新たな旅立ち
貨幣の価値
ヴァーリア王国と帝国と法国は同じ貨幣を使用している。
日本円に換算すると。
銅貨 = 10円
大銅貨 = 100円
銀貨 = 1000円
大銀貨 = 1万円
金貨 = 10万円
大金貨 = 100万円
国や大きな商会の取引で扱われるだけですが。
白金貨 = 1000万円
小説を読んで頂く上で参考にしてください!
翌朝。
悠は目覚めると、ゴブリンロード討伐という名目で貰った袋をあけてみた。
中には大金貨らしきものが三枚入っていた。
(……この金、『悪魔の件を口外するなよ』って金なんだろうな…。)
憂鬱な気分になりながらも、顔を洗い、ギルドへ向かう。
今日は森の狩人のメンバーに、装備を選んでもらう約束をしているからだ。……新スキルを試してみたいという気持ちも、ない事もないが。
ギルドに着くと、酒場の方へ向かって歩き出す。周りの冒険者からの威圧するような視線は無くなった。
ゴブリンロード討伐を知っているからなのだろう。
「ユウさ〜ん! こっちですよ!」
ミアが大きく手を振り、悠を呼ぶ。
悠は、それに苦笑しながらも、嫌がる素振りはない。
「お待たせしてすみません。お詫びに、此処は俺が奢るので、皆さん一緒に飯でも食いましょう。臨時報酬が出たので、気にせず召し上がって下さいね。」
「ユウ!テメェは太っ腹だなぁ!! 冒険者やってる奴で人に奢るバカは初めて見たぜ! なら。遠慮なく食わせてもらうからな! ありがとよ!」
「ユウさんありがとうございます。ハンスは言葉遣いが無骨ですが、ユウさんには、とても感謝しているのですよ? 根は良い奴なので、これからも宜しくお願いしますね。奢って頂いた分、良い鍛冶屋を紹介しますからね。」
昼食を終え、クリムゾン領でも有名な鍛冶師を紹介してもらった。
エンペラータートルという亀型のモンスターの甲羅を使った、軽くて魔法防御や物理防御に優れている軽鎧の黒色を注文しておいた。また、冒険者用にブーツや、モンスター素材を使った靴などがあったので、少し、お高めのブーツを買っておいた。
ロングソードも、魔力を流して使用したとはいえ、ダメージが蓄積しているから、メンテナンスをお願いしておいた。
軽鎧が大金貨1枚と金貨5枚で、ブーツが大銀貨8枚。ロングソードのメンテナンスで銀貨4枚だった。
なお、余った金は大金貨1枚と、金貨2枚ほどになったので、使わず貯めることにした。
軽鎧とロングソードは3日後でブーツは2日後だったので3日後にまとめて取りに来ると伝えて店を出る。
「なぁ、ユウが昨日倒した、ゴブリンロードの素材は剥ぎ取ったか?」
「あ…。……放置したままだ。すっかり忘れてた。」
「それなら、みんなで南の森に、素材剥ぎに行きましょうよ!」
「それは良いですね。私も賛成です。」
(…んー。『金蘭之契』を試してみる良い機会だし、相談してみるか。)
「みんな! ちょっといいか?」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
木々が生い茂り、深緑の香りが漂う中。悠達はゴブリンロードの剝ぎ取りに向かっていた。
(まさか、スキルを試したいって言ったのに、即答するとは思わなかった…。俺が逆の立場なら、実験とか怖すぎて間違いなく断ってる。)
あの後、悠の問い掛けに全員了承して、新スキルを使用してみた。
すると、好きなスキルを、仲間に共有する事が出来た。共有出来る個数は、仲間同士の絆や、友情などに比例するらしくミアが3つとバトラーとハンスが2つだった。
ミアには、成長速度 特大UP スキル熟練度 特大UP 精密魔力操作。を共有した。
バトラーとハンスには成長速度UPとスキル熟練度UPを共有した。
道中、モンスターを倒しながら進むと、ミアがレベルが5つ上がり33になった。バトラーは3つ上がり41。ハンスは2つ上がり39になった。
森の狩人メンバーのステータスを、こっそり覗いてみたが、俺とあまり大差はなかった。
俺がこのままレベルを上げていけばどうなるのか心配だ。
ゴブリンロードを討伐した場所に着き、ゴブリンロードを解体していく。森の狩人のメンバーにナイフを借りて一緒に解体していく。だが、やはり初心者と熟練者では剝ぎ取りに差が出てきたが剝ぎ取りが終わる頃には差がかなり縮んだと感じた。
綺麗なアメジストの色をした魔石だった。サイズは前に倒したスマイルストーンとは二回り以上大きかった。皮は硬質で物理防御、魔法防御が高い事から鍛冶屋に売られるらしい。
村に到着して素材をギルドの買取カウンターへ持っていく。魔石が大銀貨1枚で毛皮が金貨2枚で売れた。
四人で買取金を分けようとしたが断られ、宿に帰る。
装備が整ったら村を出る事を話すと、残り3日間『金蘭之契』を使用してレベルを上げる手伝いをしたら、目的地まで案内してくれると言ったから、快くお願いしておいた。
3日後。
鍛冶屋で装備を受け取り、装備していく。軽鎧は漆黒に染まっていて、艶があり魔力を感じる。
鍛冶師の腕が良いと、魔力が装備に宿り特殊効果を発揮するらしく、軽鎧の特殊効果は隠密だった。
軽鎧に魔力をこめると、隠密が発動してある程度暗い場所でなら、相手に知覚されなくなる優れものだ。だが、相手が特殊なスキルを持っていた場合などには効果は薄くなるらしい。
ブーツには魔力は宿っていなかったが、支払った金以上の出来栄えに感じる。此方も黒で統一し、上質な皮やモンスター素材を鍛冶魔法で柔らかくして作製したらしく、軽い上に丈夫だ。
ロングソードは、以前にも増した金属光沢を放っていて、モンスターなど豆腐を切るように易々と斬り裂けそうだ。
また、冒険者ギルドの依頼を受けに行った時に、ゴブリンロード討伐の功績を称えられDランクに飛び級した。
……これは絶対に、あのギルマスの仕業だと俺は推測している。悪魔の件を秘匿しておきたいらしい。
まぁ、悪魔がこの世界にいる。この前のゴブリンロードは悪魔憑きだった。
なんて言えば此処から逃げ出そうとする領民も出てきそうだしな。
「ユウ! 早く来いよ! テメェ待ちなんだからな!」
この3日間で慣れ親しんだ、バトラーの声がする。
最初は、むさ苦しそうなオッサンだと思っていたけれど、今じゃ立派なダチだ。
バトラーだけじゃなく、俺は森の狩人のメンバーの為なら、悪魔の二、三匹は余裕で狩れそうだと思う。それくらい大切に思えた。
「バトラー! 今いく!」
俺はこの世界で初めて出来た、『友達』に向かって走り出す。
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