第四章 なんでエタるのか〜スタートとゴールはワンセット〜
▶スタートが先? ゴールが先?
スイッチができたら、次はゴールだ。
え? なんで? スタートが先じゃないの?
実はどちらでもいい。
ただ、小説を書きたい!と書き出し始める多くの人が、出だしは決まっていて、途中は朧気ながら見えているのに、結末は決まっていない。なのに書き出す。何処まで書けばいいか全く先が見えない。反応もない。やる気が削がれる。次第に書かなくなる。そしてエタる。
これはなんのことはない終わりを決めていないからでしかない。
冒険活劇なら、魔王を倒して終わりなのか、魔王を倒したあとハッピーエンドにするのか、国王に謀られて殺され、戦いの怪我が原因で亡くなったとされ伝説となった――でおわるのか。それとも旅をしていて目的地まで辿り着くのか。生き別れの妹を探していて、ふらりと立ち寄った街での話なのか(連続短編風にね!)。
ここはそれほど解像度が高くなくていいので、何処までの話を書くのかを大まかに決めておくだけでいい。更に言うなら、ここは途中で書き加えたり、あとで書き換えてしまうのもありだ。
大河小説なら、前半後半、上中下(序破急)、四部構成(起承転結)、五部構成でそれぞれのゴールを決めてもいい。
とにかく、書き始める前に大まかなゴールは決めておく必要がある。なんでかというと、話のボリュームに関わってくるからだ。
一人の少年が最終的に魔王を倒すなら超長編になるし、一つの街のエピソードなら短編でいい。この文字数のバランスがあとで行うプロットメイキングに大きく関わる。
終着点を決めないのは、旅行に行くときに、宿泊施設を決めないで泊りがけの予定を決めないのと同じだ。
また、ボリュームを決めないのは予算を決めないのと同じでもある。
そこにたどり着くまでのルートやタイムスケジュールなどは後でいい。何処に出掛けるか、予算はどのくらいかを決めて旅に出る。
小説だって、それと同じ事なのだ。
▶ボリュームって先に考えものなの?
エタってない作品でも、延々と続いていると何が起こるか知ってる?
読者離れってやつ。
これ、いつまで続くんだろう?って読者が飽きてくるケース。似たような話が繰り返し巻き返し場所と敵が変わるだけで中身は実は一緒なんてことが起こる。
そういう読者離れをさせないことが、先に大体決めておくメリット。
文庫本が約八〜十万字。
新書本が約十〜十二万字。
単行本で約十二〜十六万字。
単行本というのはハードカバー——上製本という奴ね。新書本は上下二段に文字が書かれている物が多く、コミックスサイズの縦長の奴。最近はA5変形(大判コミックスのサイズ)なんかもある。
では、あなたのターゲットは、本になったとき、どの本なら読んでくれそう? あ、勿論お金を出して買ってくれるかどうかも含めてね?
Web小説であっても同じ。一話あたり1000〜1500文字にできる? 全体で何万字ぐらいになりそう? 読者が飽きなくて完走できるボリュームかな?
ね? 話を読んでもらうならボリュームを先に考えておくの大事でしょ?
読んでもらえない人の多くはここを間違えているか、考えていないかのどちらか。現在の読者層の中心は文字数少なく、かつ、ストーリーが分かりやすい物を選ぶという傾向があるそうだけど、あなたのターゲットはどのぐらいなら読んでくれそうかな?
ここはあくまで暫定値で決めておこう。
これより多くなってもいいし、少なくなっても構わないのだから。




