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変わった趣味を持つ人々を紹介する番組!「カワシュミの館」  作者: 末紀世(まつきよ)


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10/26

青信号を見送る男

世の中には、理解できない趣味を持つ人々が存在する。

 理解されたいのか。

 はたまた、理解されたくないのか。

 それとも、ただ見てほしいだけなのか。


 ここは——

 変わった趣味を持つ者たちが集う場所。


 『カワシュミの館』


「司会は私、館主の——」


黒岩ぐろいわです!」


「そしてアシスタントの——」


「はい!!

** それではぁあ?(かーわぐちぇでーす!どうもーっす!)**



** 次のカワシュミはコイツ!**」


 男が現れる。


 背筋は伸びている。

 年齢の割に足取りは軽い。

 しかし目つきが、妙に落ち着いている。


「根元サワル 64歳。」


 それ以上、説明はない。


「んでわぁ?

 あなたのー?

 変わった趣味、ワッツ!?」


「まあね」


 男は小さくうなずく。


「横断歩道で青信号を見送ることだな。」


「……渡らない?」


「渡らにぇえ」


 一拍。


「決して。」


 黒岩、黙る。


「青になったら?」


「言う」


「何を?」


 男は静かに前を見た。






「青だなぁ!」






 堂々と。


 力強く。


 誇らしげに。


 スタジオ、沈黙。


「それで?」


「見送る」


「……」


「なぜ?」


 男は腕を組む。


「ベテランだからよ。」


 黒岩、

 少し眉を動かす。


「何の?」


「……」


 一拍。


「ベテランだからよ。」


 説明はしない。


「交通の妨害になりませんか?」


「ならない」


「警察は?」


「たまに来る」


「来る?」


「何度か」


 一拍。


「その対応も、ベテランだ。」


 黒岩、

 天を仰ぐ。


「どんな対応を?」


 男は、

 ゆっくり言った。


「まず、

 うなずく」


「そして」






「青だなぁ!」






 スタジオ、

 静まり返る。


 黒岩、

 カメラを見る。


 ……


 ……


「……かはぁーーっ……」


 深い、長い吐息。






「川口」


「はい」


「つまみ出せ」


「どうぞ!!」


 川口が、

 ガーリック砂肝炒め

 を差し出す。


 湯気が立っている。


 いい匂いがする。


 黒岩、

 思わず言う。


「うまそうだな。」


「ぐろさんが、つまみだせと……」


「肉は好きだが今じゃない!!!コイツをここから追い出せw」


 根元サワル、

 静かに立ち上がる。


 そして——


 スタジオの出口の前で

 立ち止まる。


 一拍。


 照明が変わる。


 男は、

 ゆっくりと言った。


「青だなぁ!」


 しかし——


 出て行かない。


 ——ここでCMが入る。


 *


 CM明け。


 川口の鼻に

 なぜか

 ガーリック砂肝が埋め込まれている。


「えぇ、いかがだったでしょうか?」


 黒岩、

 静かに言う。


 カンペを見る。


「次回は——」


 一拍。


「自動販売機に毎回お礼を言う男」


「おおおお!!」


「楽しみですなーー!!」


「また来週!!」


これおもろいw一生書けるんだけどw

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