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状態異常使い、敵を溶かす。~状態異常ビルドのVRMMO~  作者: MeはCat
【第六章】厄災と動乱、その奔流

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ギスギス

「強いとは思ってたが、まさかここまでとはな」


 タイマン性能が恐ろしく高いな。

 玩具戦士と似たような圧迫感が伝わった。


「少しでも反撃の機会を与えてしまえば、やられてしまったのはアタシの方だったろうさ」


 それでもアニマ=ドミナの火力は尋常でなかった。

 いかに圧倒的なステータスを伸ばした所で、その1撃1撃が致命傷である事に変わりはないのだ。


「所で……晴れたな、暗闇」


 先程とは異なり、『やみ森』の視界は晴れている。

 あの蜘蛛を倒した影響だろうか。

 周囲の枯れ木は黒く染まっており、まるで山火事が起きた後の光景のようだ。


「これからマヨ船長はどうするんだ?」


「このまま彼らを探しに行きたい所だが、その居場所を知ってる奴が目の前に居るんだ。アンタについていけば、きっと会えるだろ?」


「俺に賭ける気か? まぁいいけどよ」


 他人の行動をとやかく言うつもりもない。

 俺のやりたい事を阻害しないうちはな。


「アンタこそ何処に向かうつもりなんだ?」


「西に情報収集をな」


「西……西かぁ……」


「そう言えば、南と西で抗争起きてるらしいじゃねぇか」


「主導してるのは『黒潮組』だけどね。アタシは反対だったんだ」


 マヨ船長曰く、主に喧嘩を売りまくってるのは『黒潮組』の連中らしい。

 彼らは『セイレーン社』の中で最も過激な集団であり、誰が相手であろうと噛み付く狂犬なのだとか。


「その『黒潮組』のトップは誰だ?」


「万事屋だ」


 南でやらかしてるの、あいつかよ!

 思い返してみれば、あいつは誰であろうと常に見下すような面を浮かんでた。

 そして、少し煽っただけで顔真っ赤にして噛み付くんだ。

 確かに『黒潮組』の特徴と一致するな。


「アンタがトーナメントであいつを倒した時は本当にスカッとしたよ」


「そいつはどうも」


 もし『黒潮組』と遭遇したら容赦無く潰そう。

 ゲームは刺激的で愉快なものでなくてはならない。

 誰が退屈で不愉快なものを好きになるんだ。


「にしても、こっから西までどんだけ時間かかるんだ?」


「アタシにも分からん」


「そいつは困ったな……だったら、()()()()に道案内を頼むか」


「……誰かさんって?」


 俺は『導きの電灯』を()()方向に向けて照射した。

 既に暗闇が消え去ったものの、仄かに暗いエリアなお陰で光がくっきり見える。


「……っ!」


 そして、その先には誰かが居た。


「つー訳で、西までの道案内頼む」


「アンタ、アタシの時もそうだが良く気が付くな」


「俺のスーパー聴覚を舐めるんじゃねぇ」


 潜伏者は勘弁したのか、木陰から姿を表した。

 プレイヤーネーム“狩人”。

 確かバトルロワイヤルで一度会ってたか。


「……お前、一体何を企んでる」


「……何か企んでるのか?」


「いや?」


「企んでないそうだ」


「お前に言ってるんだが」


 俺が何を企んでるかって?

 単に西に遊びに行くだけだけどな。

 それに俺達の会話盗み聞きしてるなら「情報収集しようとしてるんだな」くらいは分かりそうなもんだが。


「そう言われても困る。それは企みがある奴に対しての質問だろ」


「……何故我々なんだ?」


「北はもう遊びに行ったし、南は荒れてるそうだから一旦は良いかなって思ってな。言ってしまえば、ただの消去法だ」


「赤月……アンタ、西に遊びに行くだけなのか?」


「ついでに狂乱化の事について何か知ってないかとかも聞きたいな」


 何故か2人から不審な目で見られてる気がする。

 なんでそんなに疑い深いんだ?


「お前は『アマテラス社』のプレイヤーか。なら何故『セイレーン社』のプレイヤーと一緒に居る」


「一緒に居ちゃ不味いのか? それに偶然出くわしてボス倒しただけだし。お前、隠れて見てた割には情報収集能力無いタイプなんだな」


「……………………」


 というより、凄い怪しんでるだけだろうが。

 俺、そんなに不審な行動してたのか?

 自覚無いんだが。


「何でそんなにギスギスしてるんだ? もっと気楽にゲームやれば良いのによ」


「……ひとまずは信用する。付いて来い。案内してやる」


「アタシも連れてって良いのかい?」


「お前も来い。監視対象だ」


 おぉ怖っ。

 西と南がバトってるってスカーフから聞いたが、どうやら本当のようだな。

 こういうギスギス空間は精神が擦り減るぜ。


「そういや、西って紅茶ある?」


「無い。西の嗜好品は殆どが果汁飲料系だ」


「何だと……? マヨ船長、南は?」


「南は酒類だな」


 西と南は紅茶を期待できないらしい。

 紅茶の伝道師として、後々紅茶の素晴らしさを広める必要がありそうだな。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆


名前 『赤月の夜』赤月

階級 ランク35

所持金 75800HG(1700BP)

武器 魂縫双銃【魂吸収弾】

武器 魂縫双銃【魂吸収弾】

防具 縫魂礼装【魂枯渇転化】(紅砂のガンマン)

装飾 腐王鴉の眼核【死肉の王眼】

装飾 毒蜜女王の毒腺輪【紫蜜ノ血】

装飾 嵐角雷環【嵐角誘雷】


ステータス

体力 290

魔力 185

攻撃力 100

防御力 30

素早さ 50

毒効力 1毎3(+1)

吸収効力 1毎2

麻痺効力 10%

自動魔力回復 1秒毎4(+1)

状態異常命中 +140%

状態異常耐性 +30%


職業

遺物調薬師 熟練度5

【遺物調薬図鑑】【脆弱化】【遺物調薬観察眼】【高純化】【調薬合成】


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


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