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先祖返りの町作り ~無限の寿命と新文明~  作者: 熊八
第十四章 建国

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第246話 子孫の一番弟子

 この(ころ)になると、ニーナは三十二歳になっていた。

 相変(あいか)わらずの魔道具バカではあるのだが、好きこそものの上手(じょうず)なれという格言(かくげん)(しめ)す通り、努力(どりょく)(おこた)らず、めきめきと(うで)を上げていっていた。

 その結果(けっか)、今では自他(じた)ともに(みと)める私の一番(いちばん)弟子(でし)となっていた。

 そんなニーナが研究(けんきゅう)テーマにしていたのは、魔道具の(さら)なる小型化(こがたか)だった。そのために、いろいろと(あたら)しい加工(かこう)器具(きぐ)を開発していて、小さな魔法文字を(きざ)む方法を試行(しこう)錯誤(さくご)している。

 そんなある日。

 初代のワントから(かぞ)えて八代目となるヒデオ工房(こうぼう)副工房(ふくこうぼう)(ちょう)は五十九歳になっており、引退(いんたい)表明(ひょうめい)した。

 その彼が後継者(こうけいしゃ)指名(しめい)したのは、なんとニーナであった。

 女性として初の副工房(ふくこうぼう)(ちょう)になるだけでなく、弱冠(じゃっかん)、三十二歳にしてヒデオ工房(こうぼう)実質的(じっしつてき)なトップになるのは、異例(いれい)のことであった。

 しかし、ニーナの実力(じつりょく)(だれ)もが(みと)めるところであったため、(だれ)からも異論(いろん)は出なかった模様(もよう)だ。

 そんなニーナは、副工房(ふくこうぼう)(ちょう)就任(しゅうにん)すると、私と(かお)を合わせるたびに以下のような発言(はつげん)()(かえ)すようになっていた。

「大おじい様、国造(くにづく)りなんて退屈(たいくつ)作業(さぎょう)はさっさと終わらせて、ヒデオ工房(こうぼう)工房(こうぼう)(ちょう)専念(せんねん)してください。そして、私たちと一緒(いっしょ)に、()道具(どうぐ)業界(ぎょうかい)をさらに発展(はってん)させましょう!」

 鼻息(はないき)(あら)力説(りきせつ)しているニーナを見ながら、私は以下のように考えたこともある。

(まあ、(すべ)てが片付(かたづ)いたら、そういう未来(みらい)もいいかもしれませんね……)

 ただ、同時(どうじ)に以下のようにも考えてしまっていた。

(しかし、やはりその時には、クリスさんとのあの約束(やくそく)()たしたいですね)

 そのため、いつも曖昧(あいまい)返事(へんじ)をすることになっていた。

 副工房(ふくこうぼう)(ちょう)になったニーナには、あの(こな)(ふく)めた(すべ)ての秘密(ひみつ)を打ち()けた。

 その(せき)で、ニーナが感嘆(かんたん)(こえ)を上げる。

「こ、これが、()道具(どうぐ)業界(ぎょうかい)最大(さいだい)(なぞ)正体(しょうたい)……」

 私の作った金色の(こな)をじっとりと見つめ、うっとりとした表情(ひょうじょう)()かべるニーナ。

 私はその様子(ようす)に、若干(じゃっかん)、引き気味(ぎみ)になりながら、秘伝(ひでん)塗料(とりょう)(はい)合方法(ごうほうほう)や、合金(ごうきん)作成(さくせい)手順(てじゅん)などを(つた)えたのであった。


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