内容変更を私が!?3
「すみません、おまたせいたしました」
こんなに時間がないのに、わざわざ時間をとってもらって
おかしいことは分かっているし、この場の空気感が
悪いことはすごく感じている。
収録の方に戻ってしまって、晋太さんもいない。
作画監督の伊藤さんも、あまりいい顔はしていない。
でも、私だってこのゲームをしてる身としては
良いものにしたい、という気持ちしかないんだから。
「で、どうしていくんですか?」
なんだか、棘のある言い方で聞いてくる伊藤さん。
そりゃこんな若造に、言われる方も嫌だろうな。
「脚本読みました、それで削れるところを考えたんですが
この部分、この雑談部分はなくても後の話は通じます。
あと、セリフは、こう‥削っても話は成り立ちます。
作画のことは、すみませんまだ勉強不足でわからない事が
多いのですが、これだけでどれくらい作画面で削れますか?」
「…あぁ…そうだね…これだけでもだいぶ
削られるよ、おい、お前らこの部分なくなったら
こっちの部分担当できるか?」
「はい、大丈夫です!」
「でも、西河さん…?でしたっけ、まだ少し
間に合わない部分が多いんだ。
すまない、こんなこと言える立場じゃないんだが」
「いえ…良いものに仕上げたい皆さんのお気持ちは
凄くわかります、私ももう少し考えます。
ですが、この部分だけは力を入れてほしいです。
この後一番盛り上がる、メンバー間の衝突に
つながる大事な部分なので…
だから、この部分はもう少し考えさせてください」
「あぁ、ありがとう、すまない。
よし、とりあえず出来てる部分だけで、削って
絵を起こそう。これだけ考えてくれる人が
いるんだ、俺たちも先にできることからしていこう」
「「はいっ」」
時間がない、時間がないけれどこれ以上
削れるところもない…どうしたものか…
言い回しを変えるか、でもゲーム通りに行くから
やってる私達としても入り込めるわけで。
それに、この言い方はこのキャラだからこう言ってる
わけなんだよなぁ…悩むなぁ…
(どうすればいいんだろう……)
「…ちゃん、いおりちゃん…!?」
「うわっ、晋太さん!びっくりした」
「なんだかんだうまくいったみたいだね?」
「全然うまく行ってないです、まだ削らないと
間に合わないし、でも、もう削れる所ないし…」
「そうだねぇ〜〜、あぁ、でもだいぶ削れたね?」
「削れたのは削れましたけど…」
「ん〜〜、じゃあいっそのこと、動かさないで
絵だけにしてナレーション風に感情を伝えるのはどう?
そしたら、見ている人は背景のキャラの感情を考えるし
作画としては、動かす絵が少なくて済むじゃない?」
「………それだっ!!!」




