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自然と視界に入るロウナを見て、俺は、
(うむ……)
と、心中軽く頷いていた。
そうして、
(山田がいたら、なんて言うだろうな)
などと、ふと考えていた。
不思議なものだ。
どうしてそんな考えが頭をよぎったのか。
しかも、このようなタイミングで、だ。
俺がいた世界での友人に、山田というやつがいた。
定期テストでは必ず学年で十位以内という秀才だ。
フルネームは、山田山根である。
比較的覚えやすい名前だ。
そして、
「○○たそ、萌え~」
「○○は、俺の嫁」
といったフレーズである。
これは、山田の言葉で一番よく聞いたフレーズである。
○○の部分には、女の子の名前すなはち山田がプレイしていた美少女ゲームのヒロインの名前が入るのだが、これが二・三ヶ月ごとに変わっていた。
そんなにころころと○○の部分が変わるのは移り気が過ぎるのではないかと聞いたことがある。





