31 武器も試してみる?
ブツブツ言ってる二人を気にせずに色々と魔法を試してみる事にした。
掃除のときに使う高圧洗浄の威力を上げたら…消防で使うような高圧ウォーターカッターになると思う。
鉄まで切れる威力があるから、魔物も倒せると思う。
近くの大きな石に目掛けて―――
「洗浄カッター!」
何だか『戦場に勝ったー』みたいな言い方になってしまった。
だが、石はスッパリ切れている。これも使えそうである。
生活に関わる全ての魔法が使えるなんて……自分でも凄すぎると思う……この世界で戦えるのは有難い。
戦わなくても良いのが一番だけれど……自信を守る為にも必要だよね。
後は……ジュース作る要領で、魔物をミキサーにかけ……なんだか悲惨になりそうなので止めておこう。
でも、いざという時の為に練習はしておくか……
目の前の木に向かって――
「ミキサー!」
おー!!
ぐっちゃぐちゃ...これは余り使わないだろうなぁー
なんて考えているとルドとクロが復活した模様。
「お前なんなんだ? ヤバすぎる魔法ばかりじゃねぇか!」
「……風と水属性ではないのか?」
「生活に関わる魔法が使えるだけで私も詳しくは知らないよ」
何とも言えない表情でこちらを見てるが……なんでも使えるからいいじゃん。
「使えるものは何でも使わないとね」
「まぁ……攻撃手段があることは良いんじゃねぇ?……いいのか?」
困惑しながらも納得しようとルドが答えるが、クロが変なことを言い出した。
「……………武器もヤバいモノじゃないだろうな?」
――っう!?
な、なんてことを聞いてくるんだ!
私の武器は包丁一式なんだよ!? 今、武器を出したら変人扱いされかねないのだけど……
私は内心で大混乱しながら、ちらりと二人を見る。
この際出しちゃう??2人とも武器持ってなさそうだし……
そうだ!2人に使ってもらうとか!!素手よりは包丁の方が戦えそうだよね。
でも、出すのが恥ずかしいのは気のせいか?
「私の武器?は……ちょっと珍しくてね……?武器として使ったことが無いというか……」
もごもごと言葉を濁していると、クロがとうとう痺れを切らせたように眉を寄せ言う。
「いいから出してみろ」
ちびっこのくせに圧が強い!!仕方ないので出すことにする。
ポケットから出す振りをしてインベントリから取り出した包丁一式を目の前に置く。
「「「・・・・・・・」」」
気まずい、かなり気まずい。
誰がどう見ても包丁だよねー特に万能包丁!!生活感あふれる逸品です。
二人を見ると……何とも言えない…憐れむような表情で私を見ている。
「何も無いよりはマシじゃない?」
引き攣った笑顔で私は答えた。武器はこれしかないんだよ!
「一応試してみよう」
そう言って私は万能包丁で近くの木を切りつけてみた――――
スッパって木が切れました
「よかった。 切れ味抜群だね!」
「「そうじゃないだろー」」
だよねー私もびっくりだもの。まぁ武器って言うぐらいだからね。
「お前はなんてモノを持っているんだ…これで料理…してるの…か?」
「してないよ!今、初めて使ったし!」
そうクロと話していると、ルドが解体ナイフを手に持取って、木に向かって投げた。
ナイフが刺さった木が解体されました・・・
「「「!!!!!!」」」
そしてナイフはスッと私の手元に戻ってきた……
「「「・・・・・・・」」」
私はそっと解体ナイフをポケットに収納した。
「「いやいやいやいや!!なんてモノ持ってんだ!?」」
私もそう思うよ……ちゃんと前もって鑑定しておけばよかった。
鑑定してみるか……頭の中で鑑定してみたところ――
柳葉包丁 万能包丁 果物ナイフ
全てにおいてなんでも切れる 絶対状態保護(不壊 いつでも切れ味抜群 汚れない)
手元から無くなっても自動で戻ってくる
任意貸付可能 いつでも取り消し可能
武器もチートさん
でも、これがあれば結構強い魔物とも戦えるのでは?
「二人とも武器として持っておく?」
「……お前……こんなすごいモノを簡単に貸すとか言ってんじゃねぇよ……」
「ありえない……ナイフが強い…木が…解体…される?…ありえない……」
二人は呆然と呟く。クロは頭を抱えてブツブツ言っている…大丈夫かな?
ルドの信じられないものを見る目力が強すぎだよ!
「だって、私は魔法使えるけど…もし、魔物が出たら素手で」戦うのは危険だよ?」
私がそう言うと、ルドは複雑そうに眉を寄せて言う。クロはまだブツブツ言っている。
「……確かにそうなんだが…持ってても大丈夫なのか?」
「任意で貸してあげれるみたいだし、無くしても勝手に戻ってくるから大丈夫だよ」
「「そんな機能聞いたことが無い!!」」
そんな事言われても、実際にあるわけだし……そんなに気にしなくてもいいのに。
「まぁ…少し珍しいみたいだけどきっと大丈夫だよ!」
「お前……その感覚ヤバくねぇ?」
「確かに、危機管理も何も無いしな」
私言われたい放題じゃねぇ?なんだか自分が可哀そうになってきた。
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