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受験期

時は流れ、部活も引退し、受験期というシーズンに入った。

それまでの間、相変わらず4人組は上履きを履くことはなく裸足でいた。一度だけ校長室へ4人とも集められて、廃校反対というバカな運動は辞め給えと、脈絡のつかめないことを言われたので、キョトンとしながら顔を見合わせたのには、校長も困惑していた。とりあえず、学校としては、自分たちが裸足でいることは最後の抵抗だと受け止めて、黙認していた。それはそれでありがたく、大いに裸足生活を謳歌できた。

マリは、何かが吹っ切れて、3年に入った時には委員長という立場をやめて、ただの読書好きな裸足の昭和少女になっていた。

ミワについては、たしかに剣道は強くなったが、北部地域大会の2回戦止まりだった。それでも地区大会は、部員のなかではただ一人勝ち残って、まもなく失われる剣道部の記録にミワの名前が記録されたわけだ。一応僕も、部内で大会出場権を獲得して、地区大会の3回戦まで進めたんだ。そのときに強豪のレギュラーと当たって、一瞬で負けた。勝った方はなんと、広域大会の準決勝まで進んだ強者だったわけだ。まぁそれにしても、つまらないことは多いが、その都度納得して、何とか生きながらえればいいんだろうな。でも、ミワは意外とあっさり負けを認めて、こうやって受験にひたむきなんだからすごい子だ。それともただ流されやすいだけなのかもな。


マウラ、ミワ、マリ、僕は、図書室で受験勉強をしていた。もちろん4人とも裸足だ。マウラのここぞというときの集中力は凄まじく、偏差値もどの教科も60は超えていたので首都地域のどれかには入れるだろうと言われていたが、親の実家の近くの富士山の見える公立大学に進むらしい。マウラならきっと余裕だろうし、そっちのほうが僕としても安心だ。マリも、負けず劣らずで、首都の難関大学を目指すらしい。残念ながら僕とミワは地元の公立大学に進みそうだ。まぁそれはそれでいいのである。4人は床の下で足を絡ませ、その感触を楽しみながら机に向かったので、不思議と勉強に身が入った。

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