閑話③ 幼なじみの記憶②(★イラスト有)
「ねえねえ、タケルって、スポーツ何でも強いよね?」
「え? まあ、何でも一通りは無難にこなすと思うけど。」
「小学校の頃さあ、タケルとずっと同じクラスだったじゃない?」
「ああ。」
「クラス対抗でドッジボールとかサッカーとか、よくやったよね?」
「うん、よくやったね。」
「あの時さ、タケルが私のことをかばって、全然当てられないようにしてくれたじゃない?」
「……そうだっけ?」
「そうよ! おかげで私、一度も当たらなかったもの。」
タケルは首をかしげながら、当時の記憶を思い返した。
体育の時間。
クラス対抗ドッジボール。
コートの中に残っているのは、タケルと姫乃の二人だけ。
他の味方は全員アウトだった。
だが、ここからが長かった。
姫乃はタケルの後ろにぴたりと隠れ、タケルは仕方ないので、自分に飛んでくるボールを片っ端からキャッチしていく。
その間に外野の味方が次々と相手を当て、人数は少しずつ回復。
ついには形勢が逆転してしまった。
その後も姫乃は、飛んでくるボールを持ち前の反射神経でかわすか、危なくなるとタケルの後ろへ隠れるかで、最後まで生き残っていた。
――ところが。
姫乃が一人で離れていた一瞬の隙を狙い、相手チームの男子が勢いよくボールを投げた。
ボールは一直線に姫乃の顔へ。
「きゃっ!」
避けきれず、顔面に直撃。
……いや、正確には顔面で受け止めた。
その瞬間、姫乃の表情が変わった。
「……今、顔を狙ったよね?」
静かな声とは裏腹に、怒りは最高潮。
そこから先は地獄だった。
姫乃は鬼神のごとき勢いでボールを投げ続け、相手チームを次々とアウトにしていく。
逃げても当てる。
避けても当てる。
キャッチしようとしても当てる。
気づけばあっという間に相手チームは壊滅していた。
それ以来、他のクラスには一つの噂が広まった。
**「姫乃の顔面だけは絶対に狙うな。」**
そんな記憶を思い出したタケルは、小さく首をかしげた。
「うーん……。」
(ボクがかばったっていうより、姫乃がボクの後ろに隠れてただけだったような……。それに最後は姫乃が相手チームをほとんど倒してたし。……おかしいなあ。)
「やっぱりタケルって、優しいよね。いつも私をかばってくれてたもの。えへへ。」
「う、うん。そうだね。あはははは。」
(絶対思い出を美化してるよおおおおお)
お読みいただきありがとうございますm(_ _)m
皆様に大切なお願いがございます。
読んでみて少しでもいいと思っていただけましたら、、ブックマークと評価を★★★★★にしていただけるととっっっっても嬉しいです。(*´ω`*)
執筆を続ける励みとなりますので是非ともお願いいたします。m(_ _)m




