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変わった趣味を持つ人々を紹介する番組!「カワシュミの館」  作者: 末紀世(まつきよ)


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13/26

郵便ポストに謝る女

世の中には、理解できない趣味を持つ人々が存在する。

 理解されたいのか。

 はたまた、理解されたくないのか。

 それとも、ただ見てほしいだけなのか。


 ここは——

 変わった趣味を持つ者たちが集う場所。


 『カワシュミの館』


「司会は私、館主の——」


黒岩ぐろいわです!」


「そしてアシスタントの——」


「はい!!

** それではぁあ?(川口でぇす!僕の趣味は股間にあ**




ボフッ!!



** 次のカワシュミはコイツ!」


 女性が現れる。


 スーツ姿。

 少し緊張している。

 だが笑顔は明るい。


「こうがみ明美 23歳 OLです!」


 黒岩、

 腕を組む。


「OLって何してんの?」


 一瞬。


 スタジオが

 微妙な空気になる。


「えっ?」


「いや、

 OLって何してんの?謎じゃね?必要ある?」


「具体的におせーてw」




 ブラ紐を直すような仕草でじわじわ詰め寄る。


「え、えっと……

 書類とか……」


「書類とか?」


「電話とか……」


「電話とか?」


 さらに一歩近づく。


「それ仕事って言うの?む の う?w」


 スタジオ、

 ざわつく。


「ちょっと待ってくださいよぉ!」


 明美、

 少し笑いながら抗議。


「ちゃんと働いてますって!」


 黒岩、

 小さく鼻で笑う。


「……そっかぁ、んで?」


「趣味は?」


「はい!」


 明美、

 元気よく答える。


「郵便ポストに謝って回るんです!

** ごめんなさいっ!て。」


 沈黙。


 ……


 ……


「……はぁあ??」


 黒岩、

 素の声。


「なんかしたの??」


「いえ!

 なにもっw」


「……はぁ、んで?」


 明美、

 少し照れながら言う。


「あの子…赤いじゃないですかぁ」


「だから」


 一拍。


「謝らないとなぁって

** なっちゃうんですっw」


 黒岩、

 ゆっくりうなずく。


「ええ」


「それね、かなり変ですよ。」


「真面目にそれやってるん?」


「なんか、

 えへへw」


「なっちゃってというかw」


「変ですよねw」


 黒岩、

 真顔。


 一拍。


「病院いったらいいんじゃね?」


 一瞬。


 空気が止まる。


「ひどい!!」


 明美、

 大げさに身を引く。


「どいひー!!

** モーニングピーヤンですか!!」


 スタジオ、

 ざわつく。


 黒岩、

 カメラを見る。


 ……


 ……


「……かはぁーーっ……」


 深く、

 長い吐息。


「川口」


「はい」


「つまみだせ!!

** このシャワランめ!!

** エキセドリンか!」


「どうぞ!!」


 川口が、

 シメサバ

 を差し出す。


 つやつやしている。


 黒岩、

 それを見る。


 一拍。


「……」


「締まってんなぁ」


「つまみだせと……」


「魚は好きだが今じゃない!!!」


 明美、

 スタジオの隅に置かれた

 赤い消火器に向かって——


 ぺこり。


「ごめんなさいっ!」


 ——ここでCMが入る。


 *


 CM明け。


 川口が消火器で噴かれた後みたいに真っ白に




「えぇ、いかがだったでしょうか?」


 黒岩、

 静かに言う。


 カンペを見る。


「次回は——」


 一拍。


「ペットボトルの上に乗りたがる男」


「おおおお!!」


「楽しみですなーー!!」


「また来週!!」


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