↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/76

臭い

あ、僕の上履きやっと返してくれるのか。

いや?せっかく持って帰ってきたのにもったいないじゃん。


目を閉じて、僕の上履きをにスーっと臭いを嗅いでハァーっと大きく息を吐く。すると彼女の顔は赤らみ、恍惚として、酔ったようにダランとソファーに崩れ落ちた。そして、若干息づかいが荒くなっている。僕の上履きにまるで中毒作用があるかのようだ。


あぁ気持ちいい・・・あんたもほら、私の上履き。

え?あぁ。


僕も彼女に促されるようにスーッと臭いを嗅いだ。靴下を履いていたとはいえ、なかなか熟成した足らしい足の臭いだ。これがマウラの足の香りなんだ・・・。マウラがただ一人、この近くのマンションから学校まで行ったり来たりの毎日。授業は真面目に受けて、部活もやらずに、ときどき屋上でただむなしく一人で、夕日を眺め、適当にコンビニでご飯を買って、家に帰ってもお帰りという挨拶もない。静かに弁当を食べて、静かに寝るだけ。そんな彼女を支えた足なのだと思うと、この臭いってのは、日々の生活の証なんだな。


なぁなぁ!

え?

何ずぅっと私の上履き嗅いでんだよ。やっぱりあんたは犬かい?

いやぁマウラこそ、なんで俺の上履き嗅いだらそうなるんだ?

ま、そう身体が反応しちゃうから仕方ないんだよねぇ


僕を上目遣いで誘惑するように僕に迫ってくる。僕は反対に目をそらす。こいつ、本当に酔ってるのか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。