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主人とバイクと新しい主人
「…なぁ、マスター」
「ん?どったの、メテオ」
「何悩んでんだ?」
「おや、お見通しだったとは…まぁ、そうだねぇ。どうにか自分の機動力を上げたいなと思ってね…」
「それで飛行型デバイスを作りたいけれど、そうしたら確実に俺より高性能なやつが出来るからどうしようか、って感じか?」
「…見た?」
「見た」
ガレージの中。バイクが主人にメンテナンスされながら、主人と会話を交わす。
「まぁそりゃ寂しいとか多少の嫉妬とかは無くはないが、道具たる俺が持ち主を縛るのも違うだろ?」
「アンタは道具なんかじゃないさ」
「ハハ、はいはい。まぁ何だ、俺の事は気にせず作っちまいな、って事だ。そのデバイスが完成したら、俺の事はカコたちにでも預けときゃいいだろ」
「…ありがとね」
「…そんな訳でさ。ま、定期的に乗り回してくれると嬉しいぜ」
「安心してよ、ボクたち色々飛び回るからさ。馬車馬の如くコキ使ってあげるよ」




