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静かな海の果て――サルガッソの恋  作者: Kentarou Tou / Kentarou Theater


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第七話「新世界の港」


港に着いた。


カリブの島の港だった。


緑の山が、海に迫っていた。


空が、これまで見たどの空より青かった。


船が、港に着いた。


人々が、岸で待っていた。


荷物が降ろされた。


賑やかだった。


ミナの父が、岸で待っていた。


先に来ていた別の船で、到着していた。


「遅かったな」と父は言った。「何があった」


「サルガッソ海に入りました」とミナは言った。


父は、顔色を変えた。


「無事で良かった」と言った。


ハルが、荷物の管理をしていた。


忙しそうだった。


ミナは、父に言った。


「父上、航海士に礼を言いたいのですが」


「どの航海士だ」


「ハルという者です」とミナは言った。「サルガッソで、助けてもらいました」


「嵐の時にか」


「嵐の前も、嵐の時も、嵐の後も」とミナは言った。


父は、ミナを見た。


しばらく見た。


「分かった」とやがて言った。「連れてきなさい」


ミナは、ハルを呼んだ。


父の前に来た。


ハルは、丁寧に挨拶をした。


「娘のことを、よろしく頼みましたよ」と父は言った。


ハルは、少し驚いた顔をした。


「はい」とやがて言った。


ミナは、父を見た。


父は、空を見ていた。


(第七話 了)

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