↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力『1』から始まる異世界ライフ  作者: さぐろ
二章 学院生活

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
25/26

第二十三話 競技大会②

「「カルフの戦闘不能を確認! 勝者、ジャミ!」」

「「「おぉーーっ!」」」

客席にいるクラスメイトたちから、盛大な歓声と拍手が巻き起こった。


「や……やったぁ! 僕、勝ったよ!」

満面の笑みを浮かべたジャミが、駆け足で俺たちのもとへ戻ってきた。

「さすがだな、ジャミ」

「えぇ、自信を持って正解だったでしょう?」

「えへへ……」

俺たちから褒められたジャミは、頭の後ろに手をやりながら照れくさそうに笑った。


「「続きまして、次の試合を行います! 該当選手はステージへお上がりください!」」


「じゃあ、行ってくるわ」

クリスは自信に満ちあふれた表情で席を立った。

「頑張れよ」

「言われなくても勝ってくるわ」

木刀を手にしたクリスは、迷いのない足取りでステージへと歩き出した。


——————


数分後、何食わぬ顔でクリスが控え室へと戻ってきた。

結果は、クリスの圧倒的勝利。開始の合図と同時に間合いを詰め、一撃のもとに相手を沈めてみせたのだ。

「まさか、一撃で倒すとはな……」

「相手が弱かっただけよ。貴方にだってできるでしょう?」

さも当然と言いたげな顔で、クリスが俺を振り返る。

「あはは……」

返す言葉もなく、俺は苦笑いを浮かべるしかなかった。

ジャミとクリスが連勝したことで、一試合目は俺たちの勝利で確定した。つまり、三試合目である俺の出番はない。

そして次は、アルドリヒたちの『Bチーム』の番だ。


「「それでは次の試合に移ります! 続いては——」」


俺たちは彼らの戦いを見るため、観客席へと急いだ。


⭐︎


「「今回の勝負、四組の勝利です!」」


ラジュとイラが圧倒的な実力を見せつけ、アルドリヒたちの試合はあっという間に決着がついた。

「強いわね、あの二人」

腕を組みながら、クリスが呟く。

「あぁ、無駄のない洗練された技だったな」

二人の踏み込みと打突(だとつ)には、一切の迷いがなかった。

「アルドリヒの試合は見られませんでしたね……」

ジャミがどこか残念そうに肩を落とす。

「そうね。アルドリヒ……一体どのくらい強いのかしら」

クリスが顎(あご)に手を当て、思案するように呟いた。

アルドリヒは普段の実技授業にも出席しているが、素振りと筋トレを黙々としている。

その素振りから分かることと言えば、俺やクリスと同等以上の威力を秘めた鋭い剣を振るう、ということくらいだ。

選抜模擬戦の時も勝ち抜いてはいたが、とても本気を出しているようには見えなかった。いや、あれは……戦いづらそうだったか。


「「さぁ! 続きまして第二試合、二組と三組の対抗戦です! 該当選手はステージへとお進みくださーい!」」


俺たち平民クラスとは違う、高価そうな身なりをした生徒たちが控え室から姿を現した。


——————


「「よーい……始め!」」

貴族クラスの第一試合が始まった。

どちらの選手も隙がなく、美しい構えをとっている。


「はっ!」


基本に忠実な剣技。この学院で叩き込まれた知識を、最大限に活かした戦い方だ。

試合は譲歩(じょうほ)のない白熱した展開を見せていた。


——————


とはいえ、貴族と言っても所詮(しょせん)は同年代の子供ということもあり、誰もが手も足も出ないほど強いわけではない。

それでも、俺たちのクラスで勝てる者は限られるだろう。

だが、二組のあの男——チェスノムの強さは別格だった。

同じ貴族クラスである三組の対戦相手を、いとも簡単に叩き潰してしまった。

「チェスノム……まさかあそこまでやるとはね」

クリスが不機嫌そうに腕を組む。

「あいつ、ただ態度がデカいだけじゃなかったんだな」

チェスノムは入学初日にジャミのカリーを横取りした男だ。入学してからの数ヶ月間、学院内でも良くない噂を何度も耳にしていた。

「そうだね……」

ジャミは思い出したように身を縮こまらせ、小声で呟いた。


⭐︎


「「続きまして……休憩も兼ねまして、教員による一対一の模範試合を行います!」」

「「生徒の皆さんはその場で待機し、出場される先生方は控え室へ移動してください!」」


ウスター先生が興奮気味に魔道具へ声を張り上げた。

ブツッと通信が切れると同時に、客席の生徒たちが一斉にざわめき出した。

このイベントについて俺が知らなかっただけかとも思ったが、周囲の動揺を見る限り、どうやら生徒たちにとっては完全に想定外の出来事のようだ。至るところから驚きの声が上がっている。

しかし、隣のクリスだけは澄ました顔で平然としていた。

「……あの、もしかして知ってたんですか?」

「えぇ、勿論」

即座に返ってきた。

「貴族なら皆知っているわ。私もお父様から事前に聞いていたもの」

確かに、よく見ると困惑しているのは平民クラスの生徒ばかりだ。

教師同士の真剣勝負か……学べるものが山ほどありそうだな。

クリスとは反対側に座るジャミも、目を輝かせている。

「よし! しっかり見て、たくさん学ぶぞ!」

「うん!」

お読み頂きありがとうございます!

今回は短くなってしまって申し訳ないです……

次回は多めに書くようにします(希望)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。