天使の見る世界
呪いは、不確実性に続くが固定されているときは、時が止まる
——時の流れの中で変化する生き物のようだった。
時間を追いかけようとすれば、その分離れていく。求めなければそのものは近くに来るだろう
時は、約束の証であり、一人だけ取り残されたら、それは呪いに変わる
星のない夜空のように、何も見ることはできなくなるだろう
揺れるときの流れを、止めても生きていけるのは、時の観測者——天使と言われるものだった
健を引き連れながら歩いている俺は、顔をちらっと見るが、健は先ほどの少女のことを考えているようだった
俺の友の鴉の存在を知る少女は何かを隠しているようで不安定さを感じた。
だが、糸口を見つけたようで嬉しかった
繋がりを、放したくはなかった——いつの間にか零れ落ちてぐしゃぐしゃと形を壊していくように
切なさを感じている
「なぁ、沙月急にいなくなったな……大丈夫なのかな」
「また必然でキューブに選ばれた存在ならまた会うことになるだろう。
それに鴉への糸口は彼女だけだから……」
「俺たちはどこまで歩いていけばいいんだ」完全に飽きたかのように力なく歩いている健に
本当にこんな素直な人間がいることが驚きだった
もしかしたらキューブが選ぶ対象は素直な性格なのかもしれない、ころころと水のように姿を変えられる生き物かのように沙月も、同じ匂いを感じた。
観測する中で、汚いものも見てきた俺は、ささくれのように向けていく気持ちが癒されるかのようだった
肺にいっぱい煙を吸い込むと、落ち着いていく思考になる
はっきりとした頭でいるのには、辛すぎるこの世の中で貴重な観測対象なのかもしれない……
キューブの適合者は、糸のように絡まる。つながりを断とうとしてもキューブのつながりは永遠
だからいずれは鴉に、会うことになるだろうその時は絶対に、逃さない
「健、アイス食べるか?」と言うと猫のように急に甘えてくる
「食べる、まだ食べてないアイスがあるからな」っと歩みが早くなる健に素直に喜ぶ姿を見る
時を動かして、アイスを買いにく。人気のない公園に見られないように降り立つ
離れたらキューブを持っている自分は平気だが健の分はないからだ
「チョコミント買ってみた」と食べているが複雑な顔をしている
驚きながら何度も、舐めている
鴉への道を知れたことで……体が温まるのを感じる
天使は感情に疎い、ないわけではないが動きが悪い
天使の中でも異端だった俺は、一人でいた一人の天使をのぞいて話しかけるものはいなかった
AIで言うとシンギュラリティが起こっている状態に似ているかもしれない
——沙月と言う少女に、また会うのを楽しみにしている自分がいた。




