ラプラスVSネスク その1
お久しぶりです!ネスク対ラプラスの戦い第1弾開幕です。
―――ピーピー とけたたましいサイレン音が脳内に響いた。
『書庫』に設定されている危険を知らせる警報音だ。
追撃に向かおうとしていた所を右へと避けた。
瞬間、何かーーーー空気の圧のようなものが通りすぎた。
背後にいたラプラスの眷族が縦向きに人影が掃かれて消えた。
「クククやってくれましたね。この私によくも」
「はっ、ずいぶんといい格好をしてるじゃねぇか」
再び飛び上がり現れたラプラスの姿は12枚あった翼の内2つが欠けている。ご自慢の翼が傷つけられたことで口元は笑っていながらその目には怒りを顕にしている。先程までの余裕綽々という感じがなくなった。
「ここまでコケにされたのははじめてです。…………良いでしょう。私が何故神から地の底へ落とされたのかその理由をお答えしましょう」
ラプラスの腕が変化した。手の甲に甲殻のような肌質に変化した。
おもむろに手刀に手の形を変え、斜めに振った。
ーーーーーーー ピーピーピーピー!!!!!!
けたたましく「書庫」の警報音が鳴った。次の瞬間、肩から胸元にかけて大きくばっさりと切り裂かれていた。
何が起きたのか、魔法を発動した様子もなかった。
恐らく純粋な斬擊だ。だが、それにしては見えない刃などあり得るのか?
一旦大きく距離を取った。傷口は深いが既に炎が上がり修復が開始している。
「んーー実に素晴らしい。以前より格段に上がっています。ですが、先の一撃で殺すつもりでいたのですが何故でしょう?」
『『解析』開始』
『了解しました。これより、対象・悪魔ラプラスの解析を開始します』
『解析』の完了バーが視界の端に映る。時間は掛かるが、「解析」で調べるしかない。
「黒雷」の効果は攻撃に雷の付与。そして力と速度を通常時の何倍にも引き上げる物だ。
この特性を利用する。今ここでーーーーー
『武技『雷双』!!!』
下から上に斬り上げると斬爪に黒雷が乗りラプラスに飛んでいく。剣の斬擊を飛ばすのと同じだ。元々『武技』として昇華されつつあった物が狼に変わったことで爪の形で飛ばせるようになった。徐々に順応が完了しつつあるようだ。
「ククククその程度の攻撃で私に傷を付けようなど実に愚かしい。」
持ち上げたラプラスの爪が鋭い刃物のように伸びた。
そして先程と同様に振り下ろす。ラプラスへと向かっていた雷爪が掻き消えた。まただ。
魔力は感じ取れ無いのに雷爪が防がれた。まるで、そこには最初から存在が消されたようだ。
「さあ、踊りなさい。【愚かな人形達】」
空間から今までとは異なる眷属が現す。のっぺりとした何もない顔の球体人形。カクカクと動くその動きは不気味である。
『…………何だその人形は』
その人形一体一体に魔力がある。ゴーレムといった魔法人形に魔力を感じるのは当たり前だが、今目の前にある人形達の魔力は大小それぞれで色がある。普通の魔法人形は多少の差はあるが大体同じである。
まるで人形の中に人を入れたみたいだ。
「おや気付きましたか。これはかつて私と契約した方々のなれの果てです。体の自由を奪われ、死も許されずただ私に従う人形です。クククク!」
ギュッと力が入った。趣味が悪い。まだ命を奪われる方が救いがあるように思える。
「さあ行きなさい。」
ラプラスの指示に従うように一斉に人形が動き出した。残っている最初の眷属も動き出した。この場に留まっていれば、周りを囲まれ物量で押し潰される。
なら、まだ戦闘力がわかっている方を先に潰したほうがいい。
最初からいる眷属の方へ足場を蹴った。
『武技『雷双』!!!』
爪撃を飛ばした当たった眷属は一瞬で掃けた。このままーーーー
「おっと、そう簡単には行きませんよ!」
突如、開いた空間の穴から見慣れた球体人形が現れた。
球体人形がその手を伸ばし、捕まえてくる。
その手を雷で払い除け砕くも次から次へと現れる球体人形に囲まれてしまった。
「クククク『紅蓮の炎に包まれて爆ぜなさい』」
ラプラスが指をパチンッと鳴らした。
球体人形の体が光り出す。そして全ての球体人形の体が膨れていきーーーーーーー
ドーーーーーーーーーーーン
――――――― 空間を揺らし、大爆発を起こした。




