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DAYS 23:異能の夜(前編)

みんなで海へ行きました。

 某施設の地下。薄暗い白い廊下を沢田はひとり歩いていた。彼は実験の経過を把握する名目で定期的にこの場所を訪れているのだった。

 とある部屋の前で立ち止まり、カードキーを差し込んでドアを開く。実際に実験を行っているオペレーション・ルームだ。室内には数人の作業員がおり、それぞれが装置や計器などの調整を行っていた。中央には主任の男がひとり立ち、壁の上部に設置されている複数のモニターを見つめている。そこには様々な波形が表示されていた。

「お疲れ様です、徳留(とくどめ)さん」

 沢田は主任の男に小さく会釈をする。

「ああ、沢田さん。どうも」

「すみませんね、いつもお邪魔して。立場上様子を見に来ない訳にはいきませんから」

 彼の所属する大福会はこの実験に対して資金面の援助と被検体の確保という形で協力しているのだ。

「いえいえ、会長はお変わり無く?」

「ええ、元気ですよ、相変わらず……こちらの状況はいかがですか」

「なかなかこれといった劇的な変化はありませんね……しかし、『来たるべき日』のために出来るだけ安定した結果を出せる様に実験を繰り返す……それだけです」

「全ては『理想郷』のために……ですか」

 そんな物が本当に出来上がるのかは沢田にはわからない。しかし会長である百福がこの計画への協力を決めたのなら黙ってそれに従うまでだ。

「……あと半年……か」

 沢田がそう呟いた時、突如室内に警報音が鳴り響く。と同時にスピーカーから焦った様な口調の声が聞こえてくる。

〈ディ、D棟より全棟に緊急連絡! 虚脱状態だった被験体の内1名がむ、夢遊病を発症! の、後に「過干渉」を起こして異能を発現! 凶暴化し職員を襲ってだ、脱走しました!〉

「!? 過干渉……!? 異能を発現だと……!?」

 突然の報告に徳留も戸惑っていた。苛立ちから機器をばんと叩き付ける。

「脱走とはどういう事だ! 何をやってるんだっ! ふ、ふざけるなっ! こんな形でこの計画が表沙汰になったら……!」

「メディアは操作するとしても……」

 大手メディアの上層部には大福会の組員が入り込んでいる。そのため情報操作は可能だ。

「ただ何でしたっけ……何とかとかいう例の組織に万が一勘付かれたら厄介な事になりそうですね……ああそうだ、暦史書管理機構」

「……!!」

 その名前を聞いて徳留は思わず息を呑んだ。それは彼らが一番懸念している組織だ。

「面倒事はこちらもごめんです。すぐに組員を回して捜索に充てましょう」

「た……助かります……! わ、私は今から報告をしなくては……!」

「……しかしまた厄介な日に逃げ出してくれましたね……よりにもよって人の多いこんな日に……」


 福岡都中央区。官公庁が立ち並ぶ日本の要であるこの都心部の一角に大濠公園という都営の総合公園がある。その名の通りかつては福岡城の外濠を成していた大池の周辺を整備した物で、都心にいながらも都会の喧騒から遠ざかる事が出来るまさにオアシスの様な静かな公園だ。

 そんな大濠公園では年に一回、毎年八月一日に花火大会が開催される。2018年に終了して以降永らく行われていなかったが、六年前の2098年、遷都十周年を記念して八十年振りに復活し、以降以前の様に毎年開催される様になった福岡の夏の風物詩である。

 そして今日がその八月一日だ。

「祭り言うたらやっぱたこ焼きやな~、ほれ摘まみ~」

「え、いいんですか?」

「ちゃ~んと人数分爪楊枝刺してもろたさかいええで」

「じゃあいただきます……ふ~っ、ふ~っ……はふはふ……美味しいです」

「バカモーン! 何普通に食っとるんや自分は! そこは熱々のまんま頬張ってリアクションとるのがボケってもんやろが!」

「えっ、あっ……すみません! じゃ、じゃあ2個目はそうします……!」

「やめとけ、火傷するから」

 萌々華と太郎のやりとりに口を挟みつつ、ベンチに座っていた旭もたこ焼きをひとつ摘まんで口に入れる。もちろんしっかりと冷ましながらだ。隣に座る美月も一個もらう。

 彼女は旭、萌々華、太郎、静音と五人で花火大会の観覧に来ていた。当然夏祭りの体で公園には多くの出店が並び、がやがやと賑わっている。大池を貫くように浮き島が連なっており、花火はそこから打ち上げられるらしい。開始予定時刻は二十分後の午後八時だ。

「いや~、海に花火に、夏は忙しいな~」

 萌々華は口の周りをソースでべたべたにしながらたこ焼きをぱくりとふたつ同時に頬張った。平気そうにもぐもぐと食べている。

「よくそんないっぺんに一口でいけますね……熱くないんですか?」

「リアクションの練習しよったら慣れてもうたわ」

 恐るべし芸人魂。美月はそんな彼女の無邪気な姿をまじまじと見ながらふたつ目のたこ焼きに手を伸ばす。

 萌々華は髪色と同じく桃色の可愛らしい浴衣を着ていた。またその髪も今日ばかりはうなじの辺りで綺麗にくるくると団子の様に巻かれてさっぱりとまとまっている。叶荘を出る前に早苗に施してもらっていた。日頃から「可愛いはいらない」と散々言っている一方でこういう時はしっかりとお洒落する辺り、何だかんだで自分の特徴を受け入れているのかもしれない。頭には先ほど勢いで購入した特撮ヒーローのお面を付けているのだった。

 ……美月も早苗の浴衣を借りるはずだったのだが、(主に胸のせいで)サイズが合わずに断念した。

「次は何食べよかな~」

 同じく先ほど釣ったヨーヨーを高速でべべべべと弾ませながら萌々華は次に行く売店を考える。小さくて細い指が激しく上下している。

「私かき氷食べたい!」

「かき氷ええな! たこ焼きで熱なった口の中を冷やすんにもってこいや。ほんで(なん)も考えずに掻き込んで頭キーンなるまでがセットやな……あ」

 揺れの振動で指に留めていた輪ゴムが徐々に動いていたのだろう、ヨーヨーは突然萌々華の手から離れ勢いよく正面に座っていた美月に飛んでいき、破裂した。ちょうど胸の部分だけずぶ濡れになってしまった。

「わっびっくりした!」

「……めちゃめちゃ透けてんじゃん」

 ビンタ。

「だから俺悪くねーだろ!」

「もー……気を付けてよ萌々華ちゃん」

「ご……ごめん。お詫びにかき氷奢ったるから許して」

「よーし許そう!」

 ちょうどたこ焼きが無くなった所だったのでハンカチで胸の辺りを拭きながら美月は立ち上がった。旭もそれに続く。

「あれ、そういえば今日は太郎鼻血出さないな」

「大丈夫です、対策を立ててましたから」

 鼻の穴から真っ赤に染まったティッシュを引っこ抜いて太郎が親指を立てる。

「いや、出してんじゃん」

 かき氷の屋台を目指し人波の中へと四人は戻った。

 ちなみに静音は、公園に来て最初に訪れた射的の屋台でおそらく今もずっと射的を続けている。彼女の腕前はなかなかの物で狙う景品をことごとく撃ち落としていた。あまりの凄腕っぷりに店主は泣いていた。

「凄い人だね……萌々華ちゃん、はぐれない様にしてね。手繋ごっか」

「ウチはそないな事するほど子供じゃないわ! 心配せんでも! あれ~? あ~れ~? あ~れ~~~~~~~!?」

 むっとなった萌々華だったが、反論しながら既にぐるぐると人波に飲まれてあらぬ方向へと流されていた。体が小さい分逆らえないのだろう。

「もっ、萌々華ちゃん!」

「ウ、ウチは大丈夫やさかい! ウ、ウチの分までか、かき氷で頭キーンなって! ウ、ウチは! このまま流れでフランクフルトとチョコバナナのコンボを味わうさかいいいいいい!」

「あいつひとりでも楽しめそうだな」

「萌々華ちゃああああん! それってかき氷自腹って事おおおおおおお!?」

「そっちかい」


 その後萌々華からその内戻ってくるとの連絡があったので、三人は花火を見るための適当な場所を探し歩いていた。各々の手にはかき氷が握られている。結局旭が太郎の分と一緒に奢ってくれた。

「今頃いろは先輩とトーゴ先輩はどうしてるかなあ」

「いやーどうもしねえだろうなあ」

 彼らも園内のどこかにいるはずだ。付かず離れずの関係だったのでふたりで花火を見る様に美月が言いくるめたのである。

「そんな簡単にどうかなってたら今更そんな状況にはなってないって。あのふたりずっとあんな感じだから」

「もー、トーゴ先輩の方からびしっと言っちゃえばいいのに。男なんだから」

 美月はあむっとかき氷を口に入れる。しばらくして頭がキーンとなった。そんな彼女を見て太郎が尋ねてくる。

「……美月先輩はお盆は帰省するんですか?」

「うん、そのつもりー。お土産買ってくるね」

「ご実家は長崎でしたよね……確か長崎って、お盆には爆竹を鳴らすんですよね」

「うん、そうだよ、精霊(しょうろう)流し。昔っからそういう風習みたい……そういえばこの花火大会って、東京地震の慰霊も兼ねてるんだっけ……」

 と言った所で彼女ははっとして旭の方を見た。それに気付いた彼はきょとんとする。

「ん? どうした」

「や、何となくあんまり話題に上げない方がいいのかなって……」

「……ああ、そういう事か。別にいいって」

「……ねえ、旭君のご両親の写真って無いの?」

「あるけど……何で?」

「どんな人だったのかなあって思って」

「じゃあ今度見せてやるよ。家の方にアルバムあるし……生まれたばっかの俺も写ってるからちょっと恥ずかしいけど……当時の叶荘に住んでた人とかも写ってるぜ」

 赤ん坊の頃の旭か。そちらも見てみたい気がする。

「あの……何回も聞かれてるかもしれませんけど、旭先輩のあの『見えない手』は物心付いた時にはもう使えてたんですっけ」

「んー、そうだよ、いつの間にか。じっちゃんが言うには3才の頃にはもう使ってたってさ」

「……」

「あ、あそこら辺ちょっとだけ()いてるよ」

 その時美月が沿道に立つ木々の一部を指差した。四、五人ほどならその陰でゆっくりと花火を見上げられそうだった。

「あそこで萌々華ちゃん待とっか……静音ちゃんは……結局来るのかなあ……あ、すいません」

 人混みの中を突っ切ろうと彼女が先陣を切った矢先、誰かと肩をぶつけてしまったので慌てて謝った。相手の顔を見るとその人物はぼーっと突っ立って彼女の方を見つめていた。

「……?」

 怒らせてしまったかな、と不安になったがよく見ると見覚えのある顔だった。日本人ではない事もあり、少しして彼女はそれが誰かを思い出す。

「あれ……あの時の……?」

 上福したての頃に裏博多で出会った人物ではないか。落とした十円を返しに来てくれたあの移民の男だ。

 しかし祭りの場に来ているというのに何だか表情が暗い……というか、表情が無い。話しかけているのにこちらの声がまるで聞こえていない様だ。それに先ほどからずっと自分の顔を見ていると思っていたが、こちらが目を合わせようとしてもどこか目が合わない。焦点が合っていない。彼は目の前を見ている様で遥か遠くを見ている様にも見えた。 おまけに以前会った時と比べて顔がずいぶんと痩せこけており、服もぼろぼろで右の袖は破れていた。

 こんなに賑やかな園内においてこの男だけが異質……不気味さすら覚えてしまう。

「…………ど…………どうしたんですか……?」

 そう問いかけた時、眩い光がぴかっと男の顔を照らした後、やや遅れて轟音が木霊した。花火の打ち上げが始まったのだ。

「……! ……ア……」

 それを合図にしたかの様に今まで黙っていた男は突然口を開いた。だが依然として目の焦点は合っていない。

「……ア……アナタハ…………アレ……? コ、コ……ハ…………私……ハ……」

 やっと美月の事に気が付いたのか、破れた袖から伸びる手で彼女の肩をがしりと掴んでくる。しかし、やはり目が合わない。どこだ、この男は一体どこを見ているのだ……。

 二発目の花火が上がった。男は次第に呻き始める。

「……ア……アア……!」

 彼女の肩を掴む手ががくがくと震える。気味が悪い、と思っていると男の手が急速に水分が抜けた様にごつごつとした皮膚に変わっていく。体色も変化し始め、まるで骨が変形しているかの如くそれはあっという間に人の手ではなくなった。

「……え……!?」

「ア……アアア……!!」

 男が頭を抱え出すとその変化はすぐに彼の全身に起こった。夢でも見ているのかと美月は自分の目を疑う。だが夢じゃない。周りにいた人々もその異変に気付きこの場から立ち去ろうとパニックに陥っていた。

 十秒も経たない内に男は変身を終え、すっかり人間ではなくなっていた。全身を硬い鱗で覆われた、爬虫類を彷彿とさせる様な生物に変わり果てたのだ。あまりにも唐突な出来事で美月は血の気が引いていくのがわかった。

「……な…………何これ…………」

 ぎょろりと男の鋭い目が美月を睨む。今はしっかりと彼女が見えている。さしずめ獣が獲物を狙う時の目だ。

 彼女のその予想は当たっていた。男の右手の甲の一部が隆起し鉤爪の様な鋭い刃が出来上がった。彼はその手をおもむろに上げた後、彼女目掛けて振り下ろした。唖然としていた彼女だったが何かに腕を「掴ま」れぐいと体を後ろに「引っ張ら」れる。鉤爪はコンクリートの地面を穿った。

 旭が彼女を「見えない手」で「引っ張っ」たのだ。

「美月!」

 彼は彼女の前に飛び出て両腕を頭上に掲げる。今度は男の鉤爪をその「手」で「受け止め」ていた。

「あ……旭君……!」

「太郎! 美月を頼む!」

「! は、はい……!」

 美月は今度は太郎に手を引かれる。旭が心配で見ていると彼の頭上で止められていた男の腕がじわりじわりと彼の方へ少しずつ下がってきている。旭の「手」に抵抗して、その力が勝りつつある様にも見えた。

「く……何だこいつ……掴みづれえ(・・・・・)……!」

「旭君……!?」

 次の一瞬、旭の「手」の間をすり抜けたのか男の鉤爪が勢いを取り戻した。それはそのまま目の前にいる旭に襲いかかる。そして……。

「あ…………!」

 美月の視界が赤く染まった。旭は鉤爪を避ける事が出来ずに身を斬られてしまった。辺りに血が飛び散る。

「旭君!!」

「旭先輩!」

 倒れ込んだ旭に男は再び刃を突き刺す。旭は苦痛に悶えながらも「見えない手」でそれを引き抜こうと必死に抵抗していた。

「う…………あ…………!」

「やめて……やめてえええええ!」

 その時乾いた音二、三回鳴り、何かが男の硬い皮膚に連続で当たった。それに気付いた彼が旭の腹を抉ろうとしていた腕を止める。

 すると今度は地面に飛び散っていた血が吸い上げられる様に空中へと零れていく(・・・・・・・・・)。それはやがて小さな渦の様に蜷局を巻き何かを形作っていく。鎖だ。ついさっきまで血液だったそれは今や鈍色の鎖となって連なっていた。そして操られる様に男の体に巻き付き彼を縛り上げる。

「……こ……今度は何……」

 筋骨隆々の見知らぬ男が素早く旭の元に駆け寄り彼を抱えると美月に近付いてきた。

「……ひっ……!」

「今の内にここを離れましょう」

「……え……? は、はい……!」

 太郎も静かに頷くと再び美月の手を取り旭を抱えた男と共に歩き始める。その場を離れながら他にもふたりの人物がいる事を彼女は確認した。片方は若い女性で、もう片方は少女だ。少女の方は手に銃を持っていた。女性の方が腕を動かすと地面の血痕から伸びて変身した男を縛っていた鎖が彼の体を持ち上げそのまま大池に沈めた。直後に鎖はぷつりと切れ、地面側の根本の方はぼろぼろと錆びて崩れていった。

「あ……あの……あ、あなた達は一体……!?」

「我々は……そうですね……ちょっと変わった人間……とでも言っておきましょうか」

 美月の問いに旭を抱えた男はそう返した。大池から少し離れた木の陰まで来ると彼らの仲間と思しき女性がひとり合流し、芝の上に寝かせた旭の様子を見た。

「……! 酷い傷……!」

「むんっ!」

 旭を運んでくれた男が突然自分の着ていたシャツをびりびりと破る。

「これで止血を……出来ますか?」

「無いよりはマシね……」

 女性はすぐにそれで旭の胸部と腹部を縛る。だがシャツはすぐに赤くなっていった。

「近くにいてくれて助かりました」

「たまたま花火を見に来てただけよ……連絡を入れたからもうすぐ救護車がここに来るわ。そうしたらこの子を病院に運べる。それまではここで待つしか無いわね……」

 旭は苦しそうに呼吸をしていた。まだ息はある。生きている。

「……旭君……!」

「……それでは、私はあちらに戻ります……まだ仕事がありますので」

「……は、はい……あの、ありがとうございました」

「いえいえ」

 太郎の方を一瞥した後旭を運んでくれた男は池の方へと戻っていった。悪い人達ではなさそうだが、依然として彼らが何者なのかはわからない。恐る恐る美月は今度は女性に尋ねてみた。

「あの……あなた達は何なんですか……?」

「詳しい事は後から話すとして、あの様な事案に対処する組織……とだけ今は簡潔に伝えておくわ。私は梅原(うめはら)。救護を担当する者よ」

「う……! ごほっごほっ!」

「! 旭君!」

 旭が血を吐き出した。美月はとっさに彼の手を握る。

「旭君……! 大丈夫……!?」

「……はあ……はあ……う……歌……が……き……きた……い……」

「……う……た……?」

「……み……つき……の……歌……………………きた……」

「……そ……そんなの……う、歌える訳無いじゃん……こんな……こんな状況で……!」

「…………そ……そっ……か……ごほっごほっ!」

「旭君!」

「……すいません、僕もちょっと見てきます」

 今まで黙っていた太郎が意を決した様に口を開いた。

「み、見てくるって……危ないよ太郎君」

「……すみません、美月先輩」

 彼は唐突に美月に謝ってきた。

()は本当は、田中太郎じゃないんです」

「!? な、何言ってるのさ太郎君まで……!」

「また後でゆっくりとお話しします。とにかく美月先輩は旭先輩のそばにいてあげて下さい。梅原さん、あとはよろしくお願いします」

「……わかったわ」

「俺は……俺の出来る事をします。俺は観察(みること)しか出来ませんから」

 眼鏡の位置を正して太郎は立ち上がった。


 いや、田中太郎というのは彼の言う通り偽名である。

 彼の本当の名は、風間レイ―――。


Life goes on...next DAYS.

序盤から出しておいたひとつの「謎」みたいな物の答え合わせです。もう途中から隠せてなかった気もしますが。

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