その日から、僕は……。
家に帰ってさっそく、お風呂場に行くのにタオルで包んで服を持っていく
本を開いてみると、漢字と言葉の意味がたくさん載っている ……辞書みたいだ 。
意味もなく言葉を見つけては読み込んでいると 僕は試しに、気になる言葉を探してみることにした
「鼓動」という漢字を見つけた
これは、学校で意味が一つしかないと教わっているので見てみると 別の意味があるみたいだ。
それを読もうとしたとき 集中しすぎてしまい 、ランプとブザーが鳴った。
いつまでも出ないので 、倒れたんじゃないかと家族が集まってくる足跡を聞き、急いでタオルの中に
本を戻し、急いで体と頭を濡らした。
そのあと大騒ぎになった家族を安心させるのに時間がかかった。
もっと、長い時間読めるところがないか、と考えなければ……
(そうだ、取り壊し予定の旧校舎があったな……)
取り壊し予定の旧校舎には監視カメラが無いから、読むことが出来るだろう
でも、そこまで行くのに、カメラがあるのでどうしようかと考えながら 、ベッドに寝転がる
「就寝時間です、消灯します。おやすみなさい侑斗さん。
質のいい睡眠を提供いたします」
僕は、瞼を閉じた
いつもは、すんなりと寝れるが、体の置き方を忘れたような寝苦しさを感じた
夢と現実の狭間を行ったりきったりするような感覚で、うまく寝れない
こんなことはとても珍しいことだった
「起床の時間です。おはようございます侑斗さん
今日はいい天気です
快晴です 降水確率は10%です
それでは、良い一日を」
聞きなれた音声を、聞き流しながら、体を起こす 。あまり、うまく寝れなかった
いつもと違う、体のだるさを感じながら起きる。
いつもと同じ一日が始まる
僕の体のダルさが残ってること以外は、何も変わらない
今日はどうやったら、辞書を読めるかを解決しないと、いつ拾った辞書が取り上げられてしまうか分からないから、急がないと……
——学校の教室で、僕は仮病を使うことにした。
ありがちだけど、仮病を使えば保健室は、担任の先生も来ないし疲れた体を休ませることも出来るし、じっくりと考えられるからだ
「不思議ね~風邪かしら、みんな同じ時期に罹ることが多いんだけど、
まぁ、まれにあるのよね~」と、自然な話し方を学習させられてる
ロボットだという事を僕は、ついつい忘れてしまう事が多いんだ
「考えすぎることの原因からの熱が出る場合があるってデータがあるわね
それかしらね 知恵熱かしら たまにいるのよね~ 安心してね 。
とりあえず、寝といてね」 と、布団をかけられる
知恵熱は、ロボットでいうオバーヒート状態の事だから、処理能力に影響を及ぼすと考えられているため、保健室で休むことが出来る。
たまにしか起こらないが、保険医にも理解されやすいのだ
僕は、仮病がばれないかと思ったけれど、どうやら、本当に熱が出ていたようだ
とりあえず、よかった。仮病をしようと思ったけど、どうするかまでは考えられてなかったからだ
僕だけの保健室で、カーテン越しに保険医が着ている白衣のシルエットを目の端で追いながら考える
親しみやすいように白衣を着るようになっているらしい
あと、同じ顔なので、ロボットは分かるように、仕事内容に合わせた
衣装を着ている
僕たち人間は、同じ仕事しかしないので、服は変わらない
僕たちは白いコットンの半袖に黒いズボンだ 冬になると長袖に変わる
知恵熱なのを、聞いたことにより、なんだか頭が痛くなってきた気がする
あまり考えすぎないようにした方がいいのだろうか ……。
僕も、こんなに色々と考えるのは久しぶりな気がする
もしかしたら、はじめてに近いのかもしれない
なんとも表しようがない感覚だと思っているでもなんだかじっくりと、体験してる時間を長引かせてたくなって、この感情は一体なんだろうか
まだ、いい案が浮かばず唸っていると、旧校舎に、監視カメラはないが
そこに行くまでに監視カメラが何台かある のを思い出す




