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第五章:太陽の裏側で生きていく覚悟
たとえいつか、この仙台の聖域が警察や大人たちに見つかり、決定的に引き裂かれる日が来るとしても。二人はもう、大人の望む反省した良い子に戻るつもりなど毛頭なかった。どんなに眩しい正しい光を浴びせられても、二人の心はあの太陽の裏側の部屋に置いたままだ。
あの冷え切った夜の空気。パチッと弾けた錠剤の音。ボッタクリバーの安っぽいネオンの光。大人たちがどんなに明るい未来を押し付けようとも、彼女たちの魂がその深い呪いを解くことはない。
「あの夜の、あの瞬間だけが、私の本当の人生だった」
二人はそれぞれの闇の中で、お互いの存在という唯一のヒカリを胸の奥で握りしめ、太陽の裏側で生きていく覚悟を、静かに、しかし決然と研ぎ澄まし続けている。
セキュリティの壁の向こう。二度と少女たちと関わりのないリリエは、今日も他人の痛みを麻痺させる薬を売るために、右足の痛みに耳を澄ませながら夜の闇を歩き続ける。二人が暗闇の中で重ね合わせた記憶だけが、冷徹な秩序の中に、消えない残像として残り続けている。




