気づいたこと
あれから1週間、僕は未だに裸足で授業を受けている。
退屈で前に足を組んで伸ばしてると、教師に足癖悪いなんて言われて、クラスみんなに笑われる。
でもそれくらいは余裕が出てきた。上履きを買えばいいじゃないかなんて思いもするけど、裸足でいることが気持ちいいんだし、足の裏を見られることに対する気分の高まりはまだ健在だ。それに一日中裸足で過ごした証は、しっかりと足の裏が真っ黒になることで刻まれるから、なんかやりきったって気持ちになる。さすがに、職員室に用があって入ったときは、緊張した。
でも、上履きを履き替える手間が省けるし、床が濡れる掃除もピタピタと堂々とできる。ただ、そのあと濡れた足で廊下を歩くと、白く足跡が残りやすいからあとで自分で見つけると恥ずかしい。トイレの床が濡れてる時もちょっと不潔だし。あとは雨の日に、湿気で濡れた床をぴったんぴったん歩いてると、足の裏の皮がふやけて、しわしわになる。これを先にクラスメイトに指摘され顔真っ赤になってしまった。それに次の日、廊下が乾くと上履きの後と共に足跡がたくさんついてて、そそくさと教室へと入ったものだ。
体育の後の蒸れた足でいると教室が足臭くて、よく僕のせいにされたものだ。他のみんなも着替えの時に上履きを脱いだってのに。
あともう一つ、気になっていたことがあった。隣のクラスメイトの女子の一人が、素足で上履きを履いていることだった。名前も知らない子だったが、この1週間、よく見かけたし、たしか普段は靴下履いていたはずだが、ここのところ素足だった。なぜだろう。それにその子の視線を最近よく感じている。僕が裸足でいることなんて、1週間も経てばみんな慣れるものだが、この子だけはよくこちらを見てくるのだ。いったい何なのだろうか?もしかしたらあの子が僕の上履きを隠したわけではあるまいな。だが、連絡先も持ってないし、直接聞くのもちょっと気が引ける。どうしたものか。




