第二話 狩りと能力
「フィル君頑張ってください!」
街を出た二人は魔物を狩ってギルドで報酬を得ようとし、山奥に来ている。
魔物は人が余りいない場所を拠点に活動している事が多い為、必然と人気の少ない場所での狩りとなる。
しかし、これは逆にフィルにとって、人目を気にせず能力を使えるので都合が良い。
これもフィル達が一度に大量の魔物を狩る事ができる一つの要素である。
「ったく、セラは俺ばっか働かせて」
と言ってもセラに狩りをやらせる訳にはいかないなという結論に至ったフィルは、ぶつくさ文句を言いながらも能力を発動させる。
その瞬間、フィルの目は目に炎が宿ったかのように紅くなりその目は獲物を狙う獣のように輝く。
そして、それと同時にフィルの周りに炎の玉が漂う。
「くらえぇぇ!!!」
フィルが頭の中で想像すると、炎の玉はまるで意志があるかのように標的目掛けて飛んで行く。
それは対象である狼型の魔物戦闘狼と呼ばれる魔物を次々襲い倒していく。
ある戦闘狼はその炎の玉を回避しようとするが、その動きを見たフィルが意識すると炎の玉は追尾するように追いかけ対象に命中する。
そして、結局回避出来ずにフィルの能力の前に倒れるのであった。
本来なら戦闘狼と呼ばれる魔物はCランクに分類される魔物で、能力者でない人間が倒そうとすると10名程でかからなければ倒せない強さである。
しかし、ここに広がる光景は人間が魔物相手に一方的な狩りを行うという普通の人間が見たら目を疑うだろう光景だった。
でも、戦闘狼の方もただやられるだけではなく、捨て身でフィルを仕留めようとするが、フィルはその攻撃を左右へと避ける。
『サイレントフォース』に所属していたフィルは能力だけでなく、身体能力も抜き出ている。
復讐の為にすべてを捨て、己を鍛えてきたフィルは能力だけでなく身体能力も卓越している。
そんなフィルに攻撃を与えるのは容易い事ではなかった。
「!?」
フィルが戦闘狼を次々と倒している中、フィルを倒せないと思った一部の戦闘狼は目標の対象をセラに変えセラに向かった。




