↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖獣と自宅、異世界に着地  作者: 冬実 なぎさ
転移した先での出会い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/65

52話 両陛下と対面

 


「あれ? 殿下だけでなく皆さんもお揃いで。トワ様とモカ様も先日はありがとうございました。トワ様はもう体調は大丈夫ですか」


 今日は宣言通り、両陛下から呼び出しがあった。昨日はあれから心配かけたことを詫びつつも、殿下の気遣いにより短時間で解散となった。もう全然平気なのだけれど、殿下は全く信用してくれない。


 個別で部屋にちょうど入ろうとしていた昨日の人……近衛のイケメン隊長さんがドアを開けてくれる。


「はい、もう大丈夫です。先日もご協力ありがとうございました」

「いえ、我々はなにもできませんでした。お礼を言うのはこちらのほうです。陛下をお救いくださり、ありがとうございました」


 ほかの近衛隊員の方も頭を深く下げるから、慌ててあげてもらう。こないだからこんなばっかだな。


「これだけの騎士がいれば問題ないでしょうから、我々は外で待機しております」

「お気遣いありがとうございます」

「ディルクもまた後でな」

「ああ」


 素っ気ないけど、友達なのかな?


「父上、母上。皆が来てくれましたよ」


 二人は、奥にある部屋でソファに座られていた。

 よかった、そこまで回復したんだ。


「おおっ! 聖獣様にトワ嬢!」

「お待ちしておりましたわ」


 声も元気になっている。こう見ると殿下は母親似だ。

 色素の薄いプラチナブロンドの髪とエメラルドのような瞳がよく似ていた。つまり超美女。


 両陛下は感謝と謝罪を丁寧に述べられ、こちらこそと恐縮する。


 モカが「ママを傷つけた連中を許さない」と釘を刺すと、王妃様はリオレスから既に報告を受けていると請け合った。


「昨日は、大神官長から婚姻承認書を受け取ったと聞いたが?」

「もう、うちの息子はなにをしていたのかしら? こんな可愛くて素晴らしい娘を婚約者にしないなんて」


 いえ、それは誰のことかねというレベルの買い被りすぎです。なにかフィルターかかってますね、王妃様。


「母上、私はすでに断られた身です。古傷を抉らないでください」


 いや、絶対古傷になんてなってないだろ、この人。


「それにしてもあの、ディルクがなぁ……」


 両陛下は、私の少し後ろに控えているディルクをまじまじと見て信じられないと言う。


「わたくしたちは彼が子どもの頃から知っているの。リオの騎士になってからもずっと見ていたからどれだけ女性嫌いかもよくわかっているつもりよ」

「その彼に、結婚したい女性ができるとはなぁ……」


 ディルクが一切答えないから、背後に視線をやると目が合う。その一瞬だけふっと表情を緩めるのが見えた。

 かっ、かわい……!


「まあまあまあまあ……!」

「……私たちはまだ眠ったままなのだろうか」

「うちの侍女たちには刺激が強かったようね」


 そんなに!? 侍女さんは顔を真っ赤にしていたり、壁に向かってありがとうと言っている人もいる。なかなか愉快な職場のようだ。


 その笑顔を見ていた宰相様も驚いていたようで。


「殿下、あれは私の知っている第二騎士団の冷酷団長ですか? 女嫌いなのに未だに婚約者争いが絶えなくてうちの娘も全く相手にされないディルク団長?」

「間違いなく、ディルクですね」

「……そりゃうちの娘がダメなわけだな」


 宰相さんはそう言うが、世間一般的にはきっとミリア様みたいな女性を選ぶ人のほうが多いと思いますよ。彼が特殊なだけです。と言いたいが言うわけにもいかないので黙っておく。


「父上、母上。トワ嬢はディルクの恋人ですから変なことは考えないでくださいね。もう一度眠ることになりますからね」

「お、おう、いまの見るとそれにも納得するしかあるまい」


 ひとしきり和んだあと、王妃様には美容液を、侍女さんたちにはハンドクリームを渡すと大変喜ばれた。


「褒賞は必ず出す。何か思いついたら知らせてほしい」


 そう念を押されて、部屋を後にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。