深紅のドレスとロシア人形
明かりがつき、そこら中に広がる空には大小のキューブが宙に浮かんでいる
共鳴のようにぶつかり合うそのキューブたちは、沙月が来たことを歓迎しているかのようだった
「ここは、キューブの中なのかな?樹にもらっていた、キューブの破片から大きくなったのだからそうなのかもしれないと考えてると、先ほどのどうにもらないような状況から解放され視界が開き落ち着いていることがわかる、どうやら自分たちを攻撃する意図はなさそうだ
「匂うわ、匂うプンプンと、キューブの選ばれた存在ようこそ私のワールドへ」とかしこまったドレス深紅のドレスを着たツインテールのブロンドの女の子がいた
優雅に降りると傘をしまう、まるできれいななロシア人形のようないでたちを思わずぼっーとみていると
敵側も同じようだった。樹を攻撃しようとしたことは忘れられなくて思わずにらんでしまったが
よく見ると血の涙は出ていないし、目の赤みも消えていた
「ねぇ、ありがとうとかお礼言えないわけ、何のための口よ」と私が言われているのかわからず周りの顔を窺う
「あなたよ、あなた。大体私が出てるってことは光栄なことなの、本当に凡人は感性が低くていやよ」と
すごい言われ方しかしてないのだ
「沙月、誰と話してるの?」と藤が心配そうにこちらを見るルリも同じようだ
だが、敵の京と言う男の人は同じように目で追っている
「まったく、見えてるのに無視しないで」と京を傘ではたいている
「大体私が見えるっていうことは、光栄なことなのよ感謝を述べなさい」と今度はくるくると回って見せる
「1はすべて、すべてはやがて1に帰る。割れた砂時計を戻すには、戻ること選択を間違えないで」歌が終わると
「そこ、拍手しなさい」といわれて私は拍手していると敵の男も驚いた顔で見ている
「沙月、一体何が起こってるんだ」と無事だった樹に肩をポンポンされながら聞く
「えっと、深紅のドレスきたロシア人形みたいな子がいるんだけど、これもまさか樹たちには見えてないの?」
「あぁ、まったく見えてない」
「私が見えるということは選ばれた人間しか無理なのだから光栄に思いなさい
案内するわ、『青の魔法使い』と『紅の黒の魔法使いよ』あとおまけもついてきていいわ。
案内してあげるキューブの意思である私から直々にね」言ったのが早いのか私の服のすそをつかみながら歩きだす
「とにかく案内してあげるわ、新入りには優しいのよわたくしなんていい女なんでしょう。さすが高貴な存在だわ」
自画自賛がすごい女の子についていくこのまま何もしなくてもこの空間からとりあえず出るにはカギはこの子だと思い沙月はついていく
ルリや樹も「なんかあったら、すぐに大声を出せ。俺たちもついていく」と樹が言うと
「もちろんです」と頷くルリ、「すよすよ」と言いながら寝ている藤、さっきまで起きていたが安心したのか疲れたのかよく寝ている
あの人達はどう動くか警戒しながら動かないと……




