第三話 もう四歳なのだが。
うああああああああああああああああああああああああああ
ピロン♪ ▽ 作者は力尽きた。
誠に遅れ(三ヶ月くらい)、申し訳ございませんでした。
今日は僕の4歳の誕生日だ。
え?0歳から3歳の間は?って?
…赤ちゃんの時は酷かったよ(精神ダメージが)。どんな羞恥プレイかと思ったよ。おむつの交換とか授乳とか…ある意味黒歴史だね……。
1歳2歳は特に何もなかった。平和平和
3歳からマナーやダンスなどのレッスンとか、勉強が始まった。いや、早すぎだろ。
しかもマナーの先生の名前がラッテンマイヤー先生。惜しい。ラがロだったらア◯プスの少女の家庭教師だったわー。
でも、性格は全く一緒で、というよりもっとひどくて、とにかく厳しい。間違えたら本の角を頭に突っ込まれる。アレめっちゃ痛い。
そして前世の名残というかなんかで、ずっと剣を習いたいととーさま言っている。かーさまに却下されるが。今は木の棒でこっそりチャンバラまがいなことや、腕立て伏せなどをやって体を動かしているくらいだ。
家族関係は至って良好。むしろ、にーさまがシスコンじみている。とーさまも甘い。でれっでれに、どろっどろに、砂糖の塊よりも。
……少し話が逸れたが、今日は僕の誕生日だ。
社交界へデビュー前だから、大々的にやるパーティーに比べれば大人しい、親族と親しい者と使用人のみで行うのだ。
だが、いくら大人しいパーティーでも、着飾ることは必要だとみんなが言うので渋々承諾した。
例え朝から湯浴み、マッサージ、髪結い、メイク、ドレス選びばかりでも。体を洗われている時、「お嬢様のお肌はもちもちのスベスベですねぇ〜」とか言われたり、ドレス選びの時、「お嬢様には寒色系も似合いますが、白いレースのフリフリも中々……じゅるり」と怪しい目つきで見られたりしても、みんなの期待は裏切れない。
…………うちの侍女怖すぎだろ。
そうしてしっかり飾り付けられた僕は鏡で自分の姿を見てこう思った。
「うちの侍女、張り切りすぎだろ。」
そう思っても仕方がない。なんと鏡にいたのは紛れもない美幼女だったのだから。
頭には青薔薇を模ったティアラがのっており、デビュー前なので露出の少ない浅葱色のプリンセスドレスにも青薔薇が胸元についていた。
少しつんとした目尻が特徴的な金色の瞳は太陽に反射してキラキラと輝いている。小さい唇はぷくっと健康的なピンク色だ。
「お嬢様、もうそろそろ会場へ出発なさりませんと、お時間が…。」
鏡をまじまじと見つめる僕に、傍に控えていた侍女が会場(とはいっても屋敷内の)へ行く時間だと告げた。
会場へ入るとまずにーさまがやってきた。
「いつも天使のように可愛いけれど、今日は格別に可愛いよ、ステラ。」
と齢9歳にして色気のある甘い声で褒めるにーさまは貴族の正装を着ていて、いつも以上に輝いていますな。
「はい、ステラに似合うと思って作ったんだ。」
そしてにーさまから渡された小箱にはイエローダイヤの指輪があった。僕の瞳と同じくらい濃い色で、光を反射してキラキラ眩しい。
「僕の可愛いお姫様へ」
そう言いながらにーさまは僕の右手を取り、薬指に指輪をはめた。
「本当は左手にはめたいんだけどね。」
「ありがとー!にーさま」
キザなことを言いながらウィンクをするにーさまにお礼を言い、とーさまのもとへ行った。
「おっ、やっと私の可愛いお姫様が来た。今日はとっておきのプレゼントを用意したよ。」
貴族たちが「絶対零度の視線」と噂する目付きを一瞬で溶かしてデレデレになったとーさまが僕の頭をなでながら使用人に何かを運ばせていた。え、でかくない?
使用人が運んできた赤いリボンのかかった箱の直径は1mを超えるほど大きい。中からドスドス聞こえてくるし、何が入ってんだよ!?
「と、とーさま…?これは、なんだ?」
「まぁ!なんて言葉遣いなの!ラッテンマイヤー先生にもっと厳しくしてもらわないといけませんわ!」
「まあまあ、今日はステラの特別な日だ。大目に見てやってくれ。」
とーさまのおかげでかーさまとラッテンマイヤー先生による、しつけという名の拷問が始まらずに済んだ。とーさま様様だな。
そして気付かれていないうちに、リボンをほどき箱を開けると、中からは真っ白な仔馬が飛び出してきた。
「ヒヒィーンッ」
「おぉ!」
「ん?ステラ、もう開けたのかい。そうだよ、プレゼントはこのサラブレットだ。前に乗馬がしたいと言っていたからね。今日からステラの馬だから、良い名前を付けてあげてくれ。」
なんと、馬がプレゼントとは…。だがこれで憧れていた乗馬ができる!名前、名前かぁ…白いからハクとか?
「おーい、今日から君の名前はハクだよ。僕の名前はステラ、今日から君は僕の相棒だ。」
そう言うと、ハクが頭を僕の小さな体にこすりつけ、「了解」と言わんばかりに鼻を鳴らした。
そんな僕達を見てとーさまが言った。
「仲良くなれたようだねー。良かった良かった。ところでステラ、とーさまからのプレゼントがもう一つ残っているんだけど、貰ってもらえるかな?」
「もちろん!貰えるものは何でも貰う!」
「そうかそうか!もう一つのプレゼントはね、剣が習える様になることだよ!」
「なんとっ」
とーさまは乗馬だけでなく、前世からやっていた剣を教えてもらうという、僕の願望を二つも叶えてくれるのか!
「貴方!そんなこと聞いておりませんわ!そんなものを習ったらステラがもっと公爵令嬢としてあるまじき者になりますわ!」
かーさまはその事について聞いていなかったらしく、とっても怒っていた。おーこわこわ
だがそこはとーさま。素早くかーさまを宥めている。
それを笑って見ながら思う。
ハクもいるし、剣も習えるし、これって結構いい始まりじゃ無いの?




