知らない世界のクリスマス
クリスマス・イヴ、キリスト教のお祭りだが、人はカップルと過ごすのがいいらしい。でも、カップルと言ったら誰になるだろうか。ミワやマリは、家族と過ごすらしい。たしかにあのマンションでの出来事は、エロティックではあったが、一時の気の迷いと言われれば、それだけかもしれない。奏は相変わらず一人で楽曲制作に取り組んでいたので、いつものように、薄暗い廊下で裸足で待っていた。すると、颯爽と音楽室からやってきた。今度は素通りせず、ちゃんと立ち止まってくれた。ブレザーを着ているが相変わらずの素足に上履き姿だ。
あの、なんで寒いのに裸足なんすか?
まぁね。今は取られてるってとこ。
あぁ、あの裸足の女の子たちの誰かにってことっすか!
間違いではないな。
で、何の用ですか?
クリスマスプレゼントだ。
僕は彼女に200円を渡した。
まぁ安すぎますけど、すなおに嬉しいっす。
まぁコーラとか飲んでくれよ。
また、彼女は走り去った。人へなにかをプレゼントするのって、やっぱり気持ちがいい。たとえ見返りがなくとも、少しでも奏の励みになってくれればと願った。さて、そうなると一番寂しそうにしている奴の顔が思い浮かんだ。プレゼントは、部活を終えた直後の僕の臭いだ。僕は急にあの子のことが心配になったので、急いでマンションに向かい、いつものごとく、ドアを6回ノックすると、鍵がガチャリと開く。しばらくして、自分からドアに入っていくと、暗闇から裸体が抱きついてきた。やはり一人でいるのが寂しかったのだ。僕は彼女を抱いたままリビングへ向かった。
そのあとは、オスとメスが、一対で暗く、寒い部屋のソファーの上で、熱を帯び、激しく体を交わらせた。今年はいつも以上に熱いクリスマスを過ごした。




