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 そして、だ。


 それは、力を誇示する者の自信ではない。


 誇示とは、あまりにも無縁のニュアンスなのだ。


 ありていに言えば、


「俺じつは強いんです」


 とか、


「俺TUEEEEE」


 とか、そのようなちゃちな(たぐい)ではない。


 すぐにメッキが剥がれるような見せかけではない。


 まがいものフェイカーでもない。


 肩肘もまるではっていない。


 強者であることが当たり前になってしまった存在だけが持つ、自然体の威厳だった。


「まさか……伝え聞いたことはありますが、この目で……」


 スウェンは、そこで言葉を切っていた。


 炎のように明るい髪。


 髪と同じく明るい炎色の瞳。


 ネムリアの言葉通りの容姿。


 その少女が、眼前にいる。


 少女のローブが、風にたなびく。


 裾が静かに揺れる。

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