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ストーカー三昧・浪曲、小話、落語  作者: 多谷昇太
小噺
15/81

自転車(空気入れ)泥棒(13)…実際の話

チンピラA「(小声で)やるんですか、ズべ子さん。へへへ。お手並み拝見しやすよ。これ(コンプレッサー)いったいどんな音するんです?」

便子「MAXにしたらすげえ音と振動だよ、普段からだけどさあ、あいつよく我慢できるもんだと思うよ」

チンピラA「へー、普段から。そーすか。それじゃあ便子さんもホント悪い人だ」

便子「うるせえ」

ばってん「ガハハハ」

ズべ公「しっ!野郎、着いたよ。すぐに部屋ん中入るよ」


こんな調子で悪党どもが真下の部屋401号室で悪談議をしているとも知らず、三遊亭私わたくしこと〝わたし野郎〟が眉根をしかめた渋面ヅラで、パイプベッド脇に置いた椅子へと腰掛けます。「はーっ」と一つ大きく息を吐いてから『さてどうしよう?しょーがないからまた空気入れを買おうか?ちっくしょう、まったくなあ…あと金いくらあったけ?』などと心中でモノローグし、腰のポケットから財布を取り出しては札(千円札です。はい。万札など、あなた…)を数え、ジャンパーのポケットから小銭入れを出してはこちらも勘定を致します。これぞまさしく貧老、貧老そのものの姿ですがこれを自業自得と云われては〝わたし野郎〟の立場がありません。睡眠妨害を始め20年以上に渡る苛みの末に眼をやられ、耳をやられ、挙句仕事にも満足に就けず(就いても睡眠妨害による遅刻の繰り返しで首になります)、遂にはうつ屈する余りに願をも罹患した末のことです。またしても「はーっ」と溜息を吐くばかり。しかし〝わたくし野郎〟のこのようなうつ屈が何より好きな御一党です。ここぞと許りズべ公がご注進に及びます。



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