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日々の生活に疲れた45歳が異世界で若返り、第二の人生をまったり満喫する♪はずっだったが、色々ほっとけない!   作者: 夢叶


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29 魔物対策考えよう


そんなこと言われたって、私は一般市民だ。まだ異世界に慣れていないだけである。

でも、いきなり街に出なくてよかった。下手したら変人扱い確定だったはず。

出会ったのが子供達だったから良かったものの…


怪しむようにこちらを見ているが…聖女なんて違うってことで押し通そう。

だって本当に違うんだもの!


「違うったら違う。聖女なんて知らないし!私はただの一般市民なの!」



二人はまだ納得していないようで、じぃっと疑わしそうな目を向けてくる。

私は慌てて話題を切り替えた。


「と、とにかく魔物対策について考えよう!私は見た事も戦ったこともないからね!」

その言葉に、二人の表情が少しだけ真面目なものへ変わった。


クロが小さく息を吐く。


「……まぁ、それは確かに考えといた方がいいか。」


「魔物にも色々いるが、この森にいるのは基本的に危険な奴ばかりだ」


ルドが地図を片付けながら低い声で続ける。


「この不可侵の森は今まで、場所や広さなんて知られてなっかた…はっきり言って未知なる領域だ。境界線が分からないから出たとたんに魔物に襲われる可能性もある」


そっか…今いる所は言わば安全地帯だ。もし境界線が分かるなら、どこまでが安全なのか判断できるのに――。そう思った瞬間だった。地図に境界線らしきものが現れた。




「「「・・・・・・」」」



何とも言えない空気が漂ってくる……

でも地図様ありがとうございます。めちゃくちゃ便利です!

気を取り直して、


「境界線が分かったから行動しやすいね!」


二人は一瞬ぽかんとして――

次の瞬間「はぁぁぁぁぁ……」綺麗に同時にため息をついた。




地図を詳しく見てみると、境界線は一つの広い場所から枝分かれするように、各国へ向かって細く伸びていた。


「……? ねぇ、この境界線を辿って行けば安全に各国の近くまで行けるのでは?」


私がそう話すと、さっきまで呆れていた二人が改めて地図を覗き込むと、ルドとクロの表情が変わった。


クロが呟く。

「……確かに、これが本当だとしたらこの安全に進めるかも…」


ルドも眉を寄せながら頷いた。


「魔物避け……いや、結界に近いのか……?」


「とりあえず、この線を辿って進んで行ってみよう。もしかしたら安全にたどり着くことができるかもしれないしね!」


私がそう言うと、ルドとクロは顔を見合わせ――小さく頷いた。


「現状、それが一番安全そうだな」


「少なくとも闇雲に森を進むよりはマシだ」


でも、魔物対策はしっかり確認しておいた方がいいよね。

「一応、私も武器みたいなのは持っているけど…どこかで練習がてら試してみたいかな」


「使った事ないのか?」


二人がこちらを見るが……私は思わず視線を逸らした。

「つ、使ったことないというか……似たようなのはよく使ってたというか……用途が違うというか……」


「「……?」」


二人の顔に疑問符が浮かぶ。


「と、とにかく確認大事! うん! 戦ったこともない初心者だし」


”私の武器は包丁です”なんて言えるわけがない。言いずらいし、言いたくないよぉ!

料理用の包丁を握って「これで戦います!」とか、どう考えても変人である。

だがルドはそんな私の内心など知らず、真剣な顔で腕を組んでいた。


「……武器の扱いを確認するのは賛成だ。この森で戦えないのは致命的だからな」


「だよねぇ……」


私は遠い目をした。

平和な日本で暮らしていた一般人に、魔物と戦えと言われても難易度が高すぎる。


「俺達も力は大分制限されるが戦える。深部付近の魔物でなければ何とかなるはずだ」


クロの言葉に私は思わず眉を寄せた。


「子供が無理しちゃダメだよ? 魔物を見つけても、テントに逃げ込んでやり過ごすことも出来るはずだから」


私がそう言うと、二人は一瞬きょとんとして――苦笑いをした。


「お前よりは戦えるし戦ったことも幾度もある。獣人の方が圧倒的に身体能力は上だ。足も速いし、力もある」


クロが当たり前のように言い切る。 ……あれ?

もしかして……私、完全にお荷物なのでは? こんな子供でも魔物と戦う異世界って怖い。


そもそも、この子達――いったい何歳なんだろう? そういえば、まだ聞いていなかった。

見た目だけなら小学生くらいだけど、獣人だし人族と成長が違う可能性もある。

もしかして実年齢はもっと上とか……? 私は恐る恐る尋ねてみた。


「ねぇ、聞いていなかったけど…君たちっていくつ?」



二人の肩がびくりと跳ねた。


……ん?


ルドとクロはお互いの顔を見合わせ、なぜか困ったような表情になる。

しばらく妙な沈黙が流れ―― 先に口を開いたのはクロだった。


「おれは……五歳ぐらい……」


「ぐらい?」思わず聞き返してしまう。


クロは少し気まずそうに耳を伏せた。


「正確には分からない。ルドは七歳ぐらいだと思う」


「……え」


私は固まった。ご、五歳? 七歳!?思っていたより遥かに幼かった。

しかも“ぐらい”って何!? 年齢分からないの!?

衝撃を受ける私をよそに、ルドは淡々とした口調で続ける。


「正確な今の年齢は分からないから大体だ」


私が複雑な気持ちで二人を見ていると、クロが怪訝そうに眉をひそめた。


「……なんだ?」


「いや……ちっちゃいのにしっかりしているから……偉いなと思ってね」


するとルドが小さくため息をついた。


「小さいが子ども扱いはやめてくれ」


クロも隣で頷いている。が、





だって子供だもん!





――とは、何となく口に出せなかった。


「そう言うお前はいくつなんだ?」


ルドが聞いてくる…私も教えてなかったよ。


「私は18歳で君達より大分年上だけど、よろしくね」


笑顔でそう伝えると、二人は目を見開いて驚いていた……なぜだ?



「18歳? イヤイヤどう見ても13、14歳にしか見えないだろ!」


失礼な事を言ってるルドの側でクロまで

「…これで成人!?…子供じゃないのか?」




確かに若返って18歳になったけど、本当は45歳で精神的にも大分年上なんだからね!



「しっかり大人だよ!!」



子供に子供扱いって…ヒドイ!!


   









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