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混沌の狭間

 悪の根源は、いったいどこから来るのだろうか?

悪は作られはめられて、己の足場から落ちることを言うのか

俺の両親は、目の前で殺されたその怒りはとどまることなくあふれ出す

でも俺を助け出してくれるものはいない。根底から分かり合えることはないのだろう……。

フィルターを通して人生を見ているかのようだった

「京、あなたがいてくれるだけで幸せなのよ」と言う母の顔を思い出す

今すぐあいつらを殺したい

でも、意識がここにあることを知られれば、俺の復讐の前に消されるだろう

催眠状態で、寝ているようだった。意識だけ起きると直接装置につながれている……。

どうやらこれは意識と体が分離しているらしい

何もはじまらない、体はそこにある

そして心臓からは、鮮やかな赤のバラが咲いている

突き出し、咲く花に何の違和感も感じていないような研究者の集まりが見える

マスクをして白衣を着ている

意識は、体と融合できないそんなはざまにいる

白衣の男が試験管を持ちながら出ていくのを見ると、あとをついていく

そこには、バラの花が咲いている子供たちが4人ほどいた

そしてどれもが顔色が悪く、点滴で生きているようだった点滴の落ちる音がやけに静かな部屋に響く

男は言う

「あと、もうすこしだ」

その男がこちらを見た……視線が交わったと思った瞬間自分の体の居場所に戻らされる

戻るとき歌が聞こえてきた。意味までは分からないが悲しい子守唄のような音が……

「始まりの歌だよ」という服を引っ張る男の子は俺と同じくらいみたいだ

「はじまり……のうた」

「新入りだね、僕は……。名前をだんだん忘れて、覚えていられなくなるんだ。だからもう僕にはないんだよ好きに読んで、そうなる前に早く元に戻れるようにしないと……」

「名前がわからなくなる?なぜなんだ」

「記憶と感情を媒体にエネルギーを取っているんだ。記憶だけのものになって感情が無くなるものとその逆があるんだよ。いずれにしてもいいことなんてないさ」


(今見えてるものが現実なのかもわからない混沌とした世界に、俺と同じものがいるなんて……)


「不思議だと思わないか。物語を変えて、キューブを守らなければいけないなんて面倒なことをやり始めたのを……そして魔法使いが異常に少ないことを疑問に思ったことはないか」

「あぁ」

(俺がいつも疑問に思っていたことを見てきたかのように言う)


「俺も魔法使いだったんだ18の誕生日が来るまでは」


——何かの条件付けでやられているのだろうか


「魔法は、理にのっとた条件の中で結ばれる。それは、愛だ。何らかの思い感情が必要でそれがマイナスになればもっといい。何かのプログラムのようにつなげられているようだった。俺が覚えているのはもうこれくらいしかない。感情が薄れてきてるのがわかる

新入りには優しくしないとな、お前には、まだ名前があるんだろう?」


「……京」とそれだけの言葉が宙に浮いた気がした







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