↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
51/67

第22話② 初作戦会議 後半

 団欒室。


 大型モニターには滋賀県全域の地図が映し出されていた。思金子は静かに三人を見渡す。


「さて、それでは初任務の説明を行います。」


モニターが切り替わる。赤い印が数か所点滅して消えた。


「今赤く点滅して消えましたね。以前確認された野良魔物です。今現在は野良魔物は発見されておりません。」


 雷太が身を乗り出す。


「発見次第出動っちゅうわけやな?」


 思金子は頷く。


「はい。ですが皆さんの最初の任務は、敵を倒すことではありません。」


 三人は顔を見合わせた。姫乃が尋ねる。


「え?違うんですか?」


「はい。最優先は、三人で連携して帰ってくることです。」


 雷太が首を傾げる。


「倒せるなら倒した方がええやん。」


「いいえ。」


 思金子は即座に否定した。


「敵を倒しても、皆さんが帰れなければ失敗です。」


「勇者本部の考え方は一つ。生きて帰ること。これが最優先です。」


 団欒室が静まり返る。


◇


 思金子は画面を切り替えた。


『勇者行動原則』


 一、単独行動禁止。


 二、必ず三人で行動。


 三、迷ったら本部へ相談。


 四、無理をしない。


 五、生きて帰る。


 依絵が画面の横から笑顔で顔を出した。


「通信は私たちが見てます。困ったらすぐ呼んでくださいねぇ?」


 菊理も優しく頷く。


「どんな小さなことでも構いません。遠慮しないでください。」


 雷太が笑う。


「そこまで面倒見てもらえるん?」


 依絵は胸を張る。


「もちろんです!皆さんだけで戦わせません!」


◇


 思金子は再び説明を続けた。


「野良魔物と遭遇した場合。基本は討伐。ただし危険と判断した場合は撤退してください。」


 タケルが尋ねる。


「撤退してもいいんですか。」


「はい。勇者は代わりがいません。無理をして失う方が人類にとって損失です。」


 姫乃も真剣な表情で頷いた。


「分かりました。」


◇


 思金子は最後にモニターを切り替える。画面いっぱいに一匹のゴブリンが映った。


「これは先日の野良ゴブリンです。そして初任務の相手です。野良ゴブリンの討伐。目的は戦闘訓練。連携確認。通信確認。装備確認。見つけ次第出動していただくことになります。以上です。」


 雷太は拳を握った。


「待ってました!暴れたる!」


 思金子は少しだけ微笑む。


「雷太さん。」


「はい?」


「暴れるのではありません。連携です。」


「あ……。」


 姫乃が笑う。


「最初から怒られてる。」


「うるさいわ。」


◇


 月夜実が画面の中央へ歩み出た。


「皆さん。昨日まで皆さんは普通の高校生でした。今日からは勇者です。だからと言って全部を一人で背負う必要はありません。勇者本部は皆さんを支えるためにあります。困った時は必ず私たちを頼ってください。」


 三人は静かに頷いた。


◇


 画面の端から依絵がひょこっと顔を出す。


「応援してます!」


 反対側から菊理も手を振る。


「頑張ってくださいね!」


 その後ろから猿田さんまで顔を出した。


「帰ってきたら温泉と晩ご飯が待ってますよー!」


 雷太は満面の笑みになった。


「よっしゃ!絶対帰ってくる!」


 タケルも笑う。


「帰る場所があるっていいね。」


 姫乃も静かに微笑んだ。


「うん。だから頑張れる。」


 モニターがゆっくり暗くなる。団欒室には静かな空気が流れていた。初めての任務まであとわずか。


 三人はそれぞれの決意を胸に、新しい一歩を踏み出そうとしていた。


「本日の作戦会議は以上です。このままゴブリンが現れなければ今日はトレーニングしながら過ごしてください。トレーニングの後は必ず温泉につかってくださいね。」


次回はお昼12時更新です。


お読みいただきありがとうございますm(_ _)m


皆様に大切なお願いがございます。


読んでみて少しでもいいと思っていただけましたら、、ブックマークと評価を★★★★★にしていただけるととっっっっても嬉しいです。(*´ω`*)


執筆を続ける励みとなりますので是非ともお願いいたします。m(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。