第四話 早速乗馬をしてみようと思うのだが。
この度は誠に遅れてしまい申し訳ありませんでした。ですが、これからもこの更新頻度は変えません。すいません(反省はしていない)
誕生日の次の日、早速乗馬をすることになった。
服装はシンプルながらも質の良い灰色のシャツと深緑のキュロットだ。こーゆーのをブリテッシュスタイルっていうんだっけ?ドレスじゃなくて良かった。
乗馬のために久しぶりに(前世ぶりに)着たズボンは新鮮だったけどかーさまがなんか「公爵令嬢がぁー!」とか何とか言って荒ぶっているところを侍女さん達に抑えられてた。次女さん達グッジョブ。
とーさまとともに馬小屋へ行くとキリッとした眉毛のナイスミドルがいた。かっこいい…。
「ステラ、今日から乗馬を教えてくれる先生のドルスだ。平民ではあるが私の学生時代の友人なんだ。馬の扱いに長けているから、色々なことを聞くといいよ。」
「私の名前はドルスという。ステラ嬢、これからどうぞ、よろしくお願い致しますな。」
自己紹介をしたドルスさんは、渋くてダンディで大人の色気が周りにムンムン漂っていた。低くて艶のある声はどれだけの世の中の奥様方の腰を砕いてきたんだろうか。
これからしばらくお世話になるんだし、ドルス先生と呼ぼう。
「僕の名前はステラ。こっちは相棒のハクです、ドルス先生!」
僕も元気な声で自己紹介をした。
自己紹介を終えると、さっそく馬に乗ることになった。基本的な知識は置いといて、一旦乗ってみるといいらしい。結構ワイルドだね。そこもカッコイイところなんだけど。
だが、実際に乗ってみるとなると、これが結構大変だ。鞍があってもお尻がごつごつするし、よく揺れるからすぐに落ちそうで中々怖い。横で身体を支えてくれるドルス先生が頼みの綱だ。
「ステラ嬢は筋が良いですな。もうバランスが取れ始めていますぞ。」
「そうだろう、そうだろう。ステラは賢いからな!なんだって出来るんだぞ。」
ドルス先生に褒められたのは嬉しいけど、とーさまのキャラがデレデレ過ぎてブレッブレだ。
とーさま…僕はそんなに賢くもないし、万能なわけでもないよ…。あんまりプレッシャーをかけないで…。
と思いつつも、乗れるようにはなってきた。白との相性もいいからかもしれないね。
そんなことを陽気に考えていたら、いつのまにか手綱を強く引いていたみたいで、白が急に止まった。
「うぉうっ!」
僕は止まることに気づかずに大きな衝撃が襲ってきて体が後ろに倒れそうになる。
ーーヤバイっ絶対痛いやつだっ・・・
「危ないっ」
強い衝撃がくると思い身構えたが、きたのは誰かに包まれる感覚と安心感だった。
「大丈夫ですか?ステラ嬢、手元をおろそかにしてはいけませんぞ。」
ハッとし、顔を上げるとイケおじ様なドルス先生がいた。横には分厚い胸筋。今の体勢は世間一般的にいうところのお姫様抱っこである。
さっと駆けつけてきてお姫様抱っことか、ヤバイ、キュンてくるわ。僕も見習わねば…。
「ステラっ大丈夫か⁉︎」
とーさまが後から駆けつけてきた。
僕がドルス先生にキュンとしているのを見てガーンとしている。
「己、ドルス…。ステラを惑わしよって…。ステラがどうしてもというから乗馬の講師にするのも許したのに…。」
コソッと聞こえてくるとーさまの声。
とーさま、駆けつけるのがもう一歩早ければとーさまに胸キュンしてたよ。どんまい。
そのあと、心配性なおとーさまが大事をとって僕はほぼ軟禁に近いくらいの状態の部屋に入れられた。過保護すぎて、こっちが迷惑だっての。
プラスでにーさまとかーさまからはとてつもなく長いお説教も貰った。正座で説教を受けたので足の痺れ具合がヤバい。なんで中世の世界に正座があるんだか、まったくもって謎だ。
はぁ…どうやって部屋から抜け出そうか。
でも慣れたら遠乗りに行けるって言ってたし、頑張らないとな!
その時の僕はすっかり忘れていた…。
義弟となる人物があと少しで来るということを…。
前と間が空いてしまったので、少しステラの頭の中が変わっています。
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