第67話 陸斗の心境変化
「ふぅ、何とか承認が下りたな」
「ですね~資料作りとか結構めんどくさかったですけどね」
「だな。でも、これからは準備とかで中々に大変になりそうだ」
「ふふっ、それでも陸斗くんと一緒なら楽しそうですね」
いつものように俺の部屋でぐだぐだと勉強をしながら文化祭についての話をしていた。
浴衣カフェの承認は下りたし、後はメニューを考えたり浴衣の手配をどうするかなどを考えるだけだ。
「俺も乃々となら頑張れそうだ。これから大変になると思うけど一緒に頑張ろうな!」
「ええ。というか、陸斗くん最近何かありましたか?」
「ん? いきなりどうしたんだ? 特に何も無かったはずだけどな」
乃々は俺の顔を覗き込みながらいぶかしむかのようにしている。
最近あったことと言えば古御門に謎の告白をされたことくらいだろうか?
それ以外には特に心当たりがない。
「ああ、そう言えば古御門ってやつにいきなり告白されたな」
「ええ!? そ、それで返答はどうしたんですか?」
「もちろん断ったよ。今の所誰かと付き合う気はないし、俺はあんな風に誰かを見下している奴と付き合うのは御免だからな」
それに付き合うのなら乃々や菫みたいに一緒に居て楽しい人物と一緒に居たい。
付き合いが長いってのもそうだし、一緒に居て心地が良いから。
「そうですか。それは安心しました」
「なんでお前が安心してるんだよ」
「いや、好きな男の子が他の女の子に告白されて付き合ったら嫌じゃないですか」
「それはそうかもしれんが。そうも真っ向から言われると照れるな」
真っ向から告白に近い事をされると流石に照れる。
古御門に告白をされてもこんな風になることは無かったんだけどな。
乃々はやっぱり特別ってことなのかな。
「照れてくれるんなら私と付き合ってくれてもいいんですよ?」
「……考えておくよ」
「……え?」
「なんだよ。そんなに変な事言ったか?」
俺が答えると乃々は呆けた顔になって固まっていた。
そんなに変な事を言った覚えは全くないんだけどな。
「いえ、その、今までの陸斗くんなら付き合うのもいいかもなんて言わなかったですから。少し驚いて」
「ああ、確かにそうかもな。ま、文化祭が終わったら真剣に考えるとするよ」
「ほ、本当ですか!?」
「嘘はつかない。だから一緒に文化祭を全力で成功させよう」
乃々と付き合うのなんて昔では全く考えられなかったけど、最近ではそうでもない。
毎日こんな風に家であって、雑談して。
たまにご飯を食べたりしてたら、付き合ったらこんな風になるのかなとか。
そんな想像をしている自分がいる。
「はい! 約束ですからね!」
こうして俺たち二人は全力で文化祭準備に取り込むのだった。




