挑戦者
『ぽかぽか大草原』
柔らかな日光に包まれたこの大地には、見渡す限り草原が広がっていた。
空気は穏やかそのものであり、風が吹くたびに草の波がゆったりと揺れる。
その風にはどこか眠気を誘うような心地よさがあり、もし戦いや開拓の最中であっても、気を緩めてしまいそうな安らぎを感じさせていた。
「やはり旅するなら、こういう景色が欲しい所だな」
このエリアは『やみ森』とは比べ物ならない程に明るいフィールドだ。
思わず日照りが眩しく思えて仕方ない。
だがそれ以上に、温かな風が肌を撫でる感覚が心地良い。
「俺達の街、『ルナ街』はこの『ぽかぽか大草原』を超えた先のエリアにある。それまで妙な真似するなよ」
[『紅蓮花』を入手しました]
「結構採集場所あるじゃねぇか!」
「おい」
「分かった分かった。一旦その弓降ろしてくれ」
全く、油断も隙も無い。
採集すらやらせてくれないのは拘束が過ぎるぜ。
「あ、そうだ」
そう言えば、アニマ=ドミナのドロップした遺物確認してなかったな。
これを機にチラッと見ておこう。
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冥灯魂衣
体力 100
魔力 300
素早さ 250
状態異常耐性 +60%
冥灯蜘蛛アニマ=ドミナからドロップする遺物。
その繊維は糸ではなく、喰われた者達の魂そのもの。
身に纏う者は囁かれるままに命を刈り取り、己もまた灯の1つに過ぎぬと気が付くだろう。
【魂灯再臨】
種類 常時
敵に状態異常を与える毎に「魂灯」を1個獲得し、最大10個まで蓄積する。
「魂灯」1個につき、与ダメージを10%増加する。
ダメージを負う時、「魂灯」が10個蓄積していた場合にのみ、「魂灯」を全て消費してダメージを無効化する。
青魂冥灯環
体力 50
魔力 55
状態異常命中 +40%
冥灯蜘蛛アニマ=ドミナからドロップする遺物。
内に封じられた魂は脈動し、主の渇きを満たす糧となる。
【吸魂循環】
種類 常時
吸収の状態異常を強化するスキル。
吸収をした時、相手の魔力が0であっても同等の回復量を得られる。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「……へぇ」
『冥灯魂衣』の方は攻撃特化の性能をしているな。
【死肉の王眼】さえあれば、【魂灯再臨】の「魂灯」など余裕で蓄積出来る。
与ダメージ100%に、張り直し可能な1度ダメージを防ぐバリア――――
これを倉庫行きにするには勿体ないな。
対する『青魂冥灯環』は、『魂縫双銃』で吸収を当てた時、相手の魔力残量関係なしに魔力を吸収出来る効果だ。
ふと俺はこれの悪用方法を思い付いた。
俺には【狂暴走】と呼ばれる奥義スキルがある。
これは一定時間のスキル打ち放題かつ与ダメアップの効果だ。
だが、その一定時間を決めているのはあくまで自動魔力消費に他ならない。
自動魔力消費は驚異の1毎30。
例え魔力が180だったとしても、たった6秒しか持たないだろう。
だからこその切り札で奥義だった。
――――なら、もしそれ以上の魔力を常時回復出来れば?
確かに吸収は他者依存だ。
相手の魔力がすっからかんになれば、それでお終い。
だが【吸魂循環】さえあれば、関係無い。
永遠に魔力回復して【狂暴走】を維持可能だ。
「くっくっくっく……」
「何が可笑しい」
「いや別に? ただ、面白い効果の装備がドロップしただけだ」
俺は『冥灯魂衣』と『青魂冥灯環』を装備した。
耐久力が著しく下がるが、基本当たらなければ問題無い。
「突然採集して、突然笑い出して、情緒不安定なのか?」
「うるせぇやい、お前らが落ち着き過ぎるだけだ」
ゲームではしゃいで何が悪いんだ。
別に良いだろ、気ままに行動しても。
「一応言っておくが、我々の信用を得られるかはその行動にかかっている」
「信用ねぇ……本当につまらん事してるんだな」
「何?」
俺を含めて、行動ってのは誰もが「自分のやりたい事」を精一杯やってるだけに過ぎないもんさ。
どんなに理由を言い繕ったって、結局行き着く先は本能なんだよ。
俺にとっちゃ、そこに善悪で区別する事すら理解の外だ。
信用。
生憎、俺はそれを重要視していないんだ。
例え信用してようと、最終的には裏切られるもんさ。
だったら、最初から信用出来るかどうかで相手を見ない方が良い。
自分に正直に生きる。
何処まで行っても自分本意になった方が、他者に合わせる徒労すら必要無くなると思わないか?
「赤月、これ以上は――――」
「俺は気の向くままに行動してるだけだぜ。やりたい事をやりたいようにしてるだけの野郎さ」
マヨ船長、これを止めないでくれ。
これは俺の意地みたいなものだ。
俺の根幹に関わるものだ。
「なら、お前は何を目的としている!」
「魔神殺し」
「……魔神?」
面倒事を避ける為に噓を付く事はあっても、隠し事で面倒事になるのは気分が悪い。
それなら、最初っからオープンにすべきだな。
「これを見てくれ」
「これは――――」
「これから察するに、多分狂乱化ってのは魔神が引き起こしてるものだ。俺はそいつを倒したい。その為の情報収集だ」
「狂乱化ってのは、さっきのアニマ=ドミナみたいな奴だな」
「――――大体事情は分かった。一応聞くが、理由は?」
「狩人~お前はとことんゲーマーじゃないな。強大なモンスターが居るって知ったら、倒しに行くもんだろ」
これはゲーマーとしての渇望だぜ。
ゲーマーってのは、ただ争いを求める者じゃないんだ。
「何故なら、俺が「そうしたい」からだ。分かったか、ボケナス」
真のゲーマーは、挑戦する者だ。
きっかけは何だって良い。
何かを超えたい。
だからこその闘争だろうが。
装飾品の交換先は『嵐角雷環』です
何故なら麻痺の状態異常は凄い描写面倒だからです()
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名前 『赤月の夜』赤月
階級 ランク35
所持金 75800HG(1700BP)
武器 魂縫双銃【魂吸収弾】
武器 魂縫双銃【魂吸収弾】
防具 冥灯魂衣【魂灯再臨】(紅砂のガンマン)
装飾 腐王鴉の眼核【死肉の王眼】
装飾 毒蜜女王の毒腺輪【紫蜜ノ血】
装飾 青魂冥灯環【吸魂循環】
ステータス
体力 200
魔力 400
攻撃力 100
素早さ 250
吸収効力 1毎2
毒効力 1毎3(+1)
自動魔力回復 1毎1
状態異常命中 +180%
状態異常耐性 +60%
職業
遺物調薬師 熟練度5
【遺物調薬図鑑】【脆弱化】【遺物調薬観察眼】【高純化】【調薬合成】
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