アネモネ視点 風の花
はぁんッ話の展開が…早すぎて…ッ
ついてッいけませんわ〜〜〜♡♡
「私はアネモネみたいな人を救いたい!今はまだ難しいかもしれないけど。けど、アントスたちを救いたいの。」
この言葉を聞いた時私の弟のことを思い出した。
私の弟は……ローリエは………。アステールによって。アステールに家を襲われて連れてかれたんだ。
私と⬛︎⬛︎⬛︎は元々は普通の人間だった。私に関しては炎なんて起こせやしないし、なんなら火を見るのが嫌いだった。怖かった。
⬛︎⬛︎⬛︎は体が弱くてすぐ体調を崩してた。その度に私は薬を買いに行ってたんだ。
「ねぇ。アステール様のお話ししてほしい…。」
⬛︎⬛︎⬛︎はアステール様のお話が好きだった。だから私はよくお父さんに入っちゃダメって言われていた書庫によく入って本を取りに行ってたこともあった。
書庫に勝手に入ったことがバレた日にはお菓子をそこで食べなければいい。なんて言われたっけ。
お父さん、本がとても好きで外に出るたびに本を買ってたんだよね。その度にお母さんに怒られてたっけ。いつもは強いお父さんがお母さんに怒られてるところを見てるはおもしろかった。
お母さんは……お母さんは、⬛︎⬛︎⬛︎に似たような顔立ちをしていた。まぁ、普通は逆なんだろうけど。
そんな普通の、いや普通なんかよりもっと楽しかったと思う。こんな日々がいつまでも続けばよかったのに。
「今日も⬛︎⬛︎⬛︎は体調崩しちゃったの?やっぱり私がお薬作ってあげようか?」
「⬛︎⬛︎⬛︎は相変わらず体が弱いよなぁ。それに比べ、アネモネは体調なんて崩したことないんじゃないか?」
「ふふん!アネモネは強いお姉ちゃんだからね!」
この日も普通に夕食を楽しんでいた。その日は私の大好きだった星型のゼリーが出た。
ガラクシアスでは年に一度、星の形をしたゼリーを食べる。縁結びのお守りだ。
私は別にいい人と巡り会えなくてもいいけど…⬛︎⬛︎⬛︎の彼女は絶対にいい人じゃないとやだな…。
その時、急に蝋燭につけていた火が強く燃えた。
物も人も関係なしに全て燃やした。
その後のことは……………何があったんだっけ。
「……………数が足りないの?老いぼれなんていらないでしょ。ここに2人の子供がいるけど。
…うん、わかった。」
……………あれ、火は……?
周りにあるのは瓦礫のみだ。それ以外何にもない。お母さんもお父さんも…。
っ⬛︎⬛︎⬛︎は⁉︎
「あ、子供が1人起きた。どうすればいい。」
この人は……?
「ねぇあなた。神話に詳しいよね。」
「うん、まぁ………一応。」
「それならよかった。アステールのことについても普通に知ってるよね?
それなら、話は早いよね。貴女の弟が欲しいんだけど。」
最初は言ってる意味がわからなかった。⬛︎⬛︎⬛︎を?渡す?私が?
「神話に詳しいことと私の弟、なんの関係があるの?」
「貴女本当に神話に詳しいの?神が恵みを齎すのだって、力が必要なの。そのためには誰かが憎まれてアステールが持ち上げられないといけない。
そのためにアントスがいるんでしょ?」
「………言いたいことはたくさんあるけど、つまり⬛︎⬛︎⬛︎をアントスにしたいってこと?」
「そう、話が早くて助かるよ。」
冗談じゃない。あの、あのアントスに⬛︎⬛︎⬛︎が?体も弱いのに?
「ッ待って!それなら私がアントスになるから!⬛︎⬛︎⬛︎だけは…!」
「ふーん。貴女が。まぁいいよ。決まりだね。それじゃ、さっさと祝福をあげちゃうから。」
体が急にグワンとなった気がした。今自分が立っているのか立っていないのかの判断もつかない。
私今倒れているのかな。
意識が朦朧とする中、こんな声が聞こえた。
「はぁ、やっぱり人間ってバカなんだね。アステールがそんな簡単に引き下がるわけないでしょ。
まぁ、話が早く終わったのはよかったよ。
アントスになったらもう貴女の弟の名前も貴女の名前も書き換えられるから。弟は貰っていくよ。」
……………………は。
結果として私は元の自分の名前なんて忘れちゃったし、弟の元の名前も思い出せないのは弟もアントスになったからなのだろう。
正直、ローリエが連れ去られる意味なんてわからない。体も弱いし、愛情不足でもなかったはず。
私はその後貰った祝福の力で………
お父さんとお母さんを火葬した。
あぁ、本当に。クソみたいな星だ、ここは。幸せから一気にどん底に落としてきて。たった一瞬で家族も幸せも全部なくなるなんて。
できるならアステールなんてぶっ殺してやりたい。神に反逆するなんてって前は思ったかもしれない。
今はただその時に戻りたい。
でも戻ってもこうなることは変えられない、きっと。だからせめてローリエだけは。
ローリエにだけはまた会いたい。
この人なら。この人なら絶対にローリエを見つけてくれる。なんとなくそう思った。
アントスになってからきっとこれが初めての幸運だ。
「………ふふっ乗りました。私も、この星がおかしいと思ってたんです!」




