Chapter1 情報屋
「リアナがいなくなった?」
レジーナが景色ばんで言う。
「あなたがついていながら、どういうこと?」
「すまない。会長」
「二人の時は、レジーナでいいの!」
傭兵ギルドの会長室。レジーナはデスクに、アグナードはデスクの前に立っている。
「レジーナ、実は、エルウィンも一緒にいなくなったんだ」
「は?」
レジーナ頭を抑えた。
「どうする気なの?」
「もちろん、二人とも助けるさ!」
スラム街。
貧困層が暮らす街の片隅に、そいつは居る。
アグナードは、何度も世話になっていた。
情報屋ホーク。
現役時代、何度も窮地を救われた男だ。
知る人ぞ知る人物だった。
だが、こいつには、癖があった。
単なる金ではなく、レアなものばかり要求してくる。
「久しぶりだな、ホーク」
「ランク<フロンティア>」のアグナードか。
最近は娘バカで、現役時代の影もないと聞いてるぜ」
「うるせぇ。
子供失踪について知りたい。
なにが欲しい?」
「プリズムドラゴンの鱗が5枚ほど」
「おいおい。こちとら急いでて、そんな物、取りにいけないぞ」
「急がば回れというだろう」
「急いでるんだ!」
アグナードの声と表情が険しくなる。
「他には、何か代わりはないのか? 酒なら、ここに年代物があるぞ。自宅から集めてきた、俺のコレクションだ」
アグナードは、持参した酒びんを見せる。
「酒なら、大した情報はやれん」
「そういうなよ。どこまでわかる?」
「そうだな……」
ふっかけておいて、相手や状況で変える。
これも、ホークの手だった。
「ブルガンディの82年ものか……」
「うまいぜ。
ホワイティの90年ものもあるぜ」
「……」
ホークはしばらく考えていたが、
「子供をさらうのは、黒いローブの集団だ」
そう言った。
「黒いローブ? 拠点は?」
「おっと、これ以上は、話せないな」
「そこをなんとか!
ロマンスの45年ものでどうだ?」
「ロマンスの45年もの⁈」
ホークの顔が変わった。
アグナードは、畳み掛けた。
「プリンセスの95年ものと、エキドナの82年もののつけるぜ」
「……わかった。ローブの連中がたむろしてるのは……」




