った話だろうってことは、察してくれたみたいでな」


ルドはそう言うと、私の正面に立ち、腕を組んだ。


「それで? 見せてもらおうか。お前の“家”とやらをよ」


ルドは面白そうに目を輝かせながら、私を見る。その目には、からかうような色と、それ以上に「一体どんなものなんだ?」という純粋な好奇心が浮かんでいた。

まあ、そうなるよね。


「マイハウス、家に行くとね気配が消えちゃうけれど大丈夫?アギトに感づかれたりしないかな?」


正直なところ、獣人の身体能力がどれほど優れているのか、私はまだよく分かっていない。特に嗅覚や聴覚が人間より優れていることは知っているけれど、それがどの程度なのかまでは知らない。


「……それは確かにまずいな。もう少し離れた場所に移動しよう」


そうして私たちは、アギト親子からさらに距離を取るために移動することにした。

念のため、かなり離れたところまで歩いてきたのだが――開けた場所が見当たらない。どうしようかと考えたが……「!!」そういえば……以前、テントの中でもマイハウスを出したことがあったじゃない!出てきたのは、玄関の扉だけ。でも、その扉を開けて中に入れば、その先はちゃんとマイハウスの中だった。


「これだけ離れていたら大丈夫かな?」


私が確認すると、ルドも周囲を見回した。


「大丈夫だが……家を出す広さは、ここにはないぞ?」

「玄関のドアだけ出して中に入るから平気だよ」

「……そうなんだ」


なんとも言えない顔をしている。


「じゃあ、出してみるね」

「……ああ」


ルドは半ば呆れたような顔で頷いた。

私は近くの大木に手を当てて―――


「出でよ。マイ・ハウス!!」


大木が淡い光に包まれて玄関の扉が出現した。木の幹に、立派な玄関扉。

玄関の扉を開ければ――その先にはリビングへ続く空間が広がっている。私は満面の笑みを浮かべて、ルドへ振り返った。


「わが家へようこそ!」

「………………」


ルドは何とも言えない表情のまま、大木に埋め込まれた玄関扉を見つめている。

……うん。改めて考えると、かなりおかしな光景だ。


「……俺、今、何を見せられてるんだ?」

「細かい事は気にせずに!とりあえず中に入ろう。色々準備しないとね」

「いや、細かくないだろ……」


ルドが何か呟いているが、私は聞かなかったことにする。今はそんなことを気にしている場合ではない。

これから旅の準備をしなければならないのだ。私は開いた扉の向こうへ一歩踏み込み、ルドを振り返る。


「ほら、早く!」

「……はいはい」


ルドは諦めたようにため息をつくと、渋々その後に続いた。

玄関を抜け、家の中へ入ったルドは、興味深そうに周囲を見回している。


「テントと似たような作りではあるが……結構広いな」

「作業部屋に行こう。必要な物を準備して……洞窟で作った方が良いかな?」

「……まずは材料を見てからだな」

「材料なら、いっぱいあるよ?」

「そうなのか?」


ルドはそう言いながら、私の後をついてくる。


「うん。たぶん必要なものはほとんどあると思う」


私は自信満々に答える。するとルドは少し考えた後、苦笑した。


「なら、作る場所を考えるより先に、何を作るか決めた方がいいな」

「それもそうだね」




こうして私たちは、旅の準備に取り掛かることになった。







面白い! 続きが気になる!

と思ったら

広告の下↓にある【☆☆☆☆☆】をタップして頂けたら嬉しいです


【★★★★★】にしてくれたらものすごく嬉しいです!!


ナイスマークをポチっと

して頂けたら感謝!感謝です!


読んで頂きありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。