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空間魔法と新たな仲間

ヒロイン登場です。




悠は早朝から、ダンジョンの中で試行錯誤を繰り返していた。もちろん空間魔法についてだ。



進歩が全く無いわけではないが、空間の概念や、イメージの仕方が、あまり良く分からない為なのか大きな進歩は見えない。


だが、少しずつ空間魔法を制御する事が出来ていた。



暫くして、身体の周りを厚さ3センチ程の空間で覆う事に成功した。これで相手からの攻撃は身体まで届かない筈だ。


(空間魔法は制御が難しい。…だが、女神から貰ったチートスキルがあれば制御出来る!!)



もう直ぐで、昼に成ろうかという頃に、短距離転移が成功した。距離は1メートルと、まだまだ実践で使うには早いが、魔力を溜めないと成功しないという欠点を克服すれば実践で多少は使用出来るだろう。





ダンジョン近くの露店で、肉串を2本と、バターパンを購入して食べる。


肉は今まで食べたどの肉よりも味が濃厚で、噛めば噛むほど、甘い肉汁が溢れてくる。バターパンは、程よく香るバターの風味が、パンを素朴ながらも品のある物に仕上げている。


うん。…偶には、こんな食事も良いかもしれない。





ダンジョンに戻り、21層からドンドン下に潜っていく。このダンジョンは、下に伸びる形で造られているので、下に行けば行くほど階層は深くなっていく。



やはり、21層からは、Cランクの割合が格段に多くなってきた。


今の悠の実力なら、Cランクなど訳ないのだが。普通の冒険者ならパーティで切り抜ける道を、圧倒的な個人能力で駆け抜ける。




3時間ほどで29層まで辿り着き一旦休憩をとる。


空間魔法で周囲2メートル程を、ドーム型にバリアを張り、収納リングに入れておいた甘味を食べ出す。


偶に通り掛かる冒険者パーティに変な目で見られるが、悠は気付いていない。




(…ん? やっぱ死臭がする所で食うのは冒険者でも珍しいのか。)



全くの見当違いだが、チート野郎は気が付かない。


そこで、一体のグールが悠目掛け突っ込んでくる。Cランクモンスターなだけあって、中々侮れないスピードだ。残り2メートル程で見えない壁が存在しているかの様に衝突して、嫌な音が聞こえてくる。


動かなくなったグールを、光魔法で浄化する。浄化を終えると、魔石を拾い30層へ向けて歩き出す。




途中、怪我人を回復魔法で治療したり、戦況があまり良くないパーティを、アシストしたりしておいた。


少しの下心と日本人特有の親切心からの行動だろう。





31層への扉の部屋に辿り着くと、中にはBランクらしき異形のモンスターがいた。


(……デュラハンじゃねーか。コイツ首とれてるけど、何処を攻撃すりゃ良いんだよ…。)



悠はロングソードに何時もより多くの光属性の魔力を纏わせると『アクセル』を使用して一気に距離を詰め。剣を横薙ぎに一閃する。


また、速度が上がっている悠の攻撃に、デュラハンは全く反応しきれていない。剣は重い手応えだったが、構わず剣に更に魔力を注ぎ込みながら叩き斬る。デュラハンを真っ二つにすると動く気配は無くなった。



(いくらBランクモンスターといえども、胴体を真っ二つにされては生きてないだろう。でも、一応空間バリアを張っておくか。)


悠は身体の周りをバリアで覆い、デュラハンの魔石を剝ぎ取る為に手を突っ込み、魔石を引き抜く。



Bランクの魔石は純度が高いのか、透き通った白に近い色だった。


鑑定によると、高ランクのモンスター程、純度が高くなり透き通った白に近くなるのだそうだ。




また、デュラハンがいた場所には先程まで、デュラハンが装備していた? もしくは本体が、バラバラになってあったので収納しておいた。



すると、回収したばかりの場所に宝箱が出現した。これまでの自分の幸運に、期待を膨らませながらゆっくりと開けていく。



中に入っていたのは……





[武器]



名称 無銘 金重


効果・・AT+634


説明・・大剣豪、宮本武蔵が使用していた日本刀。魔力導電性も非常に良く。岩さえ滑らかに斬る。





(…おいおい、滅茶苦茶カッコ良いじゃねーか!! 日本刀とか、何か斬った後に『またつまらぬ物を斬ってしまった。』してみたい!!)



「まぁ、でも、常識的に考えてAT+634とか中々の武器だよな。これは得をしたな。」



鼻歌でも唄い出しそうな表情で、嬉しそうに刀を抱きしめる。


だが、ソレは中々の武器では無く、化け物級の武器だ。



刀だけの攻撃力がBランクのモンスターと同等など甚だ可笑しい。


そこらの低ランク冒険者に装備させればBランク級の攻撃力になるのだから。






そんなこんなで、日が暮れる頃には36層まで踏破していた。悠は40層まで行きたいと思っていたからか、まだまだ突き進んでいく。



暫くすると、遠くで久し振りに戦闘音が聞こえる。36層となれば踏破出来る冒険者の数は少ない為か30層を越えると全然冒険者に出会って居なかった。



隠密を発動させて、ゆっくりと近付いていく。



すると、燃え盛る紅蓮の様な髪をした魔法使いが、大量のBランク、Cランクモンスターに囲まれていた。ソロなのか前衛はいない。きっと根っからの後衛職なのだろう。


先程からモンスターに近付かれ過ぎていて、大規模殲滅魔法を使う事が出来ていない。今は何とか大量に魔法を放ち持ち堪えている状態だ。いずれMPは枯渇するであろう事は明白だ。



悠は状況を一瞬で判断し空間バリアを張ると、直ぐさま加速し、光属性の魔力を流した刀を振り抜く。


デュラハンや、グールの胴体を真っ二つにしながら魔法使い目掛け突き進んで行く。20体程を撃破すると目の前まで来る事が出来た。



「大丈夫か! 俺が前衛として加勢する。アンタは後衛を頼んだ!」


「…⁉︎ あ、ありがとう! 凄く助かるわ! 後衛は任せてくれて構わないわよ!」



何故か一瞬驚いていたが、悠が隠密を発動したまま近付いたから、暗闇から人が一瞬で現れた気分なのだろう。



悠は最近開発した光属性の魔力と、重力属性の魔力を込めた武技を使用する。




「光の乱舞!!」




身体全体に、光属性魔力と、重力属性の魔力を流し込むと、弾かれたかの様に常識を超えた連続攻撃を繰り出していく。その様は、何処か神聖な物を感じさせるような舞だった。


悠が一度舞うと、五体程のモンスターの身体が真っ二つになっていく。後衛から放たれる炎塊が悠の舞を、より独創的に演出している。



それは後衛を任された女や、モンスターでさえも見惚れてしまう程の美しい舞だ。



やがて舞に終焉が訪れた。



辺りはモンスターだった物の残骸で、グチャグチャになっている。悠が光魔法で浄化すると、魔石を残し灰になり消えていった。




「…貴方って強いのね。私の出る幕が無いほど強いとは思わなかったわ。私の名前はアリシアって言うの。よろしくね!」



「俺の名前は一条 悠って言います。気軽に悠で結構ですよ。いえいえ。貴方の補助があったからこそ、背後は安心して任せれました。……最後に余計なお世話かも知れませんが、ソロの後衛職で深い階層に潜るのは危険だと思いますが何か訳でも?」



「…貴族様に話す事は何もないわ。先程はありがとう。でも、もう私の前から消えて頂戴。」



女神にも迫るほどの美しい顔を先程の笑顔とは逆に、憤怒の形相で此方を睨みつけるようにしている。



「俺は貴族じゃないから! てか、貴族だったら1人でこんな危ない階層に入ってこないだろ。」



「…確かにそうね、ごめんなさい。さっきは戦闘の後で気が立っていたのかもしれないわ、お詫びに何か私の出来る範囲でなら、お願いを聞いてあげてもいいわよ?」



悠の指摘を噛み砕き、直ぐ様理解したのは理解力、判断力など様々な要素が優れているからだろう。それに、自分の非を認める潔さも併せ持っている。



(…パーティに欲しい。この子がいればダンジョン完全制覇も夢じゃなくなると思う。)



「それなら、俺とパーティを組まないか? お互いソロで此処まで来た猛者だ。それに、さっきの戦闘でも相性は良いと感じた! 俺のパーティになってくれないか?」




「…入りたいのは山々ですが…。遠慮しておきます。」



アリシアの返答に疑問を覚える。2人で狩りをした方が安全な筈なのに、断られる理由が見当たらなかったからだ。



「どうしてか理由を聞かせてもらっても良いかな?」



「はい。私は今お金が必要です。だからパーティを組むと、取り分で揉めることも少なくありません。それに女性は軽視されがちですからね。」




やはり、この世界でも男尊女卑の風習はあるようだ。アリシアの表情からは、これまで同じ様な経験を何度もしてきた様に思える。


だが、俺はお金をあまり必要としていないから、アリシアとは上手くいきそうだ。



「俺の取り分は少なくて良いよ。アリシアと俺の取り分は…。アリシア8、俺は2でいいからパーティを組もう。」



「…本当に良いんですか? 何故、私を選ぶのか疑問ですが。その取り分ならパーティを組まない理由はないですね。」



「改めまして、これからよろしくお願いします! Bランク冒険者のアリシアと言います! 後衛なら私に任せてください!」



「アリシアを選んだのは純粋に能力や、その素直で真摯な性格に惚れたからだよ。それに、アリシアみたいな美女がパーティにいると楽しく冒険者をやれそうだからね。」



アリシアは頬を赤く染めていたが、暗いからなのか悠は気付いていない。



「改めて、此方こそよろしくお願いします。Dランク冒険者の一条 悠です! Dランク冒険者だから色々と冒険者の知識について教えてもらえると、ありがたいです。よろしく!」



「はい! よろしくお願いしますね!ユウ!」





アリシアは可憐な笑顔で微笑んだ。






[ステータス]


名前 アリシア


種族 人族


年齢 19



レベル83


HP 681/681

MP 1147/1147


AT 456

DF 728+18

AGI 533

INT 928



[固有スキル]


火之迦具土神(ヒノカグヅチ)



[スキル]


特殊系スキル


・精密魔力操作

・魔力感知


魔法スキル


・火魔法Lv MAX

・業火魔法Lv6

・土魔法Lv7



[装備]


レッドトレントの杖: 魔法の威力10%UP


フレイムキャットのローブ:DF+18



[加護]


炎神の加護[小]








●魔力感知・・・周囲の魔力を感知して敵、味方を認識する技術。魔力は全員それぞれ違うから、魔力感知を極めると魔力を視ただけで、誰かを識別出来る様になる。




●火魔法・・・火を操る魔法。術者のイメージにより炎の色や形、大きさを変える事が可能。大魔導士と呼ばれる人達は、直径5メートルもの火の玉を創る。



●業火魔法・・・火魔法の上位互換。火魔法より規模、威力、射程等が伸びている。また、熟練の術者は焔に意思を持たせる事も出来るらしい。



●土魔法・・・土を操る魔法。防御に秀でており、土魔法を極めた者は護りの名手となる。また、土魔法が熟練すると、土の硬度を増す事が出来る。



火之迦具土神(ヒノカグヅチ)・・・炎神の名を冠する固有スキル。発動させると極限魔法『迦楼羅』を扱えるようになる。


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