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アリシアの過去と憤怒

グロい描写や、教育上良くない描写あります。



苦手な人は途中から読み飛ばして読んで頂ければと思います!


「アリシア!!黒装束の奴等が此処に夜襲仕掛けて来た!……それと、残党を捕らえた。何処か余っている部屋はないか?」


「…!? ユウ、大丈夫なの!? それなら地下室が倉庫になってるけど……。」


ユウは黒装束達を切り捨てた事により、返り血を浴びていた。アリシアは悠も怪我をしているのか心配したのだろう。



「アグネスさんは今何処に?」


「お母さんは、久しぶりに料理するって台所に行ったけど…。」


「少し話してくるからコイツを見張っていてくれ。」


悠は台所に向かい歩いていく。


台所には上機嫌に鼻歌を歌いながら料理をしているアグネスがいた。


「アグネスさん! いきなりですが、先程、此処は何者かに襲撃されました。単刀直入に聞きます。……アリシアの親はクリムゾン家の現当主ですね?」




「…な、何で分かったの!?……そうよ…。あの子の実父は、クリムゾン家の現当主……アレク=クリムゾンよ。」



「何があったのか詳しく話してくれませんか?」



アグネスは静かに、だが、確りとした口調で語りだす。


「分かったわ。…あの家は代々、火属性魔法の名家だったの。でも、あの家は先祖からの、ある悲願をずっと夢見続けてきたの。……それは、炎神に近付き、何れは炎神を追い抜き神になる、と言う途方も無い夢だった。」


「神を超えるとか…ソイツは狂人か何かか?」



「いいえ。勝算があったんだと思うわ。でも…今代の当主アレクは、 焔の上位精霊(イフリート) を超える事を、炎神への足掛かりとしようとした。 その時、目に留まったのは、稀有な固有スキル『火之迦具土神(ヒノカグヅチ)』を使いこなし、Sランク冒険者として活躍していた私だったの。」




(やはり固有スキルはアグネスさんのスキルだったのか…。)



「その時の私は、まだ若く何も考えていなかったんでしょうね。当時のアレクの甘い言葉に惑わされ、何度も関係を結び……私はアリシアを産んだの。子供に固有スキルを全て引き抜かれた私は『用済みだ』と言われたわ、その時、目が覚めたの」



「私はアレクの目を盗み、アリシアを連れて必死で逃げたわ。…でも、街から出るには衛兵がいるから無理だった。だから、冒険者仲間を頼ったわ。アレクは裏の諜報機関を使って、アリシアの居場所を嗅ぎ回っていたんでしょうけど。だけど…今日見つかってしまった。もう逃げ場は無いの…。ユウ、貴方はアリシアと2人で逃げなさい!」


「…俺は大切な人を傷付けられて黙って引き下がれる程の、お人好しじゃない。だから、領主の事を赦す気は無い。……此処で吉報を待っててくれ、俺は行くよ。」



悠はアリシアの所に戻ると地下室の鍵を受け取り、黒装束の男を抱えながら指示を出す。



「アリシアはアグネスさんの側にいてやってくれ! 俺はコイツから情報を引き出してくる。」




悠はアリシアの返事を聞くと、黒装束の男を抱え、倉庫に向けて歩き出す。


地下にある倉庫は、薄暗く時折、小動物の鳴き声が響いている。



四肢を失って気絶している黒装束を叩き起こす。


「…………!?……。」


「おい、お前は誰の差し金だ! 今の内に答えるなら手荒な真似はしない…。だが話す気は無いなら……身体に聞くから心配するなよ?」


言葉に合わせて殺気を乗せた魔力を解き放つ。

黒装束は青い顔をして、体はガタガタ震えているが口は開かない。


「……よく教育されている様だな…。」


鑑定で何か判ると良いが・・



[ステータス]


名前 ジャック


種族 人族


年齢 38


HP 85/503

MP 186/328


AT 415

DF 388+2

AGI 647

INT 438


[スキル]


特殊系スキル


・隠密

・縄抜け

・影縫い

・暗殺の心得



戦闘系スキル


・短剣術Lv7

・格闘術Lv8


耐性系スキル


・痛覚耐性

・毒無効化


[装備]


隠密の黒装束:DF+2

特殊効果:隠密の効果を倍増する



[加護]


無し




●影縫い・・影を縫う様に動ける。影を移動する時AGIが1、5倍になる。


●暗視の心得・・暗殺の成功率を上げる。急所に攻撃が命中し易くなり隠密の効果を上げる。




縄抜けや痛覚耐性、毒無効化は名前の通りの効果だった。





(…んー。確証が得られるまでは動けない。だが、聞いてもコイツが、言うわけ無いしなあ。)



「なぁ。お前の飼い主はアリシアの実父…だよな?」


「…………。」



如何しても口を割る気は無いらしい。



(何か良い方法無いか…。…あれ使えるんじゃ無いか?)



悠は黒装束の男を、地下室に放置し鍵を閉めた。そのまま街に繰り出すと、アルコール度数の高い酒を買い漁る。





「お〜い。戻って来たぞ!」


帰ると黒装束の男は訝しげな目で此方を見てくる。悠は男の近くに座ると男が寝ない様に見張っている。


男が眠りそうになると、酒を無理やり口に突っ込み飲ませる。飲ませた後は、眠らない様に顔を叩く。







それを繰り返し2日後。





「あんたの名前は何て言うんだ?」


「…。うぃ?おではジャッグっで名前だよ?」


「次にジャック!お前の最近した恥ずかしい事って何かあるか?」


「…そではね、おでが、おやがだざまに、面会じだどぎ『おい、待て。…お館様とは誰の事か分かるか?』


「みんなじっでるごどだよ?わがんない?」


「ああ。だから教えてくれると嬉しいな。」


「おやがだざまは、りょうじゅざま、の事なんだ!!」



「そうか。…ありがとう。もう寝て良いぞ」



悠は刀を一閃し、首を刎ねる。


ジャックの首はゴロゴロ転がって行き、首から血が噴き出している。




「…待ってろ、クソ領主……絶対に赦さない…!!」


悠は地下室の死体を、灰も残らない程の火魔法で焼き尽くす。









階段を上がると、アリシアが心配そうに此方を見詰めている。


「アリシア!! 今日の夜、俺は用事が出来たからアグネスさんを守っておいてくれ!」



「……うん。わかった!……でも、ユウも無茶しないで!!……私…こんなにも好きなのに……ユウがいなくなっちゃうのは嫌だよ!!」


ポロポロと涙を溢し、抱きついてくる。


それを優しく解きながら、口をキスで塞ぎ抱き締める。


「ゔぅ〜〜〜〜⁉︎」


アリシアは目を見開き、抵抗するが、直ぐに再度目を閉じてキスをする。


まるで映画のワンシーンの様なキスが暫く続いた。







「…落ち着いたか?」


「…はい。………ユウはズルいです…。」


アリシアの目元は泣き腫れているが、顔は幸せそうに緩んでいる。



「ズルい男でごめんな。…でも、こんな男でも好きになってくれて、ありがとう。……俺もアリシアの事が大好きだ。……アリシアを、全ての災厄から護りたい、君の事を…一生離したくない!!!!……俺は君無しでは生きられない…。」




「やっぱり、ユウはズルい男です!!!…でも、そんなユウも大好きです!!…私にカッコ良い所を、見せて下さい!!!!」




それは、太陽の様な、眩しい笑顔だった。


この笑顔を守りたい。そう思った。







☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆





深夜。



闇に紛れて領主の館に向かう影が1つ、月明かりで薄っすらと照らされている。


その男は顔に目と鼻が開いた仮面を付け、街を疾走している。だが、その速度は疾走と表すには些か疾過ぎた。




男は領主の館に着く前に、闇をも飲み込む様な漆黒の軽鎧に魔力を流す。


男の存在が少しずつ薄れ、館に着く頃には誰も認識出来ない程だ。



領主の館は一番西にあり、一際大きな敷地を誇っている。周囲は頑丈な塀で囲まれていて、正門からしか入れそうにない。


存在の薄れた男が近づくが守衛は気付く様子が全くない。男は背後から守衛を気絶させ、門から館に侵入した。







次の日の朝。


領主が何者かに誘拐された事実が、館中に響き渡った。




感想で御指摘を頂いたので、1話から最新話まで一部加筆修正しました。


物語に支障は無いですが、読んで頂ければ幸いです。


感想に、また御指摘や誤字などを書いて下されば嬉しいです!

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