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星々からの祝福を  作者: 秋雨前線
花も集えば華となる
4/5

アネモネ 花言葉「見放される」

いつもより増やしました!

「ありがとう。まさか本当に泊まれるところがあるなんて思いもしなかったよ。」


私はようやく小屋の中で温まることができた。


それにしても野宿なんてことにならなくて本当に良かった…。初めて来るところで野宿ほど危険なものはないからね。


「いえいえ、ガラクシアスの森は危険ですからね。」


「温かいお茶までもらっちゃって。本当に泊めてくれるだけでありがたかったのに。」


「全然!お湯を沸かすのなんて簡単なことですからね。

………ひいら?さんは旅人なんですか?」


「旅人ってわけじゃないんだけど、まぁそんな感じかも。」


あーもうほんとにこの星のことなんてわからないよー!

あれ、そういえばアドレモスさんはアステールに詳しそうだったよね?挨拶が特徴的だったから。


よし、少し質問をしてみよう。私の気になってることもわかるかも!


「アドレモスさんは、ここに詳しいの?この小屋のことも知っていましたし。

それにしてもこの小屋とても新そう。整ってるし…。」


「褒めてくださりありがとうございます。ここのことですか、詳しい自信はありますよ。

でも小屋はほんとにたまたま見つけて拠点にできないかって思って。整理整頓は得意ですよ。」


「ガラクシアスの人たちって森に仕事に出ることってあるのかな、もちろんアドレモスさんは薬草取りだから森に出るってことは知ってるんだけど、商人とかはあまりでなさそうだよね。」


「うーん、あまり出る人はいないんじゃないですか?街で仕入れも仕事も完結できますからね。

ガラクシアスはまるで星の海のように発展してるんです!不便なこととかはないと思いますよ。」


そう言われれば確かにあの都市はとても大きかった。一日中ずっと人に話しかけても回りきれなかったくらいだ。


それなら薬売りなんて職業じゃなくても安定しそうな仕事がありそうなのにな…。


もしも、森に出ないといけない仕事を選んだのに理由があるとしたら。


「……考え事ですか?私の話で考えることなんてないと思いますが。」


「そんなことないと思うんだけど…。ねぇ、アドレモスさんはなんで薬売りなんて仕事を選んだの?意外と私この国のこと知ってるんだよね。」


………やっぱり。


想像通り、この質問をすると少し言葉に詰まったように見えた。


事前に調べておいたことだが、ガラクシアスという国は周りの国との関係がほとんど良好だ。そのためいろんなものを他の国からの仕入れで賄っている。

もちろん薬も例外ではなく、他の国から仕入れることができる。


隣の国であるコミティスという国はガラクシアスと仲が良く、品質の良い薬を沢山作っている。

そのため、薬(・)売(・)り(・)な(・)ん(・)か(・)で(・)生(・)活(・)で(・)き(・)る(・)わ(・)け(・)な(・)い(・)のだ。


それでもアドレモスが薬売りなんて職業を偽ったのには理由がある。

ガラクシアスでは職業がない人は軽蔑される傾向がある。それは周りの国にも伝染していっている。


きっと私のことを隣の国から来た人だと思っていたんだ。だから職業がなくなったなんて言ったら軽蔑されると思ったんだろうね。


ずっと探している「アネモネ」は街から出ていっている、ということは事件を起こして街の人から追い出されたのだろう。それなら職業も無くなってしまう。


確信に変わったのはお茶を出してくれた時。この星はガスがあるようには思えない。だって、この国の料理屋に行った時火は火打石で起こしていたから。


でも、石を使ったとしたら音が鳴るはずだよね?アネモネは街を燃やしたと聞いた。それなら、火を起こすのだって簡単なんだろう。だからすぐに温かいお茶を出した。


「ずっと気になってたの。

ねぇ、あなたの本当の名前はアネモネだよね?」


「……………最初に会った時から隠し通せる気がしなかったんです。

本当の名前はアネモネで、アントスです。街の人から聞いたんでしょう?街を燃やしたこと。」


「うん。知ってるよ。」


「…それで、どうするんですか。

私は町の人から逃げてきたんです。街の人に言って処刑でもしてもらうんですか?」


言ってた通りなんだ。アントスは警戒心が強い。アステールはそう言ってた。


そんなことになってるのって環境のせいだと思うんだけど。つまりアステールのせい。


「そんなことするつもりはないよ。ねぇ。一緒にこの世界を、曲がったこの星を変えない?

私だって全然初対面だから信じるのは難しいかもしれない。だけど、同じアントスとして。着いてきてほしいの……。」


正直自分でも何言ってるかわからなかった。自分が支離滅裂なこと言ってることだってわかっている。


だけど。アステールの思い通りの世界なんてごめんだね!今ならはっきり言える。


「私はアネモネみたいな人を救いたい!今はまだ難しいかもしれないけど。けど、アントスたちを救いたいの。」


「……………すごいこと言いますね。私は今までそんなこと考えたこともありませんでした。

アントスたちを…。………ふふっ乗りました。私も、この星がおかしいと思ってたんです!」




衆心成城、人が集まったらこの世界の本質でさえ変えられるかもしれない…。ぽっとでの考えだけど、アントスを丁度集めろと言われているんだ。


まぁ反抗するなとは言われてないもんね。


この世界のことをまた一つ知れたような気がする。アントスたちの扱いがこんなに酷いだなんて思わなかった。だけど、私には一つ目標が出来た。



ーーよし、本当にこの世界なんて変えてみせるんだ!

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