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第15話① 魔王学園・初めての試験 前半

 四月三十日。朝。


 安土城魔王学園。


 体育館には全校生徒が集められていた。壇上へ立つ信長。その横には勝家とベリアル。ルシフェルはいつものように信長の頭の中で腕を組んでいる。


「静まれ。」


 一瞬で体育館が静かになる。


「今日は、そなたらの学習成果を確かめる。」


 信長はゆっくり黒板へ大きく書いた。


**第一回 実力試験**


 一同。


「ギャ?」「試験って何?」「食えるんか?」


 ざわざわ。


 ベリアルが前へ出る。


「皆さん、試験とは今まで勉強したことが身に付いているか確認するものです。」


 ゴブリンが手を挙げる。


「ギャ。」


「はい。」


「間違えたら?」


「点数が下がります。」


「ギャ?」


「全部間違えたら?」


「零点です。」


「ギャァァァ!」


 一瞬で体育館が騒然となった。ルシフェルが思わず笑う。


《悪魔にも試験は怖いらしいな。》


 信長は苦笑する。


(人も魔物も変わらぬ。)


◇


 ベリアルが説明を続ける。


「なお、試験問題は皆同じではありません。能力別、学年別、教室別です。」


 ゴブリンたちは少し安心したような顔をした。しかし。


「もちろん。全員合格点があります。それ未満だと不合格となります。」


「ギャーー!」


◇


 教室。一年一組ゴブリン教室。


 ベリアルは問題用紙を配り始めた。


「名前を書いてください。」


 ゴブリンたちは一斉に鉛筆を握る。しばらく静かだった教室。すると。


「先生。名前忘れました。」


 ベリアルは思わず天井を見上げた。


「昨日まで書いていましたよね?」


「ギャ。思い出せません。」


 隣ではゴブタが堂々と書き終えていた。


**ゴブタ**


「おぉ!」


 ベリアルは思わず拍手する。


「素晴らしい!ちゃんと書けています!」


 教室中が拍手に包まれる。


「ギャーー!」


 ゴブタは誇らしそうに胸を張った。


◇


 次の問題。


『一、次の文字を読みなさい。』


「あ」「い」「う」「え」「お」


 ゴブオ。


「あ。」「い。」「う。」「え。」「……。」「お?」


「正解!」


「ギャーー!」


 教室中が大歓声。ゴブオは思わず飛び跳ねた。


「やった!」


 ベリアルは嬉しそうに頷く。


「入学式の日は、あ、しか読めなかったんですよ。皆さんちゃんと成長しています。」


 教室が少しだけ静かになる。ゴブリンたちは照れ臭そうに笑っていた。


◇


 その頃。二年教室。


 中級悪魔たちは計算問題と読解問題に苦戦していた。


「『目的』と『目標』の違いを書きなさい。」


 一人が手を挙げる。


「先生。」「目的は界征服。目標も世界征服。」


 先生は苦笑する。


「違います。校長先生が何度も説明されたでしょう。」


「あっ。忘れてました。」


◇


 一方。三年教室。


 勝家自ら試験監督を務めていた。


 問題。


『人間の町へ野良オークが現れた。どう対応するか。』


 教室中が真剣になる。もう笑いはない。


 ここは未来の幹部候補たち。


 勝家は静かに教室を見回した。


「よく考えよ。」「正解は一つではない。」「じゃが理由は必ず書くのじゃ。」


 教室には鉛筆の音だけが響いていた。


次回夜19時更新です。


お読みいただきありがとうございますm(_ _)m


皆様に大切なお願いがございます。


読んでみて少しでもいいと思っていただけましたら、、ブックマークと評価を★★★★★にしていただけるととっっっっても嬉しいです。(*´ω`*)


執筆を続ける励みとなりますので是非ともお願いいたします。m(_ _)m

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